やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社


 「整形外科」が診療・研究の対象としているのは「運動器」である.この運動器という名称は文字通り運動に関わる器官を示し,解剖学的には四肢および脊柱・骨盤から成り,機能としては姿勢維持,歩行移動,腔内臓器の保持,手の使用などを担っている.特に,立ち,歩き,手を使うという随意性のある機能は,顔の表情や言語などと同様に,自己を表出するのに必須ということができる.さらには,脊柱・骨盤による胸腹腔・骨盤腔の維持は生命維持器官の容器としての役割を担うのみでなく,運動による呼吸・循環・代謝などの活性化は,生命維持器官の健全性維持にも重要な役割を果たしている.つまり運動器の機能は,自己の表出を通してヒトとしての社会的存在性の維持に深く関わり,さらには健全な生命の維持にも不可欠ということができる.
 わが国では,1906年に「整形外科」という診療科が外科から独立し,すでに100年以上になる.欧米の整形外科が手術に特化した科となってきているのとは対照的に,わが国の整形外科は「運動器」の手術的・保存的診療を併せて担当する特徴を保持してきている.保存的診療のなかには予防医学的な側面も含まれ,加齢に伴う運動器機能障害を軽減すべく,「運動器不安定症」という新病名や「ロコモティブシンドローム」という新概念が,世界に先駆けてわが国の整形外科によって提案されてきている.わが国の整形外科が保存的診療を重視していることの現れ,ということができる.
 本書は「運動器」の手術的・保存的さらには予防医学的診療を担っている「整形外科」を,幅広く,しかも効率よく学んでいただくことを目標に編集した.記載の質および量をシリーズの名称である「エッセンシャル」な内容に絞り込み,幅広い診療を行おうとする医師のハンディな座右の書となるように,さらには医系の国家資格取得にも過不足がないように配慮した.また,整形外科では四肢・脊柱の局所解剖的知識が必須であることから,解剖学書を併せて紐解かなくてもすむように,理解しやすい解剖図譜を付章としてまとめて掲載した.
 へき地診療所などの医師によると,必要な知識の半分は内科,あとの半分が整形外科であるという.患者を総合的に診療するには整形外科は必須領域であり,本書によりその概要をつかみとっていただければ幸いである.
 2012年5月
 星野雄一 吉川秀樹 齋藤知行
 序
 編者・執筆者一覧
第1章 運動器の基礎
 1 骨
  1.骨の構造と細胞(田中 栄)
  2.骨の発生と成長
  3.骨形成と骨吸収
   1)骨形成
   2)骨吸収
  4.骨塩と基質(妻木範行)
   1)骨基質
   2)骨塩
  5.骨代謝マーカー
   1)骨形成マーカー
   2)骨吸収マーカー
  6.ホルモン・ビタミン・増殖因子
   1)副甲状腺ホルモン
   2)カルシトニン
   3)エストロゲンとアンドロゲン
   4)FGF23
   5)活性型ビタミンD3
   6)TGF-bとBMP
   7)RANKLとOPG
  7.骨折の修復
   1)炎症期(血腫期)
   2)修復期
   3)リモデリング期
 2 関節(内尾祐司)
  1.構造
   1)分類
   2)可動(滑膜)関節の構造
  2.関節軟骨とその変性(変形性関節症)
   1)関節軟骨の構造
   2)関節軟骨の生化学
   3)関節軟骨の年齢的変化
   4)関節軟骨の変性:変形性関節症
  3.滑膜・関節包
  4.滑液
  5.半月板
  6.椎間板
 3 筋・神経(二川 健)
  1.骨格筋の構造・機能
   1)骨格筋の役割
   2)骨格筋のマクロ構造
   3)骨格筋のミクロ構造
   4)骨格筋の分類
   5)収縮の機構
   6)収縮の様式
   7)収縮のためのエネルギー
   8)四肢の主要な骨格筋
