2015年版の序
抗菌薬をはじめとする有効な医薬品とワクチンの開発・普及により,人類は多くの致命的な感染症を制圧してきました.しかし,歴史を振り返ると,予期せぬ新たな感染症(新興感染症)の出現や,すでに解決済みと考えてきた感染症がふたたび息を吹き返す現象(再興感染症)が繰り返されており,現在も感染症の脅威に対する戦いが続いています.
昨年は,アフリカ西海岸のギニア,リベリア,シエラレオネを中心に,エボラ出血熱(エボラウイルス病)が,これまでに経験しない大規模な流行をおこし,2014年12月の時点で17,000人の患者が発生し,6,000人が死亡しています.患者発生はアフリカ西海岸にとどまらず,アメリカ合衆国,スペインにも波及しています.人々のグローバルな移動を考えると,発症前の潜伏期に日本に入ってくる可能性もあり,水際作戦はもとより,発症後の国内での対応についての具体的なマニュアルの策定を急ぐとともに,指定医療機関がいつでも感染疑い者を受け入れられるよう準備を整えなければなりません.
また,2012年9月以降アラビア半島を中心に多数の患者が発生し,とくに2014年4月以来アラビア半島諸国での急増がみられるMERSコロナウイルスによる中東呼吸器症候群についても,同様に輸入症例の発生の恐れがあり,わが国では指定感染症として取り扱うこととし,関連する検疫法の施行令も改正したところです.
日本国内に目を向けると,1940年代の前半以来,国内での発生がみられなかったデング熱が流行しました.昨年8月に海外渡航歴がない患者が発症し,以後10月末までに代々木公園を中心に160人の患者発生がみられました.海外の流行地で感染し,帰国後に発症する例(輸入症例)は,わが国でも毎年200例前後報告されていることから,国内でデング熱に感染する経路としては,輸入症例の患者から蚊を介して感染することが考えられます.地球温暖化により,感染源といわれるネッタイシマカの分布が国内にも広がり,近い将来デング熱がわが国に常在する時期がくることを危惧しています.
今回の改訂にあたっては,管理栄養士,保健師,看護師など,保健医療分野の専門職をめざす学生諸君には教科書として,第一線で公衆衛生活動および健康管理業務に従事している方々には活動の手引き書として役立つことを考慮しました.とくに,国内外の新しい動きをできるだけ見逃さないようにするとともに,毎年変わる統計数字についてもできるだけ新しいものに差し替え,読者の皆様方にタイムリーな正しい情報が提供できるように努めました.本書の内容については,まだまだ不十分な点もあると思います.何卒皆様方の忌憚のないご意見,ご批判をいただきたく,また,不正確な記述などを指摘していただければ幸いです.
最後に,改訂にあたり煩わしい仕事を快く引き受けてくださった医歯薬出版株式会社のスタッフ各位に厚く御礼申し上げます.
2015年1月
編集者を代表して 柳川 洋
第1版の序
公衆衛生といえば,かつては乳幼児を筆頭にすべての人びとの延命を第一の目標としたものであったが,わが国では今やその目標はほぼ達成されて,世界でも有数の低乳児死亡率や高平均寿命を享受できるような時代となってきた.当然のことながら,公衆衛生の目標も高齢化対策や人生の質(quality of life)の向上などに向けられつつあるわけで,問題はこのような目標の変化に公衆衛生従事者がいかに適切に対応するかということであろう.
公衆衛生学とは,公衆衛生活動の理論的根拠となるべきものであるが,上述したような意味では公衆衛生学も日々新たでなければならないし,事実これほど変動の激しい学問も珍しいかもしれない.今日の公衆衛生が多くの職種の人たちのチームワークによって支えられていることは周知の通りであるが,共通の学問である公衆衛生学をそれぞれの立場から勉強していただき,変貌する公衆衛生の目標にどう対応すべきかを考えてほしいというのが本書を出版した編著者らの願いである.
本書は,主として栄養士ならびに管理栄養士をめざす人たちを対象に編さんされており,その内容構成は厚生省が定めた栄養士・管理栄養士養成カリキュラム(昭和62年改正)に忠実に従っている.すなわち,全体を15の大項目(章に相当)に分け,1項目平均3時間の講義で合計45時間,4単位となるように配列した.中項目(節に相当)は当初の予定より増えて全体で63項目となったが,いずれにしても大項目間あるいは中項目間で記述の長さにアンバランスのある点は今後改訂する必要があるかと考えている.今回は,講義時間の配分などで調整していただければ幸いである.
