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PTDLABO勉強会「治療用義歯をさらに再考すれば」開催される

9月6日(土),EBIS303(東京都渋谷区)において標記講演会が開催され,100名超の歯科医師,歯科技工士が参加した.

 

冒頭,堤 嵩詞氏(兵庫県芦屋市・PTDLABO開業)が歯科技工士の参加者向けに印象採得の目的と勘所を解説し,印象材の流れと圧力をコントロールするためには,Rheology(物質の変形と流動に関する科学),なかでも流体力学に関する知識が求められるとした.

 

続いて,本郷英彰氏(北海道白老郡・荻野歯科診療所開業)が「治療用義歯をさらに再考すれば─ティッシュコンディショナーの可能性とその性質を最大限に発揮させるには─」と題して登壇した.本郷氏は,多くの無歯顎患者の口腔内には「Adaptation」(無歯顎となり歯槽骨が吸収した口腔内において,潤滑な嚥下運動を行うために空間を粘膜が満たそうとする生体の適応現象)が生じており,これに対してそのまま印象・咬合採得を行って総義歯を製作しても,デンチャースペースが不足していることから適切な維持と機能は得られないと指摘し,まずはティッシュコンディショナーを活用してデンチャースペースを“つくりあげる(変換,回復)”必要性を訴えた.

その後,旧義歯を治療用義歯として改造しながら,保険診療の枠内で上記コンセプトに則った治療を行った症例を紹介し,「義歯床縁による万遍のないシーリングが得られることで,高い維持・安定が得られます」「ティッシュコンディショニング時にウォッシュアウト現象が見られたときは,咬合面と粘膜面を同時に調整し,改善する必要があります」といった臨床のポイントや,「完成義歯を前方から見ることで歯科技工士の力量を,後方からみることで歯科医師の技量をうかがい知ることができます」などの観察のコツを示した.

 

最後に,田中秀文氏(神奈川県横須賀市・バッファロー歯科医院開業)が,最新の脳科学研究に基づく治療用義歯の有効性について,義歯床の拡大によってより多くの粘膜面のレセプター(受容器)が刺激されるため,無歯顎患者の“リハビリテーション”に効果的であるとの知見を述べた.

 

本郷氏が適切なデンチャースペースの確保のために取り入れているこだわりの手法が数多くの臨床写真とともに紹介された本講演会では,多くの参加者が感嘆の声をあげるとともに,デンチャースペース確保の必要性を改めて認識していた.

 

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※本講演会の内容については,月刊『歯科技工』10月号誌上にてRecord記事を掲載いたします.

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