  2.神経の生理・機能
   1)神経系の特徴
   2)運動神経系
第2章 診断法
 1 問診の要点(齋藤知行)
   1)問診の意義
   2)問診の順序
 2 診察の意義と要点
   1)診察の意義
   2)診察の要点
   3)体幹・四肢解剖学的位置の表現
   4)四肢の基本線と計測
 3 神経学的診断法(齋藤泉)
  1.神経解剖
  2.神経学的診断法の実際
   1)運動障害
   2)感覚障害
   3)反射
   4)その他,整形外科において有用な診察法
 4 評価法(大森 豪)
  1.関節可動域測定法
  2.筋力測定の要領
   実際の筋力評価法
  3.日本整形外科学会の治療成績判定基準(JOAスコア)
   1)頸髄症治療成績判定基準
   2)腰痛治療成績判定基準
   3)肩関節疾患治療成績判定基準
   4)股関節機能判定基準
   5)膝関節治療成績判定基準
  4.患者立脚型評価
   1)SF-36R
   2)RDQ
   3)日本版変形性膝関節症患者機能評価法JKOM
   4)日本版慢性腰痛症患者機能評価尺度
 5 補助診断法
  1.X線読影の基礎(佐野博高)
   1)X線検査のポイント
   2)正常な骨のX線所見
   3)病的なX線所見
  2.CT
  3.MRI
  4.脊髄造影
  5.内視鏡検査
  6.シンチグラフィー
  7.PET
  8.BMD測定
  9.生検(上杉昌章)
  10.電気生理学的検査
   1)神経伝導検査
   2)筋電図
 6 その他(佐野博高)
  超音波診断
   軟部腫瘤の評価
第3章 外傷
 1 診断・治療の原則
  1.初期治療(全身・創)(有野浩司)
   1)primary surveyと蘇生
   2)secondary survey
   3)開放創の処置
  2.骨折の診断と分類
   1)骨折部と体外との交通の有無による分類
   2)骨折線の方向による分類
   3)転位の方向による分類
   4)部位による分類
   5)骨折の程度による分類
   6)外力による分類
  3.特殊な骨折
   病的骨折
  4.骨折の治療評価法
   骨折の治癒過程
  5.骨折の癒合期間
   骨折治療法の選択
  6.骨折の保存的治療の原則
   1)非観血的整復
   2)外固定
   3)後療法(リハビリテーション)
  7.骨折手術の原則
   1)骨折手術療法の適応
   2)手術療法の種類
  8.筋・腱・靱帯損傷(尼子雅敏)
   1)筋損傷
   2)腱損傷
   3)靱帯損傷
  9.末梢神経損傷
  10.血管損傷
  11.脊椎・脊髄損傷
   1)脊椎損傷
   2)脊髄損傷
  12.小児骨折の特殊性と治療
   1)骨端線(成長軟骨板)損傷
   2)若木骨折
   3)リモデリング
  13.病的骨折,高齢者骨折,脆弱性骨折
   1)病的骨折
   2)高齢者骨折
   3)脆弱性骨折
   4)疲労骨折
 2 上肢の外傷
  1.鎖骨・肩甲骨骨折(山本敦史,高岸憲二)
   1)鎖骨骨折
   2)肩甲骨骨折
  2.肩関節周囲の脱臼
   1)肩鎖関節脱臼
   2)肩関節脱臼
  3.肩腱板断裂(大沢敏久,高岸憲二)
  4.上腕骨骨折
   1)上腕骨近位端骨折
   2)上腕骨骨幹部骨折
  5.肘周辺の骨折(小林勉,高岸憲二)
   1)上腕骨顆上骨折
   2)外顆骨折
  6.肘関節脱臼
   後方肘関節脱臼
  7.前腕骨骨折(田鹿毅,高岸憲二)
  8.橈骨遠位端骨折
  9.手根骨骨折・脱臼
   1)舟状骨骨折
   2)月状骨(周囲)脱臼
  10.手骨骨折・脱臼
   1)中手骨骨折
   2)指骨骨折
   3)指関節脱臼
   4)槌指
  11.手の腱損傷
   1)伸筋腱損傷
   2)屈筋腱損傷
