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スウェーディッシュペリオ&インプラントを最高峰から学ぶ春の2日間 開催される
 4月6日(土),7日(日),梅田スカイビル スカイルーム1(6日会場)および大阪国際会議場 12階特別会議場(7日会場.いずれも大阪市北区)にて,Dr. Jan Derks(スウェーデン・イエテボリ大)とDr. Danielle Bottichelli(イタリア・Ariminum Research & Dental Education Center)を招いた標記講演会が開催された〔主催:スカンジナビアンデンディストリー(代表:大月基弘氏・大阪府),逐次通訳:辻 翔太氏・大阪府〕.
 初日はまず,Derks氏が「Basecs of dental implant and peri-implant disease」として,インプラント周囲炎の罹患率が想像よりも高い値を示すことと,その治療は容易ではないことから予防が重要になることを強調.そのうえで,インプラント周囲炎の診断,疫学,病因論,歯周炎との類似点と相違点について述べ,インプラント周囲炎のマネジメントにおける外科処置の重要性や,インプラント体表面の除染や再建治療における表面性状の影響などにも言及した.
 また,Bottichelli氏による特別講演「From Bench to Understanding:Strategies for Interpreting Bone Regeneration Study Data」では,上顎洞底挙上術におけるコラーゲンメンブレンの効果や,骨補填材填入部位における治癒の病理学的検討などのトピックに関して文献的に考察した.
▲右からDerks氏,Bottichelli氏,大月氏,辻氏
 2日目は「Latest Swedish periodontology」として登壇したDerks氏から歯周病学の最新知見が示された.冒頭,歯周病の検査・診断における歯科衛生士の役割の重要性が示された後,歯周病と全身疾患との関連性について特に糖尿病にフォーカスして1型/2型糖尿病患者における歯周病罹患率や血糖コントロール群と対照群における歯周病罹患リスクの違い,糖尿病合併症との関連について説明がなされたほか,歯周治療と血糖値変動の相関については経口血糖降下薬との関係も見るべきだと指摘した.
 続いて歯周病の新分類における各ステージに対する治療計画・戦略について非外科治療・外科治療それぞれの点から臨床的に注意すべきポイントを供覧し,抗菌薬の全身投与,歯周インフェクションコントロール,根分岐部病変へのエナメルマトリックスタンパク質応用などの是非についても見解を述べた.最後にステージ4症例への対応として,インプラント埋入後の周囲炎発症リスク・上部構造連結時のインプラント喪失リスクが高いことから,基本的に歯を残す方向で治療計画を検討し,クロスアーチでの対応が必要となる場合はどの歯を支台歯として残すか戦略的に検討する必要があるとした.

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