改訂にあたって
本書がはじめて刊行されてから,まもなく8年となります.本書のテーマである看護情報学が展開される医療機関などにおいては,この間にカルテの電子化やそれに伴う看護支援システムの導入なども徐々に広がってきました.そこで取り扱われる患者情報に対しては,個人情報保護法が浸透し,より適切な取り扱いのための取り組みが,時には行き過ぎた対応とともに行われるようになってきました.看護情報学の視点からこのような状況を眺めると,二つの流れがあることがわかります.一つは,上記のように技術の発展や法的,社会的,あるいは経営学的な要求の高まりにより否応なしに変わっていくものであり,もう一つは,それらの基盤として,変わらずに求められているものです.
本書は,おかげさまで毎年増刷を繰り返し,その都度,変わっていくものについてはできるだけ修正を続けてきました.しかし,時代とともに大きく変わってきた内容があるとともに,実際の教育における経験を踏まえて内容およびその提示のしかたについて見直しが必要な部分が生じてきたため,ここに改訂第2版を編纂することとなりました.
なお,今回の改訂においては,第7章に,今日の医療,看護において,ここまで詳細なデータが活用され,病院経営や看護の体制に影響を与えているという例を示すために,ある病院における取り組みを詳細に示してもらうことにしました.実際の担当者でないと,なかなか理解しきれないかもしれないデータの活用例です.しかし,本書が今まで看護情報学の基礎に重点を置きすぎていたことへの反省も踏まえて,読者の皆様には是非とも看護情報学の可能性を感じて頂き,一人でも多くの看護学生,看護師の方がそのような領域に進まれることを願いつつ編纂しました.
この本を手にされ,看護情報学を学ばれている皆様は,今日の医療,看護に強く求められる基礎的な知識・技術を身に着けることができる近道にいるのです.多くの学びがありますことを期待しております.
2014年2月
太田勝正
はじめに(第1版)
看護は,情報なしでは成り立たない.電子カルテなどを中心とする情報の電子化,ネットワーク化の急速な普及とともに,看護が取り扱う情報は膨大になってきているが,どんな情報をどうやって入手し,それを日々の看護にどのように活用していったらよいだろう.その問題に取り組むのが看護情報学であり,看護の質や効率の向上のために必要な情報を,タイムリーにわかりやすく提供するのが,看護情報学の実践の大きな柱である.
看護情報学という看護の専門分野が看護の中に確立して,まだ日は浅い.わが国においては,教育体制もまだ十分に確立していない.そのような中で,看護基礎教育において体系的に看護情報学を教育するための標準テキストが求められていた.本書は,看護系の4年制大学において徐々に普及してきている1単位8コマの「看護情報学」の授業を想定し,その枠組みの中で展開できるように内容を編集した.
第1章では,看護情報学という専門領域とその専門から求められる基本的な知識,技術について,第2章では,看護に情報を活用するために必要なコンピュータリテラシーと情報リテラシーの学び方について,第3章は,看護が取り扱う情報の特徴について,第4章は,情報を取り扱う際の倫理的問題と基本的な倫理的態度について,第5章は,医療情報システム,電子カルテの特徴とシステム導入の際のポイントについて,第6章は,地域・在宅看護における情報の活用とそれを支えるシステムについて,第7章は,看護が何をしているのかを具体的に示すために不可欠な看護用語の標準化について,そして第8章は,看護情報学のこれからの方向や課題などについてまとめた.それぞれの章の始めには,学習目標が示され,また,主要な項目ごとに学習上のポイントを示している.
執筆陣は,さまざまな分野で活躍している次代を担う看護教育者,看護情報学の専門家,臨床看護実践者で構成している.章ごとに責任者を決め(執筆者一覧の○印参照),それぞれの専門から,最新の内容をわかりやすくまとめている.とくに小林先生には,担当の章以外に全体の構成や執筆陣について貴重な助言をいただいた.また,医歯薬出版の編集担当者各位には,本書の完成に向けて忍耐強く,原稿の収集,整理をして頂き,感謝している.
