やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

第3版改訂にあたって
 本書「看護学概論 看護へのアプローチ(An Introduction of Nursing)」は,2005年に初版が出版されてから8年が経過し,この度,第3版改訂を発行する運びとなりました.
 看護学概論は,看護学を学ぶ目的で入学してきた学生が最初に接する専門科目です.本科目では“看護とは何か,専門職としての看護”について広く浅く,しかも看護の本質などは確実に学ぶ必要があります.しかしながら,授業数はかぎられていますので,自らが自己学習を重ねて看護学概論の学習を深めることを大いに期待するところです.このようなことから本書は演習を多く取り入れていますので,授業以外の課外時間を使用して演習課題に取り組み,看護への関心や探究心を養っていただくことを願っております.
 本書を手にする学生は,看護についてまったくの白紙から学ぶ学生が大半ですが,すでに高校で看護の知識をある程度得ている学生もみられるようになりました.したがって,当科目が専門科目であることを認識し,さらなる看護の学びへとつなげていただくよう望んでおります.
 第3版では,初版,第2版に加え,以下の点を改訂しました.全体的な見直しを行うとともに,より平易な文章に心がけ,時代に応じた知識と考えを補充しています.また,看護理論の章ではレイニンガーの理論を追加し,看護研究の章を新たに設けました.
 冒頭でも述べましたが,看護学概論は看護学生にとって初めての専門科目ですので,学生にとっては抽象的で,しかも難しい専門用語や看護を提供する仕組みなどについて理解する必要性を感じても,なかなか学びづらいかもしれません.けれども,看護学実習を重ねるにつれて看護への理解は自ずと深まっていきますので,焦ることなく,徐々に看護の実践と理論を重ね合わせながら,看護学への学びを確実にしていただけるものと思います.当科目終了後も思い出した折々に本書を再度ご活用いただければ幸いです.
 最後に,本書改訂にあたりお世話いただきました医歯薬出版の編集担当者に御礼申し上げます.
 2013年2月
 編者一同

第2版改訂にあたって
 「看護学概論」は,各看護学の基盤となる基礎看護学に位置づけられ,「看護とは何か」という看護の本質と看護学全体の基本的な内容を含む科目です.さらに看護学への興味・関心を高め,各専門看護学への学習意欲を動機づけする,最初に学習する専門科目でもあります.しかし,看護の本質や看護理論など目に見えない抽象的な内容が多く,初学者にとっては難しく感じる科目であろうと思われます.
 そこで本テキストは,初版の“はじめに”で述べているように,わかりやすく簡潔な記述を心がけ,演習を盛り込んで探求心を刺激しながら具体的に理解できるように構成しています.
 2部構成で,PartI「看護学への導入」では,Jean Kellyの「看護追求の4つのアプローチ」の考えを活用した看護哲学を紹介し,看護全般の概念をとらえ,看護の位置づけと役割の重要性を認識して看護を追求します.PartII「看護理論と看護過程」では,看護理論と実践の関係について考え,看護実践の素地を形成するというねらいをもった内容になっています.
 2005年の初版発行から4年が経過しましたが,その間,看護をめぐる社会状況は大きく変化しました.そこで,厚生労働省「看護基礎教育の充実に関する検討会報告書」(2007年)にもとづく「保健師助産師看護師学校指定規則」改正(2008年1月)により,2009年度から新カリキュラムが実施されるのを機に,初版を全面的に見直し,改訂することとなりました.
 改訂にあたっては,本書の骨格・特徴を保持しつつ,新しい情報や動向を盛り込みました.内容的には,看護倫理と医療安全,法的側面に関する記述を多く取り入れました.さらに今後の看護のあり方にも影響を及ぼすことから,看護の経済的評価,医療保険制度についても言及しました.また,看護師国家試験出題基準とも照合し,大切な用語や概念はきちんと理解できるように心がけています.
 本テキストが,看護学を最初に学ぶ学生の知的好奇心を刺激し,主体的学習・演習を通して看護を具体的にイメージし,自らの看護観を築くための礎になってほしいと願っています.