本書は,もともと医歯薬出版から同じ目的で昭和43年以来出版されていた「公衆衛生学」(曽田長宗・重松逸造・黒子武道著)を全面改訂する意図で準備が進められていたが,公衆衛生分野の急速な変化と進展を考えて,それにふさわしい新著者による新著ということに方針を切換えたものである.現在,公衆衛生の第一線で活発に活躍しておられる3著者の執筆になる本書は,読者各位のご期待に十分そいうるものと確信している.本書について,忌憚のないご意見をお寄せいただければ幸いである.
1990年3月
重松逸造
抗菌薬をはじめとする有効な医薬品とワクチンの開発・普及により,人類は多くの致命的な感染症を制圧してきました.しかし,歴史を振り返ると,予期せぬ新たな感染症(新興感染症)の出現や,すでに解決済みと考えてきた感染症がふたたび息を吹き返す現象(再興感染症)が繰り返されており,現在も感染症の脅威に対する戦いが続いています.
昨年は,アフリカ西海岸のギニア,リベリア,シエラレオネを中心に,エボラ出血熱(エボラウイルス病)が,これまでに経験しない大規模な流行をおこし,2014年12月の時点で17,000人の患者が発生し,6,000人が死亡しています.患者発生はアフリカ西海岸にとどまらず,アメリカ合衆国,スペインにも波及しています.人々のグローバルな移動を考えると,発症前の潜伏期に日本に入ってくる可能性もあり,水際作戦はもとより,発症後の国内での対応についての具体的なマニュアルの策定を急ぐとともに,指定医療機関がいつでも感染疑い者を受け入れられるよう準備を整えなければなりません.
また,2012年9月以降アラビア半島を中心に多数の患者が発生し,とくに2014年4月以来アラビア半島諸国での急増がみられるMERSコロナウイルスによる中東呼吸器症候群についても,同様に輸入症例の発生の恐れがあり,わが国では指定感染症として取り扱うこととし,関連する検疫法の施行令も改正したところです.
日本国内に目を向けると,1940年代の前半以来,国内での発生がみられなかったデング熱が流行しました.昨年8月に海外渡航歴がない患者が発症し,以後10月末までに代々木公園を中心に160人の患者発生がみられました.海外の流行地で感染し,帰国後に発症する例(輸入症例)は,わが国でも毎年200例前後報告されていることから,国内でデング熱に感染する経路としては,輸入症例の患者から蚊を介して感染することが考えられます.地球温暖化により,感染源といわれるネッタイシマカの分布が国内にも広がり,近い将来デング熱がわが国に常在する時期がくることを危惧しています.
今回の改訂にあたっては,管理栄養士,保健師,看護師など,保健医療分野の専門職をめざす学生諸君には教科書として,第一線で公衆衛生活動および健康管理業務に従事している方々には活動の手引き書として役立つことを考慮しました.とくに,国内外の新しい動きをできるだけ見逃さないようにするとともに,毎年変わる統計数字についてもできるだけ新しいものに差し替え,読者の皆様方にタイムリーな正しい情報が提供できるように努めました.本書の内容については,まだまだ不十分な点もあると思います.何卒皆様方の忌憚のないご意見,ご批判をいただきたく,また,不正確な記述などを指摘していただければ幸いです.
最後に,改訂にあたり煩わしい仕事を快く引き受けてくださった医歯薬出版株式会社のスタッフ各位に厚く御礼申し上げます.
2015年1月
編集者を代表して 柳川 洋
第1版の序
公衆衛生といえば,かつては乳幼児を筆頭にすべての人びとの延命を第一の目標としたものであったが,わが国では今やその目標はほぼ達成されて,世界でも有数の低乳児死亡率や高平均寿命を享受できるような時代となってきた.当然のことながら,公衆衛生の目標も高齢化対策や人生の質(quality of life)の向上などに向けられつつあるわけで,問題はこのような目標の変化に公衆衛生従事者がいかに適切に対応するかということであろう.
公衆衛生学とは,公衆衛生活動の理論的根拠となるべきものであるが,上述したような意味では公衆衛生学も日々新たでなければならないし,事実これほど変動の激しい学問も珍しいかもしれない.今日の公衆衛生が多くの職種の人たちのチームワークによって支えられていることは周知の通りであるが,共通の学問である公衆衛生学をそれぞれの立場から勉強していただき,変貌する公衆衛生の目標にどう対応すべきかを考えてほしいというのが本書を出版した編著者らの願いである.