  12.上肢外傷の神経合併損傷
   1)橈骨神経麻痺
   2)正中神経麻痺
   3)尺骨神経麻痺
 3 下肢の外傷(堀内忠一)
  1.股関節脱臼
  2.大b骨近位部骨折
  3.大b骨骨幹部・顆上・顆部骨折
  4.脛骨上端・膝蓋骨骨折
  5.膝関節靱帯損傷
  6.下b骨折
  7.足関節部骨折
  8.足関節部靱帯・腱損傷
  9.足部骨折
   1)距骨骨折
   2)踵骨骨折
   3)Chopart関節骨折・脱臼
   4)Lisfranc関節脱臼・骨折
   5)中足骨・足趾骨骨折
  10.下肢の神経・血管損傷
 4 脊椎・体幹の外傷(吉川一郎)
  1.頸椎捻挫(外傷性頸部症候群,いわゆる鞭打ち損傷)
  2.脊椎損傷
   1)上位頸椎損傷(後頭骨,環椎,軸椎までの外傷)
   2)中・下位頸椎損傷
  3.胸椎損傷
  4.胸腰椎損傷
   1)圧迫骨折
   2)破裂骨折
   3)Chance骨折(屈曲-牽引損傷;シートベルト骨折)
   4)脱臼骨折
  5.仙椎損傷
  6.尾椎損傷
  7.脊髄損傷
  8.胸郭の外傷
  9.骨盤骨折
   1)単独骨折
   2)骨盤輪骨折
  10.骨粗鬆症性脊椎骨折
 5 外傷の合併症(松村福広)
  1.区画症候群
  2.脂肪塞栓症候群
  3.圧挫(挫滅)症候群
 6 スポーツ外傷・障害(酒井宏哉)
  1.スポーツ損傷総論
  2.上肢の損傷
   1)槌指
   2)有鉤骨骨折
   3)野球肘
   4)テニス肘
   5)投球肩
  3.下肢の損傷
   1)肉離れ
   2)アキレス腱断裂
   3)ジャンパー膝
   4)鵞足炎・腸脛靱帯炎
   5)膝靱帯損傷
   6)半月損傷
   7)ランニングによる足部障害
   8)足関節捻挫
   9)シンスプリント
   10)疲労骨折
  4.骨盤・体幹損傷
   1)恥骨骨炎(恥骨結合炎)
   2)骨盤部裂離骨折
   3)肋骨骨折
   4)腰椎分離症(若年者)
 7 注意すべき小児の外傷(渡邉英明)
  1.総論:若木骨折・竹節骨折・骨端線損傷(成長障害)・可塑性変形
   1)若木骨折
   2)竹節骨折
   3)骨端線損傷
   4)可塑性変形
  2.分娩骨折
  3.上腕骨顆上骨折
  4.上腕骨外顆骨折
  5.大腿骨骨幹部骨折
  6.被虐待児症候群
第4章 疾患各論
 1 感染症(津村 弘)
  1.感染症総論
  2.骨髄炎
   1)Brodie骨膿瘍
   2)Garre硬化性骨髄炎
  3.化膿性関節炎
  4.化膿性脊椎炎
  5.骨・関節結核
  6.手の感染症
   1)化膿性爪周囲炎(疽)
   2)化膿性屈筋腱腱鞘滑膜炎
  7.軟部組織の感染
   1)ガス壊疽
   2)破傷風
  8.院内感染
   1)メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)感染症
   2)多剤耐性緑膿菌(MDRP)感染症
 2 骨腫瘍
  1.総論(楠崎克之)
   1)分類
   2)疫学
   3)検査
   4)治療
   5)予後
  2.代表的な良性骨腫瘍および腫瘍類似疾患
   1)骨軟骨腫
   2)内軟骨腫
   3)類骨骨腫
   4)非骨化性線維腫
   5)単発性(孤立性)骨嚢腫
   6)動脈瘤様骨嚢腫
   7)線維性骨異形成
   8)骨線維性異形成
   9)ランゲルハンス細胞組織球症(好酸球性肉芽腫症)
   10)骨巨細胞腫
  3.原発性悪性骨腫瘍(荒木信人)
   1)骨肉腫
   2)軟骨肉腫
   3)ユーイング肉腫
   4)骨線維肉腫,骨MFH
   5)脊索腫
  4.続発性(転移性)悪性骨腫瘍
 3 軟部腫瘍(戸口田淳也)
  1.軟部腫瘍総論
  2.軟部腫瘍各論
   1)脂肪腫