 2009年3月
 編者一同

はじめに
 新しく看護の道を目指して入学した学生の中には,まだ本当に看護の仕事はどのようなものかを理解せず憧れにも似た感情や,目的なしに看護を選んだという複雑な気持ちをもつ人がいると思います.このように看護について白紙状態の看護学生が,看護の重要性や看護は実際どのような仕事であるか,また看護を提供するためにはどのような基本的な知識が必要かを短期間で学習するのは大変なことです.1年次に学ぶ看護学概論がその役割を果たすものですが,わずかな期間の中で,学生がしっかりとした概念をもつに至るのは至難の技です.学生達の中には4年生になって初めて看護学概論がわかったとコメントをする人もいます.
 このような状況を改善するためには,看護教師は抽象的な概念や理論をいかに具体的にわかりやすく教えるか工夫することが必要ですが,難しい用語が羅列された情報過多の教科書では学生が内容を把握しきれません.ともすれば国家試験のために教科書の文章をそのまま丸暗記してしまいがちな学生の傾向に対して,本書は彼らの知的好奇心を刺激し自己学習により学びを深め,自らの看護観を築いていく,そうしたきっかけとなることを目指した看護学概論の教科書を目指しました.そのため,極力煩雑な説明を省いてできるだけ簡潔な記述を心がけ,また演習を適宜取り入れ,学生の積極的な探求心を刺激するように構成しています.
 PartIの序章では,ケリー(Kelly)の看護学の哲学的アプローチを参考にし概要(schema;シェーマ)を作成しました.学生がシェーマのコアを頭の中に入力(インプット)することにより,看護は何かという基本的な概念を理解し,次第にコアの外部へと広がりをもち,看護の全体像をイメージできるように工夫をしました.また,患者中心の看護の図(p.10)は,筆者自身が1960年代コロンビア大学ティーチャーズカレッジのネルソン教授の授業“Fundamentals of Nursing”の授業で教わった資料を使用しました.40年以上前に学んだ知識が現在の看護の世界でも通用するのを再確認し,ネルソン教授の偉大さを実感しました.
 さらに,本書の特徴の1つとして,後半で看護理論を大きく取り上げていることが挙げられます.看護理論は看護の基礎であり,実践の素地となります.現在,多くの看護理論が発表されていますが,実際に現場で活用できなければ理論としての意味がありません.また,今紹介されている多くの看護理論の中には完全に,また正確に解釈し理解することは困難な理論もあります.看護理論を自分の能力に応じて理解,解釈し,自分の哲学(philosophy)として変形し活用できればよいと思います.また,看護理論の学習をとおして理論と実践の関係について考え,実践の素地を形成し,さらに自らの看護観を養ってほしいと願います.
 そうした考えから理論の選択にあたっては現在の看護現場で活用できるものとし,また,前半と同様に記述は簡潔を心がけ,演習を追加して学生が自ら学んで身に付ける姿勢を育むように工夫しました.ロジャース(M.Rogers)の演習の資料は,青森県立保健大学のリボウィッツ(Leibowitz)教授が米国においてロジャースの研修会でいただいたものを提供してくださいました.そして筆者が自分なりに解釈,理解して活用したものです.
 学生が看護理論の醍醐味に気付き,将来,研究や看護理論の構築に興味をもつことを願っています.
 最後に,この看護学概論の作成にあたって協力してくださった先生方,医歯薬出版の担当者各位に感謝いたします.