本書は,主として栄養士ならびに管理栄養士をめざす人たちを対象に編さんされており,その内容構成は厚生省が定めた栄養士・管理栄養士養成カリキュラム(昭和62年改正)に忠実に従っている.すなわち,全体を15の大項目(章に相当)に分け,1項目平均3時間の講義で合計45時間,4単位となるように配列した.中項目(節に相当)は当初の予定より増えて全体で63項目となったが,いずれにしても大項目間あるいは中項目間で記述の長さにアンバランスのある点は今後改訂する必要があるかと考えている.今回は,講義時間の配分などで調整していただければ幸いである.
本書は,もともと医歯薬出版から同じ目的で昭和43年以来出版されていた「公衆衛生学」(曽田長宗・重松逸造・黒子武道著)を全面改訂する意図で準備が進められていたが,公衆衛生分野の急速な変化と進展を考えて,それにふさわしい新著者による新著ということに方針を切換えたものである.現在,公衆衛生の第一線で活発に活躍しておられる3著者の執筆になる本書は,読者各位のご期待に十分そいうるものと確信している.本書について,忌憚のないご意見をお寄せいただければ幸いである.
1990年3月
重松逸造
CHAPTER 1 公衆衛生の意義
(柳川 洋)
1−公衆衛生の意義と目的
2−健康と公衆衛生
3−疾病予防の段階
4−健康管理
CHAPTER 2 公衆衛生の歴史
(柳川 洋)
1−外国の歴史
1 古代
2 中世
3 17世紀,18世紀
4 19世紀
5 20世紀,21世紀
2−日本の歴史
3−年表(要約にかえて)
CHAPTER 3 人口と公衆衛生
(柳川 洋)
1−人口の動向
2−人口増減の要因
3−人口構造と人口指標
4−人口の高齢化と公衆衛生
CHAPTER 4 保健統計
(中村好一)
1−保健統計の意義
2−人口動態統計
1 出生
2 死亡
3 乳児死亡,死産,周産期死亡
4 婚姻と離婚
5 人口動態統計特殊報告
3−生命表
4−疾病統計
5−その他の保健統計
6−国際疾病分類
7−政府統計の総合窓口(e-Stat)
CHAPTER 5 疫学
(柳川 洋)
1−疫学の意義
2−疫学指標
3−疫学調査方法
1 記述疫学
2 分析疫学
4−率の標準化
5−因果関係の判定
6−疫学研究における倫理指針
7−リスク・アナリシス(リスク分析)
1 リスク・アセスメント
2 リスク・マネジメント
3 リスク・コミュニケーション
CHAPTER 6 情報とコミュニケーション
(中村好一)
1−情報とは
2−Evidence-based Medicine
3−情報収集
1 文献(論文)
2 書籍
3 インターネット
4 どのようなかたちの情報が信用できるか
4−情報マネジメント
5−個人情報の保護
6−情報の守秘義務(セキュリティ)
CHAPTER 7 保健行政
(簑輪眞澄)
1−衛生行政とは
2−衛生行政の体系
3−衛生行政活動
1 概要
2 保健所の活動
3 地方衛生研究所
4 市町村の業務
CHAPTER 8 公衆衛生活動
(簑輪眞澄)
1−人の一生と公衆衛生
2−母子保健
1 特徴
2 母子保健の現状
3 母子保健事業
4 母子健康手帳
5 妊婦および乳幼児の健康診査
6 保健指導
7 新生児マススクリーニング
8 エンゼルプラン
9 健やか親子21
3−高齢者の保健と福祉
1 高齢者と健康
2 老人の医療と保健
3 ゴールドプラン21
4−感染症対策
1 感染症の概念
2 感染経路
3 感染の成立
4 免疫
5 感染症対策
感染症対策の原則/70 感染症発生動向調査(サーベイランス)/70
感染源対策/70 感染経路対策/70 感受性対策/71
6 感染症対策の現状
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律/71
HIV感染および後天性免疫不全症候群(AIDS;エイズ)/71 結核/72
5−難病
1 難病対策のあゆみ
2 今後の難病対策
3 これまでの成果の例示
医療施設の整備/76 医療費自己負担の軽減/76 地域における保健医療福祉の充実と連携/76
QOLの向上を目指した福祉施策の推進/76
6−精神保健
1 精神疾患
