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「第19回 日本老年歯科医学会学術大会」開催される

 6月19日(木),20日(金),岡山コンベンションセンター(岡山県岡山市)にて標記学会が開催された(大会長:皆木省吾/岡山大学大学院医歯薬学総合研究科咬合・有床義歯補綴学分野教授).「健やかな老いに貢献できる歯科医療とは」をテーマに,日本学術会議共催講演,特別講演,シンポジウム,教育講演など,多彩なプログラムが展開され,700名以上が参加した.
 教育講演Ⅰ「後期高齢者医療制度と歯科保健医療」では,石井拓男氏(東京歯科大学教授)が,現在話題となっている後期高齢者医療制度を理解する前提として,これまでの老人保健法への歯科界の対応や,今後の医療制度に対する歯科界の見通しについて述べた.
 また,日本学術会議共催講演「高齢者の歯科医療を確立するために」では,渡邉 誠氏(日本学術会議会員,東北大学理事),赤川安正氏(日本学術会議連携会員,広島大学教授)がコーディネーターとなり,小坂 健氏(東北大学大学院教授)は「高齢者医療の視点から-あきらめるけれどあきらめない」と題し,一般国民の抱く医療に対する幻想を指摘し,社会の充実の下での医療の必要性を説いた.植松 宏氏(東京医科歯科大学教授)は「高齢化に伴う問題点と歯科医療 加齢と口腔機能の変化」と題し,摂食嚥下障害への歯科関係者の貢献について述べ,特に歯科衛生士の活躍が期待できるという見通しを述べた.斎藤一郎氏(鶴見大学教授)は「口腔から実践する全身の抗加齢医学」と題し,抗加齢(アンチエイジング)医学の紹介をするとともに,歯科におけるドライマウスとの関連性などを説明した.角 保徳氏(国立長寿医療センター医長)は「高齢者のADLと歯科医療」と題し,病院における専門的口腔ケアの重要性を指摘するとともに,高齢化社会に対応した歯科医療の提供が必要であると述べた.
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 国際シンポジウム「東アジアにおける老年歯科医療」では,眞木吉信氏(東京歯科大学教授)がコーディネーターとなり,演者からは日本・タイ・韓国・中国における老年歯科医療の現状が報告された.討論では,各国におけるインプラントや保険の現状について,さらに議論が深められた.
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