   2)血管腫
   3)グロムス腫瘍
   4)類腱腫
   5)神経鞘腫
   6)悪性線維性組織球腫
   7)脂肪肉腫
   8)平滑筋肉腫
   9)線維肉腫
   10)血管肉腫
   11)横紋筋肉腫
   12)滑膜肉腫
 4 脊椎・脊髄腫瘍(岩ア幹季)
  1.脊椎腫瘍
   1)脊椎腫瘍総論
   2)良性脊椎腫瘍
   3)悪性脊椎腫瘍
   4)転移性脊椎腫瘍
  2.脊髄腫瘍
   1)脊髄腫瘍総論
   2)神経鞘腫
   3)髄膜腫
   4)髄内腫瘍
 5 リウマチ性疾患(木村友厚)
  1.関節リウマチ
  2.悪性関節リウマチ
  3.若年性特発性関節炎
  4.その他のリウマチ性疾患
 6 変形性関節症総論(松末吉隆)
 7 結晶性関節炎
  1.痛風
  2.偽痛風
 8 その他の関節疾患(石黒直樹)
  1.色素性絨毛結節性滑膜炎
  2.神経病性関節症
  3.血友病性関節症
  4.透析性関節症
  5.離断性骨軟骨炎(松末吉隆)
  6.塩基性リン酸カルシウム沈着症
 9 骨壊死,骨端症(帖佐悦男)
  1.骨壊死
   1)一次性骨壊死
   2)二次性骨壊死(広義の症候性骨壊死)
  2.減圧障害(減圧症,潜函病)
  3.骨端症
   1)圧潰型
   2)剪断型
   3)牽引型
   4)その他の正常変異
 10 代謝性骨疾患(南平昭豪)
  1.くる病,骨軟化症
  2.骨粗鬆症
  3.慢性腎不全に伴う骨ミネラル代謝異常(腎性骨異栄養症)
  4.内分泌疾患
   1)副甲状腺機能亢進症
   2)甲状腺機能の異常
   3)成長ホルモン異常
 11 四肢循環障害(渋谷 卓,川崎富夫)
  1.動脈閉塞疾患
   1)慢性動脈閉塞
   2)急性動脈閉塞
  2.レイノー症候群
  3.振動病
  4.静脈血栓症・肺梗塞
   1)DVT
   2)PTE
 12 末梢神経疾患
  1.末梢神経障害の診断,治療原則(小笹泰宏)
  2.手根管症候群
  3.肘部管症候群
  4.肘部における正中神経絞扼障害
  5.前骨間神経麻痺
  6.回内筋症候群
  7.後骨間神経麻痺
  8.尺骨神経管症候群
  9.感覚異常性大腿痛(渡部昌平)
  10.梨状筋症候群
  11.Hunter(内転筋)管症候群
  12.足根管症候群
  13.Morton病
  14.糖尿病性ニューロパシー
  15.カウザルギー
 13 神経変性疾患(大澤 傑)
  ・運動ニューロン疾患
   1.筋萎縮性側索硬化症
   2.脊髄性進行性筋萎縮症
    1)成人脊髄性進行性筋萎縮症
    2)小児脊髄性進行性筋萎縮症
   3.球脊髄性筋萎縮症
  ・脱髄性疾患
   多発性硬化症
  ・末梢神経疾患
   シャルコー・マリー・ツース病
  ・脊髄疾患
   1.脊髄空洞症
   2.若年性一側上肢筋萎縮症(平山病)
  ・その他
   1.脳性麻痺
   2.ポリオ
 14 筋疾患(鈴木恒彦)
  1.進行性筋ジストロフィー
   1)Duchenne型
   2)Becker型
   3)Emery-Dreifuss型
   4)顔面肩甲上腕型
   5)筋強直型
   6)肢帯型
   7)先天性筋ジストロフィー
  2.多発性筋炎
  3.先天性ミオパチー
  4.悪性高熱症
 15 骨化性筋炎(神宮司誠也)
 16 骨系統疾患・先天異常症候群
  1.総論(安井夏生)
   1)分類
   2)遺伝形式
   3)診断
   4)治療
  2.軟骨無(低)形成症
   1)軟骨無形成症
   2)軟骨低形成症
  3.(脊椎)骨端異形成症
   1)多発性骨端異形成症
   2)先天性脊椎・骨端異形成症
   3)X連鎖性遅発性脊椎骨端異形成症
  4.ムコ多糖症(芳賀信彦)
  5.骨形成不全症
  6.大理石骨病