 2005年3月
 ライダー島崎玲子
Introduction 看護の哲学
  1)哲学とは何か(五十嵐靖彦)
  2)看護の哲学―探求(ライダー島崎玲子)
  3)看護分析の接近法(ライダー島崎玲子)
   形而上学的接近法 認識学的接近法 価値哲学的接近法(倫理学的接近法) 論理学的接近法
  演習 1 患者中心の看護(対象の理解)
Chapter 1 看護の歴史
 (ライダー島崎玲子)
  1)原始における看護
  2)古代文明における医療・看護
   バビロニア 古代ギリシア 古代ローマ 古代インド 古代中国 神話にみる日本の看護
  3)中世の看護―宗教的看護
   カトリックの宗教的看護 仏教の宗教的看護 日本における仏教看護
  4)近代看護の樹立
   近代看護の芽生え ナイチンゲールと看護 赤十字社の創立とその活動 アメリカの看護―専門職看護婦を目指して
  5)日本の近代看護の夜明け
   徳川幕府崩壊の因子 明治政府の確立―日本の近代化,西洋化 看護教育の発足と近代看護の形成
  6)日本の近代看護
   大日本帝国の崩壊と戦後改革 看護改革 看護改革による現在の看護への影響 看護の新しい役割の要因と展望
Chapter 2 看護実践に必要な諸概念
 (導入文:岡崎寿美子)
 1 看護の概念(ライダー島崎玲子・岡崎寿美子)
  1)看護が持つことばの意味
  2)看護の3要素
   看護知識と看護実践(knowledge and practice)
  3)看護の諸定義
   ナイチンゲールの看護(1859年) ヘンダーソンの看護(1960年) 看護師・患者関係を重視した看護 人間と環境との関係を重視した看護 人間を統一体とする看護 ケア・ケアリングを看護の中核とする看護 日本看護協会の看護(1973年) 米国看護師協会の看護の定義(1980年) 国際看護師協会の看護の定義(1987年)
  4)看護の役割と機能
   看護の本質的な機能 看護師の協働的機能
 2 人間の理解(岡崎寿美子)
  1)統合体としての人間
  2)欲求を持つ人間
   生理的欲求 安全と保障の欲求 愛と所属の欲求 自我の欲求 自己実現の欲求
  3)成長・発達する人間
   エリック・エリクソン ロバート・ハヴィガースト
  3)人間のストレスと対処行動
  4)看護理論にみる人間の理解
 3 健康(岡崎寿美子)
  1)健康の概念
   世界保健機関憲章の前文 ウエルネスとウエル・ビーイング 健康にはレベルがあり連続体である 病気と受療行動
  2)健康を保持する行動
   健康行動とは 健康習慣 健康増進 健康政策―ヘルスプロモーション
 4 環境(社会)(山本直美)
  1)環境とは
   内部環境−外部環境という考え方 人間−環境系という考え方
  2)看護理論家が捉えた環境の概念
  3)病者の生活環境と看護の役割
Chapter 3 看護活動の場と看護実践
 1 保健医療システムとは(藤本真記子)
 2 保健医療福祉チームと職種の役割(藤本真記子)
 3 保健医療福祉サービスの場(藤本真記子)
  1)医療施設
   病院 診療所 助産所 介護老人保健施設
  2)病院以外の看護の場
   自宅―在宅医療(出張診療),訪問看護 保健施設(地域保健,学校保健,産業保健) 福祉施設 その他
 4 医療保険制度と診療報酬制度(石本傳江)
  1)社会保障制度の概要
   社会保障制度の体系 社会保険制度と医療保険制度
  2)医療保険制度
   沿革 医療保険制度の仕組み
  3)後期高齢者医療制度
  4)診療報酬
   診療報酬とは 診療報酬のしくみと機能 看護サービスにかかわる診療報酬の項目 看護職員配置と診療報酬
 5 看護体制・看護方式(藤本真記子)
  1)看護管理
  2)看護体制
   看護単位と看護職員体制 勤務体制 看護方式
 6 医療安全(石本傳江)
  1)医療安全と法・制度
   医療法の目的と理念 医療安全への制度的取り組み
  2)医療事故に関する用語の定義
   医療事故 医療過誤 インシデント アクシデント ヒヤリ・ハット
