2017/06/12
6月11日(日),都市センターホテル(東京都千代田区)にて,2017年第3回救歯塾が開催された.
救歯塾は,年間を通じてのテーマ「黒田式コーヌスクローネをマスターしよう」のもと,グループ討論と実習を中心とした,受講者の主体的な参加が求められるセミナー.第3回目の話題は「外冠と義歯製作のための咬合採得」.少数歯残存症例が最適応症となるコーヌスクローネ義歯においては,多くの場合で咬合再構成が必要となることから,咬合採得・咬合器へのトランスファーのステップは,製作工程上の最も重要なポイントの一つとなる.今回のグループ討論・実習では,その前提となる咬合器の理解にも多くの時間が割かれた.
午前のグループ討論では,受講者が日常臨床で用いている咬合器を持参.平線咬合器・平均値咬合器・調節性咬合器等の特徴とそれぞれの使いどころを整理した.
また実習では,模型付着後の半調節性咬合器上での顆路調節を体験.前回の実習で採得した受講者自身の側方チェックバイトを用い,金属製スプリットキャストプレートによる顆路調節の実際を学んだ.
午後のグループ討論では,チェックバイト法による咬合器調節の意味についてディスカッションを行った.
次回第4回では,外冠の完成・試適,義歯のデザインがテーマとなる.