情報をただ集めるだけなら,それほど難しくはない.しかし,やみくもに集めた情報から得られるものはわずかである.必要な情報を目的に応じて収集し,看護に活かしていくためには,看護情報学に基づく情報のとらえ方,取り扱いが不可欠である.そのためには,看護基礎教育課程において,きちんとした看護情報学の教育を行う必要がある.本書が,そのための教科書として,また,卒後の継続教育や自己学習の教材として活用され,豊富な看護の情報が,より質の高い看護の実現に活かされることを期待している.
2006年4月
太田勝正
本書がはじめて刊行されてから,まもなく8年となります.本書のテーマである看護情報学が展開される医療機関などにおいては,この間にカルテの電子化やそれに伴う看護支援システムの導入なども徐々に広がってきました.そこで取り扱われる患者情報に対しては,個人情報保護法が浸透し,より適切な取り扱いのための取り組みが,時には行き過ぎた対応とともに行われるようになってきました.看護情報学の視点からこのような状況を眺めると,二つの流れがあることがわかります.一つは,上記のように技術の発展や法的,社会的,あるいは経営学的な要求の高まりにより否応なしに変わっていくものであり,もう一つは,それらの基盤として,変わらずに求められているものです.
本書は,おかげさまで毎年増刷を繰り返し,その都度,変わっていくものについてはできるだけ修正を続けてきました.しかし,時代とともに大きく変わってきた内容があるとともに,実際の教育における経験を踏まえて内容およびその提示のしかたについて見直しが必要な部分が生じてきたため,ここに改訂第2版を編纂することとなりました.
なお,今回の改訂においては,第7章に,今日の医療,看護において,ここまで詳細なデータが活用され,病院経営や看護の体制に影響を与えているという例を示すために,ある病院における取り組みを詳細に示してもらうことにしました.実際の担当者でないと,なかなか理解しきれないかもしれないデータの活用例です.しかし,本書が今まで看護情報学の基礎に重点を置きすぎていたことへの反省も踏まえて,読者の皆様には是非とも看護情報学の可能性を感じて頂き,一人でも多くの看護学生,看護師の方がそのような領域に進まれることを願いつつ編纂しました.
この本を手にされ,看護情報学を学ばれている皆様は,今日の医療,看護に強く求められる基礎的な知識・技術を身に着けることができる近道にいるのです.多くの学びがありますことを期待しております.
2014年2月
太田勝正
はじめに(第1版)
看護は,情報なしでは成り立たない.電子カルテなどを中心とする情報の電子化,ネットワーク化の急速な普及とともに,看護が取り扱う情報は膨大になってきているが,どんな情報をどうやって入手し,それを日々の看護にどのように活用していったらよいだろう.その問題に取り組むのが看護情報学であり,看護の質や効率の向上のために必要な情報を,タイムリーにわかりやすく提供するのが,看護情報学の実践の大きな柱である.
看護情報学という看護の専門分野が看護の中に確立して,まだ日は浅い.わが国においては,教育体制もまだ十分に確立していない.そのような中で,看護基礎教育において体系的に看護情報学を教育するための標準テキストが求められていた.本書は,看護系の4年制大学において徐々に普及してきている1単位8コマの「看護情報学」の授業を想定し,その枠組みの中で展開できるように内容を編集した.
第1章では,看護情報学という専門領域とその専門から求められる基本的な知識,技術について,第2章では,看護に情報を活用するために必要なコンピュータリテラシーと情報リテラシーの学び方について,第3章は,看護が取り扱う情報の特徴について,第4章は,情報を取り扱う際の倫理的問題と基本的な倫理的態度について,第5章は,医療情報システム,電子カルテの特徴とシステム導入の際のポイントについて,第6章は,地域・在宅看護における情報の活用とそれを支えるシステムについて,第7章は,看護が何をしているのかを具体的に示すために不可欠な看護用語の標準化について,そして第8章は,看護情報学のこれからの方向や課題などについてまとめた.それぞれの章の始めには,学習目標が示され,また,主要な項目ごとに学習上のポイントを示している.
