やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

代替医療とは 今西二郎・渡邊聡子
  ・代替医療の定義と分類
  ・漢方と代替医療
  ・なぜいま,代替医療か
  ・代替医療に求められるもの
  ・代替医療の問題点

〔代替医療の現状と将来〕
 1.代替医療への日本での取組み方 佐藤雅子・今西二郎
  ・医師による代替医療への取組みの現況
  ・国内での代替医学に関係する学会活動の状況
  ・わが国における代替医学の教育の現況
 2.アメリカでの代替医療の現状 鈴木信孝
  ・NIHに代替医療の調査・研究機関が誕生
  ・アメリカ成人の4割が代替医療を利用していた
  ・代替医療利用者は教育レベルの高い人に多い
  ・代替医療の6割が医師に相談なく実施されていた
  ・JAMA Patient Pageに代替医療が登場
  ・ASCOで代替医療のシンポジウムが開催
  ・アメリカでは代替医療に保険が適用されはじめた
 3.ヨーロッパでの代替医療の現状 渡邊聡子・今西二郎
  ・代替医療全般の状況
  ・個々の代替医療の状況
 4.WHOガイドラインとコクラン共同計画の活動―代替医療の合理的使用のために 津谷喜一郎・鶴岡浩樹
  ・WHOガイドライン
  ・代替医療とコクラン共同計画
  ・EBM時代の代替医療の教科書など
 5.統合医療としての代替医学 渥美和彦
  ・相補・代替医療(complementary and alternative medicine:CAM)とは
  ・アメリカにおける相補・代替医療の現況
  ・相補・代替医療施設の活動の実態
  ・統合医療の現況
 6.現代の医療制度と代替医療のあり方 丁宗鐵
  ・漢方薬をめぐる行政
  ・手技療法の問題点
  ・いわゆる健康食品の問題点
  ・漢方界の反応
 7.EBMからみた代替医療 渡邊聡子・今西二郎
  ・なぜ代替医療にEBMが必要か
  ・MEDLINEから検索したevidence-based alternative medicine
  ・Cochrane Libraryから検索したevidence-based alternative medicine
  ・漢方薬の臨床試験例
  ・evidence-based alternative medicineを実施するうえでの問題と解決法
 8.代替医療と高度先進医療 鈴木信孝
  ・代替医療の位置づけ
  ・栄養療法は現代の高度先進医療
  ・生活改善薬の登場
  ・わが国における健康保険と高度先進医療
  ・環境ホルモン問題に対する代替医療的対策
  ・抗酸化食品の開発とその臨床応用
  ・非侵襲的赤色発光ダイオード光照射とNK活性
  ・アクセス法案
 9.心を癒す医療の効果 横山三男
  ・遺伝子背景と個人差
  ・神経系のネットワーク機構
  ・免疫系のネットワーク機構
  ・神経系と免疫系との対話
  ・精神神経免疫系の破綻と代替医療
 10.代替医療の学部教育―とくに漢方・灸医学の教育に関して 赤尾清剛・藤原久義
  ・アメリカにおける代替医療の大学教育の動き
  ・日本の医療状況および大学教育
  ・岐阜大学医学部東洋医学講座の試み
  ・伝統医学を教育する立場の理念・信念
  ・岐阜大学医学部における伝統医学教育
  ・卒後教育

〔代替医療の実際〕
 11.もうひとつの医学:漢方 寺澤捷年
  ・漢方医学の立場
  ・証
  ・陰陽・虚実の認識による証の決定
  ・証に従 った漢方治療
  ・証の客観化への努力
  ・“代替医療”における漢方医学の役割
 12.鍼灸医学の現状と課題―医業類似行為から新しい医学の創造に向けて 渡邉勝之
  ・鍼灸医学の歴史的経過
  ・伝統医学・鍼灸医学とはなにか
  ・日本における鍼灸医学の現状および課題
  ・医学の現状と課題
  ・鍼灸医学・鍼灸師が現代医療において果たしうる役割
 13.鍼灸臨床の現状と研究の方向 渡邉勝之
  ・鍼に関するWHOのこれまでの活動状況
  ・鍼療法に関するNIH合意声明書
  ・鍼灸医学の特徴
  ・鍼灸医学の独自の診断法
  ・鍼灸医学における研究の方向性
 14.アロマセラピーの臨床応用―代替医療としての香りの療法 川端一永
  ・歴史と定義
  ・アロマセラピーの検証
  ・今後の展望
 15.アーユルヴェーダ―古代インドから伝わる体系的な治療学 上馬塲和夫
  ・アーユルヴェーダとは
  ・アーユルヴェーダの定義
  ・アーユルヴェーダの基礎概念―トリ・ドーシャ理論
  ・トリ・ドーシャのバランスに影響する要因
  ・アーユルヴェーダの治療の実際
  ・アーユルヴェーダの予防医学的で体系的な治療学
  ・生活処方としての瞑想やヨーガ
  ・アーユルヴェーダの薬草療法―医食同源
  ・21世紀の医療の発展に貢献するアーユルヴェーダの可能性
 16.健康食品 糸川嘉則
  ・健康食品の定義
  ・機能性食品に関する動きと食品の機能に関する考え方
  ・わが国の健康食品の種類
  ・アメリカの現状
  ・わが国の健康食品を取り巻く現状
  ・健康食品の問題点と対策
 17.21世紀の温泉医療 加藤正夫・宮下剛彦
  ・温泉療法のはじまり
  ・温泉療養と現代医学
  ・温泉療養の期間
  ・療養泉の分類
  ・温泉の効果
  ・療養の実際
  ・温泉治療上の注意事項
  ・温泉療養の現状と将来
 18.各種リラクゼーション療法を脳波から考える 河野貴美子
  ・脳波の測定と解析
  ・リラックスのα波
  ・α波と脳の活動
  ・集中時のα波
  ・左右半球におけるα波
  ・あらためてリラクゼーションとは
 19.代替医療としての音楽療法 村井靖児
  ・薬物的音楽療法
  ・精神療法的音楽療法
  ・能動的音楽療法
 20.ホスピスケアと代替医療 吉村ゆかり
  ・日本におけるホスピスケアの内容と現状
  ・世界の代替医療と日本の現状
  ・癌医療における代替医療
  ・ホスピスケアにおける代替医療