精神障害とは/76 精神障害者の医療/78 地域精神保健福祉対策/79
精神障害者自立に向けての支援/79
2 自殺
CHAPTER 9 生活習慣病
(萱場一則)
1−生活習慣と健康
1 食生活と栄養
2 身体活動・運動
3 睡眠・休養・ストレス
4 喫煙
5 飲酒
2−主要疾患の疫学と対策
1 悪性新生物
発生状況/85 部位別の死亡状況/85 悪性新生物の1次予防/85
3−循環器疾患の疫学と対策
1 発症状況
2 循環器疾患の危険因子
肥満/88 血圧/89 耐糖能異常と糖尿病/89 脂質異常症/91
メタボリックシンドローム/91 食生活と栄養/92 仕事のストレス/93
4−骨粗鬆症の疫学と対策
1 骨粗鬆症の判定
2 疫学
3 健康への影響
4 予防
5−歯および口腔保健
CHAPTER 10 健康行動科学
(萱場一則)
1−行動科学
2−保健行動の理論
3−疾患発症機序の行動科学的解明
1 生活習慣と総死亡
2 行動科学的要因と循環器疾患発症
4−地域保健活動における行動科学
CHAPTER 11 学校保健
(中村好一)
1−学校保健の概要
2−児童・生徒の健康状態
3−学校保健行政
4−学校保健対策
目的(第1条)/101 学校保健安全計画(第2条)/101 学校環境衛生(第6条)/102
就学時健康診断(第11条)/102 健康診断(第13〜17条)/102 出席停止(第19条)/102
臨時休業(第20条)/102 学校保健技師,学校医等(第22,23条)/103 保健所との連携(第18条)/103
5−特殊教育
6−学校保健の最近の問題
1 暴力行為
2 いじめ
3 不登校
4 高等学校中途退学
5 自殺
CHAPTER 12 産業保健
(黒沢洋一)
1−労働と健康
2−労働災害
3−産業疲労
4−職業性疾患
1 熱中症
2 減圧症
3 酸欠症
4 職業性難聴
5 振動障害
6 放射線障害
7 塵肺
8 重金属中毒
9 有機溶剤中毒
10 有害ガス中毒
11 職業性がん
12 職業性腰痛
13 先端技術に起因する疾患
14 VDT作業による障害
15 過重労働による健康障害
16 職業性皮膚障害,アレルギー
17 メンタルヘルス
5−産業保健体制と労働衛生管理
1 産業保健体制
産業保健に関する法律/114 職場の安全衛生管理体制/115 労働衛生行政/115
2 労働衛生管理
作業環境管理/116 作業管理/116 健康管理/116 トータルヘルスプロモーション/117
CHAPTER 13 環境と健康
(黒沢洋一)
1−環境汚染と公害対策
1 環境
2 公害
大気汚染による公害/119 水質汚染による公害/120 土壌汚染による公害/120 騒音・振動・地盤沈下による公害/120
3 環境基準
大気の環境基準/121 水質の環境基準/122 騒音の環境基準/123
2−地球規模の環境破壊
1 温暖化
2 酸性雨
3 オゾン層破壊
4 砂漠化
5 化学物質による汚染
3−環境衛生
1 空気
2 温熱環境
3 上水道
4 下水道
5 住居環境
空気/129 温熱と冷暖房/129 採光照明/130 建築物環境衛生管理基準/130
6 衣服衛生
7 廃棄物
8 動物と感染症
動物由来感染症/132 ネズミ/132 衛生害虫/132
9 電磁波と電磁界
10 放射線
CHAPTER 14 衛生法規
(簑輪眞澄)
1−衛生法規概論
1 衛生法規の仕組み
法とは何か/135 法規の序列/135 条文の構成/135
2 衛生法規の例(管理栄養士国家試験について)
3 衛生法規の内容
前文,目的および定義/137 基準/137 監視および指導/137 手続き/138
組織/138 処分および罰則/138 付則/138
2−現行の公衆衛生および関連領域に関する法規
1 現行衛生法規の分類
2 一般衛生法規
3 労働衛生関係法規
4 環境保全公害防止関係法規
5 学校保健関係法規
CHAPTER 15 国際保健
(萱場一則)
1−国際保健の概念
2−世界人口と人口問題
3−保健水準の国際比較
4−環境保健
5−世界の感染症
1 急性重症感染症
2 マラリア
3 結核
4 後天性免疫不全症候群
6−世界保健機関(WHO)
1 組織
2 目的
3 活動