執筆陣は,さまざまな分野で活躍している次代を担う看護教育者,看護情報学の専門家,臨床看護実践者で構成している.章ごとに責任者を決め(執筆者一覧の○印参照),それぞれの専門から,最新の内容をわかりやすくまとめている.とくに小林先生には,担当の章以外に全体の構成や執筆陣について貴重な助言をいただいた.また,医歯薬出版の編集担当者各位には,本書の完成に向けて忍耐強く,原稿の収集,整理をして頂き,感謝している.
情報をただ集めるだけなら,それほど難しくはない.しかし,やみくもに集めた情報から得られるものはわずかである.必要な情報を目的に応じて収集し,看護に活かしていくためには,看護情報学に基づく情報のとらえ方,取り扱いが不可欠である.そのためには,看護基礎教育課程において,きちんとした看護情報学の教育を行う必要がある.本書が,そのための教科書として,また,卒後の継続教育や自己学習の教材として活用され,豊富な看護の情報が,より質の高い看護の実現に活かされることを期待している.
2006年4月
太田勝正
第1章 看護情報学をなぜ学ぶのか
【太田勝正】
1-1 看護情報学とは(太田勝正)
1-1-1 看護情報学の定義
1-1-2 看護情報学において求められる能力
初心者ナースに求められる看護情報学上の能力
ベテランナースに求められる看護情報学上の能力
看護情報スペシャリストに求められる看護情報学上の能力
看護情報学の開拓者に求められる看護情報学上の能力
1-2 看護における情報の活用(秋山智弥)
1-2-1 看護過程における情報の活用
1-2-2 看護管理における情報の活用
1-2-3 看護研究における情報の活用
1-3 看護に情報を活用するための方法をどのように学ぶか
1-3-1 看護師が身に付けるべきICT能力とは(前田樹海)
ICT時代の看護師
米国における状況
看護師に最低限必要なICT技能
1-3-2 米国の看護情報学教育の歴史と現状(太田勝正)
1-3-3 わが国の看護情報学教育の現状(太田勝正)
第2章 コンピュータリテラシーと情報リテラシー
【前田樹海】
2-1 コンピュータとICTに関する知識(前田樹海)
2-1-1 情報は定量的に取り扱うことができる
情報の最小単位「ビット」
情報量の単位「バイト」
2-1-2 コンピュータの基本構成
ハードウェア
ソフトウェア
アプリケーションの意義
2-1-3 データの保存
データを保存するための記録媒体
記録媒体にかかわる諸注意
2-1-4 インターネットに関するポイント
インターネットの起源
WWWの起源
インターネット上のサーバにアクセスする仕組み
ウェブのセキュリティ
2-1-5 電子メールに関するポイント
電子メールアドレスの構成
ドメインとは
電子メールの送受信
電子メールのセキュリティ
電子メールのヘッダ情報と電子メールのマナー
2-1-6 役に立つアプリケーション
2-2 情報リテラシー(前田樹海)
2-2-1 看護に役立つ情報の所在と入手法
2-2-2 情報の価値,信頼性の評価法
2-2-3 情報の価値を高める情報処理の方法
2-3 情報セキュリティについて(前田樹海)
2-3-1 情報セキュリティの概念
2-3-2 情報セキュリティの要件
2-3-3 情報セキュリティを維持向上させるための方法
2-3-4 コンピュータのセキュリティ
ハードディスクのメンテナンスとバックアップ
データ盗難対策
コンピュータウイルス対策
2-4 情報発信について(前田樹海)
電子掲示板
メーリングリスト
ブログ
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)
ソーシャルメディアの可能性と課題
第3章 看護における情報活用
【太田勝正】
3-1 情報とは(太田勝正)
3-1-1 ウイナーによる情報の定義
3-1-2 情報を構成要素のレベルでとらえる
3-1-3 データ,情報,知識について
3-1-4 マクドノウの情報の概念
3-1-5 情報処理の流れ
3-1-6 情報の特徴
3-2 看護におけるデータ・情報の特徴(真弓尚也)
3-2-1 看護師が接するデータ・情報
3-2-2 情報の活用と記録
Column:POS
3-2-3 情報の共有―チーム医療,申し送り,カンファレンス
第4章 情報倫理と法
【太田勝正】
4-1 情報倫理について(板井孝壱郎)
4-1-1 情報倫理とは
「情報倫理(information ethics)」とは?
