12月13日(土),14日(日)の2日間,野口英世記念会館(東京都新宿区)において,「DENTISTRY, QUO VADIS? 未来歯科医学に向けて」が開催された.
初日は開業医発表から始まり,10月に行われた第9回直球ミーティングの中から,特に優れた内容として,大渕博子氏(東京都開業),石崎恭子氏(北海道開業),竹澤保政氏(京都府開業),高井基普氏(東京都開業)の4名が,高添一郎氏(東歯大名誉教授)を座長に歯科界の現状分析と,将来に向けた見通しについて述べた.
次に,初日のテーマ「齲蝕・歯周病の予防はどこまで進んだのか?」について,花田信弘氏(鶴見大教授)が「齲蝕にも歯周病にもならないための歯科医療とは何か?」,高橋信博氏(東北大教授)が「予防のための『パラダイムシフト』」と題して講演を行い,引き続き山田正氏(東北大名誉教授)を座長に討論が行われた.
初日の最後には,特別講演として須田立雄氏(昭和大名誉教授,埼玉医大客員教授)が「骨の科学の新しい展望-インプラントの基礎科学を目指して-」と題し,硬組織研究の蓄積の上に立ったインプラント研究の最前線について講演を行った
2日目は,「Inplant in Dentistryを科学する-高齢者のQOL向上に向けて-」をテーマに,川添堯彬氏(大歯大理事長・学長)が「インプラントと歯科医学教育」と題し,氏が理事長をつとめている口腔インプラント学会における取り組みを中心に発表を行った.次に瀬戸晥一氏(鶴見大特命教授)が「歯科医療とインプラント」と題し,医歯二元論の流れを押さえつつ,医科における白内障手術の動きをヒントに,インプラント治療の今後の方向性を提示した.小宮山彌太郎氏(東京都開業・東歯大臨床教授・神歯大客員教授)は,日本におけるインプラント治療の動きを知る立場から,現状における問題点を指摘して,これまでの治療・研究の蓄積をないがしろにしない姿勢の大切さを強調した.
総合討論では,まずコメンターとして渡邉誠氏(東北大理事),山田好秋氏(新潟大教授・副学長),佐藤貞雄氏(神歯大教授),松下健二氏(国立長寿医療センター研究所口腔疾患研究部部長)が2日間を通した内容についてコメントを行った後,討論に入った.

最後に総評として高添氏が全体の内容を整理し,今後の方向性を提示し,締めくくりとした.
本会の特徴として討論に十分な時間を設けるということがあるが,今回も2日間で5時間以上の討論が行われた.しかし,個々の発表内容から歯科界の今後まで幅広い内容がテーマとなり,5時間すら短く感じられるほど活発な議論が行われ,充実した会となった.