7−わが国の国際保健活動
CHAPTER 16 社会保障・社会福祉
(簑輪眞澄)
1−社会保障・社会福祉の概念と意義
1 社会保障・社会福祉の概念
2 社会保障の意義
2−社会保険
1 社会保険の歴史
2 医療保険
3 医療保険制度の問題点
4 医療保険以外の医療保障
5 年金保険
3−社会福祉と保健医療
1 概論
2 児童福祉・母子福祉
3 高齢者福祉
4 介護保険法
5 障害者福祉
CHAPTER 17 医療制度
(簑輪眞澄)
1−医療サービスの制度
2−医療計画
3−医療施設
4−医療従事者
5−国民医療費
索引
(柳川 洋)
1−公衆衛生の意義と目的
2−健康と公衆衛生
3−疾病予防の段階
4−健康管理
CHAPTER 2 公衆衛生の歴史
(柳川 洋)
1−外国の歴史
1 古代
2 中世
3 17世紀,18世紀
4 19世紀
5 20世紀,21世紀
2−日本の歴史
3−年表(要約にかえて)
CHAPTER 3 人口と公衆衛生
(柳川 洋)
1−人口の動向
2−人口増減の要因
3−人口構造と人口指標
4−人口の高齢化と公衆衛生
CHAPTER 4 保健統計
(中村好一)
1−保健統計の意義
2−人口動態統計
1 出生
2 死亡
3 乳児死亡,死産,周産期死亡
4 婚姻と離婚
5 人口動態統計特殊報告
3−生命表
4−疾病統計
5−その他の保健統計
6−国際疾病分類
7−政府統計の総合窓口(e-Stat)
CHAPTER 5 疫学
(柳川 洋)
1−疫学の意義
2−疫学指標
3−疫学調査方法
1 記述疫学
2 分析疫学
4−率の標準化
5−因果関係の判定
6−疫学研究における倫理指針
7−リスク・アナリシス(リスク分析)
1 リスク・アセスメント
2 リスク・マネジメント
3 リスク・コミュニケーション
CHAPTER 6 情報とコミュニケーション
(中村好一)
1−情報とは
2−Evidence-based Medicine
3−情報収集
1 文献(論文)
2 書籍
3 インターネット
4 どのようなかたちの情報が信用できるか
4−情報マネジメント
5−個人情報の保護
6−情報の守秘義務(セキュリティ)
CHAPTER 7 保健行政
(簑輪眞澄)
1−衛生行政とは
2−衛生行政の体系
3−衛生行政活動
1 概要
2 保健所の活動
3 地方衛生研究所
4 市町村の業務
CHAPTER 8 公衆衛生活動
(簑輪眞澄)
1−人の一生と公衆衛生
2−母子保健
1 特徴
2 母子保健の現状
3 母子保健事業
4 母子健康手帳
5 妊婦および乳幼児の健康診査
6 保健指導
7 新生児マススクリーニング
8 エンゼルプラン
9 健やか親子21
3−高齢者の保健と福祉
1 高齢者と健康
2 老人の医療と保健
3 ゴールドプラン21
4−感染症対策
1 感染症の概念
2 感染経路
3 感染の成立
4 免疫
5 感染症対策
感染症対策の原則/70 感染症発生動向調査(サーベイランス)/70
感染源対策/70 感染経路対策/70 感受性対策/71
6 感染症対策の現状
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律/71
HIV感染および後天性免疫不全症候群(AIDS;エイズ)/71 結核/72
5−難病
1 難病対策のあゆみ
2 今後の難病対策
3 これまでの成果の例示
医療施設の整備/76 医療費自己負担の軽減/76 地域における保健医療福祉の充実と連携/76
QOLの向上を目指した福祉施策の推進/76
6−精神保健
1 精神疾患
精神障害とは/76 精神障害者の医療/78 地域精神保健福祉対策/79
精神障害者自立に向けての支援/79
2 自殺
CHAPTER 9 生活習慣病
(萱場一則)
1−生活習慣と健康
1 食生活と栄養
2 身体活動・運動
3 睡眠・休養・ストレス
4 喫煙
5 飲酒
2−主要疾患の疫学と対策
1 悪性新生物
発生状況/85 部位別の死亡状況/85 悪性新生物の1次予防/85
3−循環器疾患の疫学と対策
1 発症状況
2 循環器疾患の危険因子
肥満/88 血圧/89 耐糖能異常と糖尿病/89 脂質異常症/91
メタボリックシンドローム/91 食生活と栄養/92 仕事のストレス/93