なぜ医療をめぐる情報において「情報倫理」が重要なのか
4-1-2 個人情報とは
「個人識別情報」とは
センシティブ情報
「電子カルテ」をめぐる情報倫理的課題
4-2 プライバシーと守秘義務(佐原弘子)
4-2-1 プライバシーとは
プライバシーの基本的概念
法益としてのプライバシー権
4-2-2 守秘義務とは
法で定められた守秘義務
倫理規定で定められた守秘義務
4-2-3 プライバシーと守秘義務の違いについて
4-3 個人情報保護に関する法(望月聡一郎)
4-3-1 「個人情報の保護に関する法律」について
「個人情報の保護に関する法律」の概要について
個人情報保護法制の体系について
法律を具体化するためのガイドライン
4-3-2 OECD8原則
OECDとは
「OECDプライバシーガイドライン」とは
OECD8原則とは
4-3-3 HIPPAについて
アメリカ合衆国の統治システムと法体系について
HIPPAの概要と医療に関する個人情報保護について
HIPPAプライバシールールのポイント
HIPPAおよびHIPPAプライバシールールの課題
4-3-4 個人情報の取り扱いに関するガイドライン
医学研究に関する倫理指針
医療機関における個人情報の取り扱いについて
4-4 学生実習における患者情報の取り扱い(太田勝正)
4-4-1 実習中の「メモ」に関する問題
4-4-2 実習後のメモの処分について
4-4-3 実習中のメモに関する対策
第5章 医療情報システム
【美代賢吾】
5-1 病院情報システム(篠原信夫・美代賢吾)
5-1-1 診療で扱う情報の種類とその流れ
5-1-2 病院情報システムとそれを構成するシステム
オーダエントリシステム
看護情報システム
部門システム
PACS
医事会計システム
5-1-3 病院情報システム中の情報伝達の実際
5-1-4 病院情報システムの利点
5-1-5 病院情報システムに求められる役割と将来の展望
5-2 電子カルテ(星本弘之)
5-2-1 電子カルテとは何か
5-2-2 電子カルテの目的
5-2-3 診療録の位置づけと電子カルテに求められる条件
診療録と看護記録の記載について
診療録・看護記録の電子化の流れ
電子保存の3条件について
5-2-4 電子カルテを使用する上でのユーザの責務
IDとパスワードの管理
情報流出の防止
5-2-5 電子カルテの看護への応用
情報共有への活用
転記軽減への活用
電子カルテと看護業務の実際
5-2-6 電子カルテの今後
ユーザインターフェイスの改善
データの2次的利活用推進
記載項目・記載用語等の標準化の推進
5-3 医療情報システムの構築と導入(美代賢吾)
5-3-1 医療情報システム導入の特徴
5-3-2 医療情報システム導入の形態
5-3-3 医療情報システムの導入の実際
5-3-4 医療情報システム導入と看護師
第6章 看護用語の標準化
【柏木公一】
6-1 なぜ,看護用語の標準化が必要か(柏木公一)
6-1-1 専門用語はどのように作られるか
Column:領域によって異なる専門用語
6-2 用語集の種類(柏木公一)
6-3 看護用語の標準化の取り組み
6-3-1 ICNP(R)の概要(柏木公一)
6-3-2 NANDA-Iの概要(柏木公一)
6-3-3 SNOMED CTの概要(柏木公一)
6-3-4 ICDの概要(柏木公一)
6-3-5 看護行為用語分類について(太田勝正)
Column:看護ミニマムデータセットNMDS
第7章 看護における情報システム活用例
【太田勝正】
7-1 地域看護における情報システムの活用例(波多野浩道・兒玉慎平)
7-1-1 地域看護活動における情報の活用
保健師
地域診断
地域診断で収集されるデータ
地域保健活動における情報通信技術の活用
地域看護活動における情報活用の課題
7-1-2 遠隔保健
わが国における遠隔保健の歴史
遠隔保健における医療者・患者・住民の関係