〔各種疾患と代替医療〕
 21.循環器疾患と代替医療―とくに高血圧症を中心に 川崎晃一
  ・降圧薬に代わる“特定健康食品”の降圧効果を検証する
  ・薬物療法に代わる機能性食品の将来
 22.呼吸器疾患における漢方治療の適応 本間行彦
  ・特発性間質性肺炎(IIP)の症例
  ・肺癌(poorly differentiated adenocarcinoma)の症例
  ・漢方治療の対象となる呼吸器疾患
 23.糖尿病・肥満における代替医療の作用機序とその効果 浅野次義
  ・消化吸収阻害物質
  ・体脂肪異化促進物質
  ・食欲抑制物質
  ・インスリン抵抗性改善物質
 24.泌尿器科疾患への代替医療の応用 石橋晃・石野尚吾
  ・一般的民間療法
  ・ハーブによる治療
  ・鍼治療
  ・漢方治療
 25.ウイルス感染症における代替医療の可能性 白木公康
  ・抗ウイルス活性を示す伝統医薬
  ・生体反応の活性化による抗ウイルス作用
 26.肝疾患の漢方治療 鈴木邦彦・花輪壽彦
  ・漢方医学における肝
  ・漢方治療の目的
  ・漢方治療の適応
  ・漢方治療の実際
  ・症例呈示
 27.皮膚科における代替医療の現況―とくにアトピー性皮膚炎に関して 石井正光・小林裕美
  ・代替医療の定義と実践
  ・EBMでのランクアップに挑戦すべき代替医療
  ・皮膚病と代替医療
  ・現代皮膚科学における代替医療
  ・日本における皮膚科代替医療の現況
  ・アトピー性皮膚炎と代替医療
  ・アトピー性皮膚炎における民間療法と悪徳商法
 28.整形外科疾患に対する鍼治療 勝見泰和・北條達也
  ・鍼治療の基礎
  ・本学での鍼治療の実際
 29.精神身体疾患に対する漢方医学 田中邦雄
  ・精神科疾患に対する漢方医学の応用
  ・漢方医学からみた精神科疾患
  ・気血水論
 30.産婦人科におけるアロマセラピー 鮫島浩二
  ・婦人科領域のアロマセラピーの症例
  ・妊娠中のアロマセラピー
  ・分娩中のアロマセラピー
  ・産褥期のアロマセラピー
  ・アロマセラピー施行上の注意点
 31.更年期障害と代替医療―心身医学の立場から 林晴男
  ・更年期障害の概念および治療法の選択
  ・更年期障害に対する代替医療の実際
  ・症例
  ・考察
 32.禁煙指導の手段としてのアロマセラピー―代替医療としての有用性と危険性 小野村健太郎
  ・女性の喫煙の傾向と禁煙開始の時期
  ・女性の喫煙の問題点と動機づけ
  ・ニコチン依存度と禁煙開始のタイミング
  ・禁煙指導の手段としてのアロマセラピー
  ・患者満足度の視点から
 33.老年医療と代替医療 遠藤英俊・井口昭久
  ・代替医療の現状
  ・高齢者と代替医療
  ・代替医療の課題
  ・代替医療の展望

■サイドメモ■
日本代替医療学会―代替医療に望まれる科学的検証
なぜ日本の医師は鍼灸治療をしないのか
アメリカにおける代替医療教育へのとらえ方
伝統医学の分類と世界三大伝統医学
人体の原始信号系理論(仮説)
香りの原料
シャリヤントラ
アメリカのメーカー側の対応
温泉と温泉療養
脳波とは
音楽療法
緩和ケア病棟承認施設におけるホスピス・緩和ケアプログラムの基準
栄養補助食品・健康・教育法(Dietary Supplement Health and Education Act of 1994:DSHEA)
随証治療
薬剤の由来
八味地黄丸/瘡戟尿失禁
HSVの温熱療法
鍼灸刺激としてのポリモーダル受容器
伝統医学の流派
ホルモン補充療法(HRT)
患者満足度