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「JMM臨床コロキウム2008」開催される

7月5日(土),6日(日),東京国際展示場(東京都江東区)において標記講演会が「インプラント環境を考える─インプラントのチーム医療を目指して─」とのテーマで開催され,2日間で延べ800名が参加した(主催:日本メディカルマテリアル株式会社).

 

特別講演①「再生医療とインプラントの適応拡大―幹細胞の力―」(座長:中川寛一氏/東京歯科大学歯内療法学講座教授)では,上田 実氏(名古屋大学大学院医学研究科頭頸部・感覚器外科学講座教授)が,体性幹細胞を用いた再生医療について概説し,乳歯歯髄には骨髄から採取されるものよりも高い増殖能を持つ幹細胞が存在すると報告.将来的には心筋梗塞・脳梗塞やケロイドなどの治療へ応用が期待されるとともに,“医師には容易に触れられないエリア”から採取するという特徴から,歯科医師の同研究への積極的な関与が望まれると述べた.また,表面がアパタイトコーティングされたインプラントと培養骨とのインテグレーションについても言及し,研究結果から適切な結合が得られることを示した.

 

特別講演②ではLin Ye氏(北京大学口腔医院教授)が「Functional and Aesthetic Reconstruction of Soft Tissue Surrounding Dental Implants」(座長:糸瀬正通氏/福岡市城南区・歯科糸瀬正通医院開業)と題して登壇し,機能的・審美的なインプラント治療の成功のためには十分な骨量の確保と軟組織の回復が必須になるとして,北京大学インプラントセンターにおいて行われた膨大な症例から,プロビジョナルレストレーションやカスタムアバットメントを活用した歯肉および歯間乳頭の形成法や効果的な骨造成術について検証した.

 

特別講演③「歯周治療におけるデンタルインプラントの応用」(座長:山道信之氏/福岡市中央区・山道歯科医院開業)は,弘岡秀明氏(東京都千代田区・スウェーデンデンタルセンター開業)が歯周病患者へのインプラント応用が可能かどうかを膨大な文献に基づいて考察し,徹底的なSPTによって術前に歯周治療が終了しており,感染が口腔内から完全に除去されていなければ,歯周病患者へのインプラント治療は高リスクとなりインプラント周囲炎を引き起こす可能性があることを示した.また,“臨床医,歯科技工士,歯科衛生士は新しい科学的データが提示されるのを常に望み,その修学に努めねばならない”との言葉を引きつつ,自身の臨床が科学的かどうかを常に自身に問いかけるよう参加者に訴えた.

 

基調講演「チーム医療としてインプラントを再考する」では,水上哲也氏(福岡県福津市・水上歯科クリニック開業)がチーム医療の概念を独自に解き明かすとともに,自院の歯周治療,インプラント治療におけるチーム医療の実践例を提示した.前者については,チーム医療とは「共通の目標に対してスタッフが連携して協働する」ことであるとし,そのためには「各自の専門性が活かされている」「全員が対等な立場にある」「忌憚なく意見を述べ合うことでチェック機能の役割を担う」「患者中心の体制になっている」ことが必要であるとして,これらを実現するためにスタッフの関係の“水平化”と“ボトムアップ”,“コミュニケーションの促進”を図ることが肝要であると述べた.後者については,歯科衛生士に期待する役割として①情報収集,②患者のモチベーション維持・向上,③治療やメインテナンスの方向性を探ること,同じく歯科技工士には診断用ワックスアップやセットアップモデルの製作による治療の到達目標の確認を挙げ,これらが適切に行われた症例を供覧した.

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なお,二日目に行われた歯科技工士・歯科衛生士セッションはいずれの会場も立ち見が出るほどの盛況ぶりで,コデンタルスタッフのインプラント治療・技工に対する高い関心をうかがわせた.

 

※本講演会および歯科技工士セッションの内容については月刊『歯科技工』誌上にて記事掲載いたします.

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