遠隔保健の制度上の位置付け
遠隔保健に期待される効果
遠隔保健の今後の課題
7-2 病院看護における情報システムの活用例(宇都由美子)
7-2-1 看護情報の2次利用
看護ケアの見える化
2次利用を意識した仕組み作り
7-2-2 病院DWHの活用例
DWH(Data WareHouse)とは
病院DWHの活用例
直課と配賦
7-2-3 標準的なツールを用いた看護情報の分析
診断群分類による包括評価制度
標準的なツールを用いた看護の生産性に関する研究
参考資料
索引
【太田勝正】
1-1 看護情報学とは(太田勝正)
1-1-1 看護情報学の定義
1-1-2 看護情報学において求められる能力
初心者ナースに求められる看護情報学上の能力
ベテランナースに求められる看護情報学上の能力
看護情報スペシャリストに求められる看護情報学上の能力
看護情報学の開拓者に求められる看護情報学上の能力
1-2 看護における情報の活用(秋山智弥)
1-2-1 看護過程における情報の活用
1-2-2 看護管理における情報の活用
1-2-3 看護研究における情報の活用
1-3 看護に情報を活用するための方法をどのように学ぶか
1-3-1 看護師が身に付けるべきICT能力とは(前田樹海)
ICT時代の看護師
米国における状況
看護師に最低限必要なICT技能
1-3-2 米国の看護情報学教育の歴史と現状(太田勝正)
1-3-3 わが国の看護情報学教育の現状(太田勝正)
第2章 コンピュータリテラシーと情報リテラシー
【前田樹海】
2-1 コンピュータとICTに関する知識(前田樹海)
2-1-1 情報は定量的に取り扱うことができる
情報の最小単位「ビット」
情報量の単位「バイト」
2-1-2 コンピュータの基本構成
ハードウェア
ソフトウェア
アプリケーションの意義
2-1-3 データの保存
データを保存するための記録媒体
記録媒体にかかわる諸注意
2-1-4 インターネットに関するポイント
インターネットの起源
WWWの起源
インターネット上のサーバにアクセスする仕組み
ウェブのセキュリティ
2-1-5 電子メールに関するポイント
電子メールアドレスの構成
ドメインとは
電子メールの送受信
電子メールのセキュリティ
電子メールのヘッダ情報と電子メールのマナー
2-1-6 役に立つアプリケーション
2-2 情報リテラシー(前田樹海)
2-2-1 看護に役立つ情報の所在と入手法
2-2-2 情報の価値,信頼性の評価法
2-2-3 情報の価値を高める情報処理の方法
2-3 情報セキュリティについて(前田樹海)
2-3-1 情報セキュリティの概念
2-3-2 情報セキュリティの要件
2-3-3 情報セキュリティを維持向上させるための方法
2-3-4 コンピュータのセキュリティ
ハードディスクのメンテナンスとバックアップ
データ盗難対策
コンピュータウイルス対策
2-4 情報発信について(前田樹海)
電子掲示板
メーリングリスト
ブログ
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)
ソーシャルメディアの可能性と課題
第3章 看護における情報活用
【太田勝正】
3-1 情報とは(太田勝正)
3-1-1 ウイナーによる情報の定義
3-1-2 情報を構成要素のレベルでとらえる
3-1-3 データ,情報,知識について
3-1-4 マクドノウの情報の概念
3-1-5 情報処理の流れ
3-1-6 情報の特徴
3-2 看護におけるデータ・情報の特徴(真弓尚也)
3-2-1 看護師が接するデータ・情報
3-2-2 情報の活用と記録
Column:POS
3-2-3 情報の共有―チーム医療,申し送り,カンファレンス
第4章 情報倫理と法
【太田勝正】
4-1 情報倫理について(板井孝壱郎)
4-1-1 情報倫理とは
「情報倫理(information ethics)」とは?
