やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

 本書は,卒後およそ5年目までの若手歯科医師を対象として,“毎日の歯科臨床で実際に役立つ本“をコンセプトにまとめました.患者さんから信頼される歯科医師になるために,“これだけは必ず押さえておきたい”手技や知識にフォーカスした,ベーシックな臨床入門書です.
 「こんなこと今さら聞けない」や「そうすれば良かったのか!」という内容が詰まった1冊となっていますので,歯科医師としてのステップアップにぜひご活用ください!
1.抜歯の原因
 歯周病:過度の骨吸収,動揺が見られる歯
 う蝕:歯冠が崩壊し,保存が難しい歯
 破折:垂直性の破折歯
 埋伏智歯
 便宜抜歯
2.抜歯と全身疾患
 糖尿病患者
 ステロイド薬服用患者
 抗血栓治療患者
 高血圧症患者
 虚血性心疾患患者
 甲状腺機能疾患患者
 ビスフォスフォネート製剤服用患者
 妊婦
3.X線写真の重要性
4.麻酔の基礎知識
 表面麻酔
 浸潤麻酔
 伝達麻酔
 麻酔のまとめ
5.抜歯器具
 鉗子
 挺子(ヘーベル,エレベーター)
 剪刀
 持針器
 ピンセット
 骨膜剥離子
 鋭匙
 メスホルダー
 メス刃
 縫合糸
6.抜歯に必要なテクニック
 歯冠分割
 切開
 剥離
 縫合
 結紮
7.歯種別・抜歯症例
 上顎智歯
 上顎智歯抜去のまとめ
 下顎智歯普通抜去
 下顎智歯水平埋伏歯抜去
8.その他,各種抜歯
 残根抜歯
 残根抜歯における3つの重要事項
 分割抜歯
 残根(単根)分割抜歯
 残根(複根)分割抜歯
 便宜抜歯
 特殊な器具を用いた抜歯
 歯根破折歯の抜去
9.投薬について
 抗菌薬
 消炎鎮痛薬
10.抜歯の偶発症
 ドライソケット
 抜歯後の嚥下痛と開口障害
 抜歯後の異常出血
 発熱,腫脹
 上顎洞や下顎隙への迷入
11.おわりに

 索引

 Check!
  他院で抜歯と診断されたケースでも
  HbA1cとグリコアルブミンとは?
  ステロイド性骨粗鬆症
  甲状腺クリーゼ
  伝達麻酔効果の確認
  歯の位置が高位かどうか
  急性炎症時に抜歯は可能か?

 Point!
  痛くない浸潤麻酔のコツ
  止まらずに次の一手を
  遠心切開では必ず指で触診して骨の形態を把握する
  開放創? or 閉鎖創?
  オキシテトラコーンと吸収性のゼラチンスポンジ
  不良肉芽組織の掻爬
  セパレーションゴムの使用