4−骨粗鬆症の疫学と対策
1 骨粗鬆症の判定
2 疫学
3 健康への影響
4 予防
5−歯および口腔保健
CHAPTER 10 健康行動科学
(萱場一則)
1−行動科学
2−保健行動の理論
3−疾患発症機序の行動科学的解明
1 生活習慣と総死亡
2 行動科学的要因と循環器疾患発症
4−地域保健活動における行動科学
CHAPTER 11 学校保健
(中村好一)
1−学校保健の概要
2−児童・生徒の健康状態
3−学校保健行政
4−学校保健対策
目的(第1条)/101 学校保健安全計画(第2条)/101 学校環境衛生(第6条)/102
就学時健康診断(第11条)/102 健康診断(第13〜17条)/102 出席停止(第19条)/102
臨時休業(第20条)/102 学校保健技師,学校医等(第22,23条)/103 保健所との連携(第18条)/103
5−特殊教育
6−学校保健の最近の問題
1 暴力行為
2 いじめ
3 不登校
4 高等学校中途退学
5 自殺
CHAPTER 12 産業保健
(黒沢洋一)
1−労働と健康
2−労働災害
3−産業疲労
4−職業性疾患
1 熱中症
2 減圧症
3 酸欠症
4 職業性難聴
5 振動障害
6 放射線障害
7 塵肺
8 重金属中毒
9 有機溶剤中毒
10 有害ガス中毒
11 職業性がん
12 職業性腰痛
13 先端技術に起因する疾患
14 VDT作業による障害
15 過重労働による健康障害
16 職業性皮膚障害,アレルギー
17 メンタルヘルス
5−産業保健体制と労働衛生管理
1 産業保健体制
産業保健に関する法律/114 職場の安全衛生管理体制/115 労働衛生行政/115
2 労働衛生管理
作業環境管理/116 作業管理/116 健康管理/116 トータルヘルスプロモーション/117
CHAPTER 13 環境と健康
(黒沢洋一)
1−環境汚染と公害対策
1 環境
2 公害
大気汚染による公害/119 水質汚染による公害/120 土壌汚染による公害/120 騒音・振動・地盤沈下による公害/120
3 環境基準
大気の環境基準/121 水質の環境基準/122 騒音の環境基準/123
2−地球規模の環境破壊
1 温暖化
2 酸性雨
3 オゾン層破壊
4 砂漠化
5 化学物質による汚染
3−環境衛生
1 空気
2 温熱環境
3 上水道
4 下水道
5 住居環境
空気/129 温熱と冷暖房/129 採光照明/130 建築物環境衛生管理基準/130
6 衣服衛生
7 廃棄物
8 動物と感染症
動物由来感染症/132 ネズミ/132 衛生害虫/132
9 電磁波と電磁界
10 放射線
CHAPTER 14 衛生法規
(簑輪眞澄)
1−衛生法規概論
1 衛生法規の仕組み
法とは何か/135 法規の序列/135 条文の構成/135
2 衛生法規の例(管理栄養士国家試験について)
3 衛生法規の内容
前文,目的および定義/137 基準/137 監視および指導/137 手続き/138
組織/138 処分および罰則/138 付則/138
2−現行の公衆衛生および関連領域に関する法規
1 現行衛生法規の分類
2 一般衛生法規
3 労働衛生関係法規
4 環境保全公害防止関係法規
5 学校保健関係法規
CHAPTER 15 国際保健
(萱場一則)
1−国際保健の概念
2−世界人口と人口問題
3−保健水準の国際比較
4−環境保健
5−世界の感染症
1 急性重症感染症
2 マラリア
3 結核
4 後天性免疫不全症候群
6−世界保健機関(WHO)
1 組織
2 目的
3 活動
7−わが国の国際保健活動
CHAPTER 16 社会保障・社会福祉
(簑輪眞澄)
1−社会保障・社会福祉の概念と意義
1 社会保障・社会福祉の概念
2 社会保障の意義
2−社会保険
1 社会保険の歴史
2 医療保険
3 医療保険制度の問題点
4 医療保険以外の医療保障
5 年金保険
3−社会福祉と保健医療
1 概論
2 児童福祉・母子福祉
3 高齢者福祉
4 介護保険法
5 障害者福祉
CHAPTER 17 医療制度
(簑輪眞澄)
1−医療サービスの制度
2−医療計画
3−医療施設
4−医療従事者
5−国民医療費
索引