なぜ医療をめぐる情報において「情報倫理」が重要なのか
4-1-2 個人情報とは
「個人識別情報」とは
センシティブ情報
「電子カルテ」をめぐる情報倫理的課題
4-2 プライバシーと守秘義務(佐原弘子)
4-2-1 プライバシーとは
プライバシーの基本的概念
法益としてのプライバシー権
4-2-2 守秘義務とは
法で定められた守秘義務
倫理規定で定められた守秘義務
4-2-3 プライバシーと守秘義務の違いについて
4-3 個人情報保護に関する法(望月聡一郎)
4-3-1 「個人情報の保護に関する法律」について
「個人情報の保護に関する法律」の概要について
個人情報保護法制の体系について
法律を具体化するためのガイドライン
4-3-2 OECD8原則
OECDとは
「OECDプライバシーガイドライン」とは
OECD8原則とは
4-3-3 HIPPAについて
アメリカ合衆国の統治システムと法体系について
HIPPAの概要と医療に関する個人情報保護について
HIPPAプライバシールールのポイント
HIPPAおよびHIPPAプライバシールールの課題
4-3-4 個人情報の取り扱いに関するガイドライン
医学研究に関する倫理指針
医療機関における個人情報の取り扱いについて
4-4 学生実習における患者情報の取り扱い(太田勝正)
4-4-1 実習中の「メモ」に関する問題
4-4-2 実習後のメモの処分について
4-4-3 実習中のメモに関する対策
第5章 医療情報システム
【美代賢吾】
5-1 病院情報システム(篠原信夫・美代賢吾)
5-1-1 診療で扱う情報の種類とその流れ
5-1-2 病院情報システムとそれを構成するシステム
オーダエントリシステム
看護情報システム
部門システム
PACS
医事会計システム
5-1-3 病院情報システム中の情報伝達の実際
5-1-4 病院情報システムの利点
5-1-5 病院情報システムに求められる役割と将来の展望
5-2 電子カルテ(星本弘之)
5-2-1 電子カルテとは何か
5-2-2 電子カルテの目的
5-2-3 診療録の位置づけと電子カルテに求められる条件
診療録と看護記録の記載について
診療録・看護記録の電子化の流れ
電子保存の3条件について
5-2-4 電子カルテを使用する上でのユーザの責務
IDとパスワードの管理
情報流出の防止
5-2-5 電子カルテの看護への応用
情報共有への活用
転記軽減への活用
電子カルテと看護業務の実際
5-2-6 電子カルテの今後
ユーザインターフェイスの改善
データの2次的利活用推進
記載項目・記載用語等の標準化の推進
5-3 医療情報システムの構築と導入(美代賢吾)
5-3-1 医療情報システム導入の特徴
5-3-2 医療情報システム導入の形態
5-3-3 医療情報システムの導入の実際
5-3-4 医療情報システム導入と看護師
第6章 看護用語の標準化
【柏木公一】
6-1 なぜ,看護用語の標準化が必要か(柏木公一)
6-1-1 専門用語はどのように作られるか
Column:領域によって異なる専門用語
6-2 用語集の種類(柏木公一)
6-3 看護用語の標準化の取り組み
6-3-1 ICNP(R)の概要(柏木公一)
6-3-2 NANDA-Iの概要(柏木公一)
6-3-3 SNOMED CTの概要(柏木公一)
6-3-4 ICDの概要(柏木公一)
6-3-5 看護行為用語分類について(太田勝正)
Column:看護ミニマムデータセットNMDS
第7章 看護における情報システム活用例
【太田勝正】
7-1 地域看護における情報システムの活用例(波多野浩道・兒玉慎平)
7-1-1 地域看護活動における情報の活用
保健師
地域診断
地域診断で収集されるデータ
地域保健活動における情報通信技術の活用
地域看護活動における情報活用の課題
7-1-2 遠隔保健
わが国における遠隔保健の歴史
遠隔保健における医療者・患者・住民の関係
遠隔保健の制度上の位置付け
遠隔保健に期待される効果
遠隔保健の今後の課題
7-2 病院看護における情報システムの活用例(宇都由美子)
7-2-1 看護情報の2次利用
看護ケアの見える化
2次利用を意識した仕組み作り
7-2-2 病院DWHの活用例
DWH(Data WareHouse)とは
病院DWHの活用例
直課と配賦
7-2-3 標準的なツールを用いた看護情報の分析
診断群分類による包括評価制度
標準的なツールを用いた看護の生産性に関する研究
参考資料
索引