  7.骨パジェット病(中 紀文)
  8.多発性骨軟骨腫
  9.多発性内軟骨腫
  10.マルファン症候群(藤井敏男)
  11.エーラース・ダンロス症候群
  12.先天性多発性関節拘縮症
  13.ダウン症候群
  14.神経線維腫症I型
  15.神経線維腫症II型
  16.進行性骨化性線維異形成症
第5章 上肢疾患各論
 1 手および手関節
  1.手の機能解剖(金谷文則)
   1)手の表面解剖
   2)手骨・指関節
   3)示指〜小指
   4)母指
  2.手の診察
   1)視診
   2)触診
   3)自動可動域と他動可動域
   4)2点識別覚
   5)循環障害
   6)X線検査
  3.手の先天異常
   1)多指症
   2)合指症
   3)絞扼輪症候群
   4)橈側列形成障害ほか
   5)キルナー変形,マーデルング変形
   6)先天性橈尺骨癒合症
   7)裂手症
  4.手の拘縮と変形(荻野利彦)
   1)デュピュイトラン拘縮
   2)ボタン穴変形
   3)スワンネック変形
   4)イントリンシックマイナス変形
  5.手の炎症性疾患(益子竜弥,三浪明男)
   1)腱鞘炎
   2)腱炎(石灰性)
   3)ヘバーデン結節,ブシャール結節
   4)母指CM関節変形性関節症
  6.手の骨壊死(松下和彦,別府諸兄)
   キーンベック病
  7.手関節の慢性疼痛
   1)三角線維軟骨複合体損傷
   2)尺骨突き上げ症候群
  8.手の腫瘍と類似疾患
   1)ガングリオン(堀 武生)
   2)類上皮嚢腫
   3)血管腫(橋 晃)
   4)グロムス腫瘍
   5)腱鞘巨細胞腫(堀 武生)
   6)内軟骨腫
 2 肘関節
  1.肘関節の機能解剖と診察(堀 武生)
   1)機能解剖
   2)肘の診察
  2.外反肘と内反肘
  3.上腕骨外上顆炎
  4.離断性骨軟骨炎
  5.変形性肘関節症(高原政利)
  6.肘頭滑液包炎
  7.外傷後骨化性筋炎
 3 肩および肩甲帯
  1.肩の機能解剖と診察(橋晃)
   1)機能解剖
   2)肩の診察
  2.肩関節周囲炎
   1)石灰性腱炎
   2)いわゆる五十肩(凍結肩)
  3.インピンジメント症候群
  4.反復性肩関節脱臼
  5.上腕二頭筋長頭腱障害(堀 武生)
   1)上腕二頭筋腱炎・腱鞘炎
   2)上腕二頭筋長頭筋断裂
   3)上腕二頭筋長頭筋脱臼
  6.先天性肩甲骨高位症(町田治郎)
  7.胸郭出口症候群(井手淳二)
第6章 下肢疾患各論
 1 足趾および足部(町田治郎)
  1.足部の機能解剖と診察(町田治郎)
   1)足部の機能解剖
   2)足の変形
  2.足趾の疾患
   1)巻き爪(爪周囲炎)
   2)外反母趾
   3)槌趾変形
  3.足部の疾患
   1)先天性内反足
   2)扁平足
   3)足底腱膜炎(踵骨棘)
   4)足部の骨端症
   5)行軍骨折(田中康仁)
   6)腓骨筋腱脱臼
   7)足根骨癒合症
   8)アキレス腱症
   9)足部の種子骨・過剰骨障害
   10)糖尿病性足部障害
 2 膝関節
  1.膝関節の機能解剖(赤松 泰)
  2.膝関節の診察法と画像診断
   1)診察法
   2)画像診断
  3.膝関節の疾患(稲葉 裕)
   1)先天性膝関節脱臼
   2)O脚,X脚
   3)Blount病
   4)オスグッド・シュラッター病(松本秀男)
   5)分裂膝蓋骨
   6)反復性膝蓋骨亜脱臼
   7)タナ障害
   8)変形性膝関節症(水田博志)
   9)膝の骨壊死
   10)膝蓋軟骨軟化症
   11)膝の離断性骨軟骨炎
   12)膝窩嚢胞
   13)円板状半月
 
 3 股関節
  1.股関節の機能解剖(三ツ木直人)
  2.股関節の診察と画像診断法
