Ishiyaku Dent Web

歯科医師・歯科技工士・歯科衛生士のポータルサイト

日本歯科理工学会 令和6(2024)年度第82回学術講演会 開催される
 4月20日(土),21日(日),かごしま県民交流センター(カクイックス交流センター.鹿児島県鹿児島市)にて標記大会が開催された(大会長:菊地聖史氏・鹿大).
 学会主導型シンポジウムおよびDental materials Adviser/ Senior Adviser 特別セミナー「口腔検査装置アップデート」(モデレーター:松本卓也氏・岡大)では,まず松本氏がイントロダクションとして,医科と比較した歯科診療の特徴として処置・修復が中心で検査・投薬が少ないことから歯科医師の負担が多い診療体系であることを指摘.新規検査機器の充実が図られることで歯科医師の負担軽減につながる可能性を示唆した.
 続いて島田康史氏(医科歯科大)が「光学機器を利用した齲蝕の診断法」と題して,視診とX線写真による現状の齲蝕診断は感度が低く特異性が高い傾向にある点を踏まえ,自身も研究開発に携わる歯科用光干渉断層計によって得られる高解像度断層画像を用いた齲蝕や歯の亀裂,摩耗による象牙質露出,修復物の辺縁封鎖性などの非破壊検査の有効性を解説した.
 次に松香芳三氏(徳大)が「顎運動検査の意義と今後の方向性」と題して顎運動の定義と研究の変遷,顎運動検査機器を臨床で使用する意義に触れ,今後の機器開発の方向性として,センサーの小型化・高精度化によるより自然な状態での顎運動計測や補綴装置製作時のCADデータへの咀嚼データ取り込み,睡眠時顎運動計測による睡眠時ブラキシズム解明が期待されるとした.
 森田 学氏(宝塚医療大)は「口臭測定器の現状と課題」として,現在応用されている同装置について検知方式ごとに特徴と課題を示したほか,国民皆歯科健診での利用や,代謝異常や肺疾患などの全身疾患の早期発見への将来的な活用についても待ち望まれるとした.

■他のニュース記事をさがす

日付から記事をさがす
<2024年5月>
2829301234
567891011
12131415161718
19202122232425
2627282930311
2345678
キーワードから記事をさがす

人気の歯科書籍(キーワード別)

歯科雑誌 最新号