  3.股関節の疾患
   1)先天性股関節脱臼(村和幸)
   2)乳幼児化膿性股関節炎
   3)単純性股関節炎
   4)ペルテス病(金 郁普j
   5)大腿骨頭すべり症
   6)変形性股関節症(久保俊一)
   7)大腿骨頭壊死症
   8)弾発股
第7章 体幹疾患各論
 1 頸椎(星地亜都司)
  1.頸椎の機能解剖
   1)頸椎の名称
   2)環軸椎部の構造
   3)椎間板と脊柱靱帯
   4)頸椎と頸髄髄節
  2.頸椎の診察法と画像診断
  3.関節リウマチに伴う頸椎障害
  4.上位頸椎異常
   1)環椎後頭骨癒合症
   2)Klippel-Feil症候群
   3)歯突起骨
   4)ダウン症候群に合併する環軸椎亜脱臼
  5.変形性頸椎症
  6.頸椎症性脊髄症
  7.頸椎症性神経根症
  8.頸椎症性筋萎縮症
  9.頸椎椎間板ヘルニア
  10.後縦靱帯骨化症
  11.斜頸
   1)筋性斜頸
   2)骨性斜頸
   3)眼性斜頸
   4)痙性斜頸
   5)環軸椎回旋位固定
  12.頸椎後弯変形
   1)脊椎の先天奇形に伴うもの
   2)変形性頸椎症による後弯
   3)神経疾患に伴う後弯変形
   4)特発性頸椎下垂症
 2 胸椎・胸郭(税田和夫)
  1.脊柱側弯症
  2.円背・亀背
  3.パンコースト腫瘍
  4.黄色靱帯骨化症
  5.胸椎後縦靱帯骨化症
  6.胸肋鎖関節肥厚症
  7.ティーチェ病
 3 腰椎
  1.腰椎の機能解剖(山下敏彦)
   1)腰椎の解剖学的特徴
   2)腰椎の連結
   3)腰椎の神経組織
   4)腰椎周囲の筋群
  2.腰椎の診察と画像診断(川口 哲)
   1)腰椎疾患の鑑別診断
   2)腰椎疾患の確定診断
  3.腰椎の疾患
   1)腰椎椎間板ヘルニア(山下敏彦)
   2)腰椎分離症・分離すべり症
   3)変形性腰椎症(川口 哲)
   4)腰部脊柱管狭窄症
   5)腰痛症(山下敏彦)
   6)二分脊椎(川口 哲)
   7)腰仙移行椎
 4 その他の脊椎疾患(徳橋泰明)
  1.脊髄動静脈奇形
  2.脊柱管内出血
  3.脊柱管内嚢腫
  4.放射線脊髄障害(放射線脊髄症)
  5.透析脊椎症
 5 骨盤の疾患(刈谷裕成)
  1.骨盤輪不安定症
  2.恥骨骨炎
  3.硬化性腸骨骨炎
  4.尾骨痛
第8章 整形外科リハビリテーション
 1 総論(飛松好子)
  1.リハビリテーションとは
   1)医学的リハビリテーション
   2)疾病と障害
  2.リハビリテーションの治療手段と専門職
   1)リハビリテーションの治療手段
   2)リハビリテーションにかかわる医療専門職
   3)チームアプローチ
  3.リハビリテーション医療における評価
   1)心身機能評価
   2)活動と参加の評価
  4.リハビリテーションにおける諸制度
   1)障害者のための福祉制度
   2)高齢者に対する福祉
 2 治療
  1.運動療法(田島文博,中村 健)
   1)安静・臥床の弊害についての理解
   2)運動療法の目的と内容
  2.物理療法(田島文博,美津島 隆)
   1)温熱療法
   2)寒冷療法
   3)水治療法(交代浴と全身浴)
  3.作業療法(田島文博,安倍基幸)
   1)理学療法との違い
   2)対象疾患
   3)治療内容
  4.装具療法(田島文博,隅谷 政)
   1)主な上肢装具
   2)主な体幹装具
   3)主な下肢装具
   4)歩行補助具と車いす
  5.肢切断と義肢(田島文博)
   1)主な義手
   2)主な義足
付章
 COLUMN 新しい概念とその疾患
  運動器不安定症とロコモティブシンドローム(星野雄一)
  整形外科領域の局所解剖―理解をたすけるために
  略語一覧

 索引
  和文索引/欧文索引