  3)看護における事故の特質と構造
  4)看護における事故防止の視点
  5)医療安全におけるリスクマネジメント
   感染予防 物品管理 情報管理
  6)医療事故に関する法的責任
   法的責任とは 責任の本質 法的責任の種類
 7 災害看護(石本傳江)
  1)災害看護に関する基礎
   災害とは 災害看護とは 災害の種類 災害サイクル
  2)災害看護の役割
   緊急時の看護(救出・救援)のポイント 避難生活の支援 心のケア
  演習 2 看護活動の場
Chapter 4 専門職としての看護と教育
 1 専門職(小山敦代)
  1)専門職とは
  2)看護専門職(nursing profession)とは
   ナイチンゲールの著作にみる専門職業 ブラウン・レポートによる「専門職業看護師」の定義 日本看護協会による看護専門職の定義 日本看護系大学協議会学長・学部長会報告にみる期待される看護専門職像 保健師助産師看護師法にみる看護専門職
 2 看護教育(小山敦代)
  1)看護教育とは
  2)看護教育制度
  3)看護基礎教育
   看護基礎教育とは 社会の変化と看護師,准看護師学校養成所数の推移 看護系大学数の推移
  4)看護継続教育
   看護継続教育とは 卒後教育機関としての大学院数の推移 資格認定制度
 3 看護専門職団体の役割(西山ゆかり)
  1)日本看護協会
  2)国際看護師協会
  3)国際助産師連盟
  演習 3 ディベート:看護職は専門職か否か
Chapter 5 看護と法律
 (田中幸子)
 1 看護関係法の立法過程
  1)法律とは
  2)戦前の看護制度
   産婆規則 看護婦規則 保健婦規則
  3)占領期の看護制度改革
   保健師法案の廃案と保健婦助産婦看護婦法の成立 保健婦助産婦看護婦法の制定 保健婦助産婦看護婦法の問題点と法改正の動き 保健婦助産婦看護婦法の改正,法律第147号(准看護婦制度)の成立 講習制度の形骸化と法律第258号(旧規則看護婦の無条件国家資格)の成立
  4)戦後の保助看法改正の要点
  5)看護師等の人材確保の促進に関する法律
   人材確保法の立法前段階―看護技術者対策議員連盟の設立 政策問題の確認段階―新たな看護職需要の拡大が認識された時期 人材確保のための政策課題の抽出と政策立案機関(保健医療・福祉マンパワー対策本部)の設置段階 政策の立案と採択段階―人材確保のための政策プログラム案の作成と立法
 2 看護と法律
  1)医療法〔1948(昭和23)年法律第205号〕
   目的 医療提供の理念 医師等の責務 定義 病床の種別とは 診療等に関する諸記録
  2)保健師助産師看護師法〔1948(昭和23)年法律第203号〕
   目的 保健師,助産師,看護師,准看護師の定義と業務 免許 欠格事由 免許の取り消し等の行政処分の手続き 行政処分を受けた保健師,助産師,看護師,准看護師の再教育 資質向上の促進 業務 特定業務の禁止 助産師の応招義務 助産録の記載および保存 守秘義務 業務従事者の届出 名称の使用制限
  3)看護師等の人材確保の促進に関する法律〔1992(平成4)年法律第86号〕
   目的 基本指針 国および地方公共団体の責務 病院等の開設者等の責務 看護師等の責務 国民の責務 都道府県ナースセンターの指定 中央ナースセンターの指定
Chapter 6 看護と倫理
 1 看護倫理とは(岡崎寿美子)
 2 看護職者の倫理(岡崎寿美子)
  1)法律に基づく職業的規範と倫理の規範
  2)日本看護協会の看護者の倫理綱領
 3 患者の権利(岡崎寿美子)
 4 インフォームド・コンセントとアドボカシー(石本傳江)
  1)インフォームド・コンセント
   医療者と患者の関係 インフォームド・コンセントの理念と定義 インフォームド・コンセントの歴史 インフォームド・コンセントの成立要件 免除要件 インフォームド・コンセントにおける看護者の役割
  2)アドボカシー
   アドボカシーとは 看護アドボカシーの必要性 看護アドボカシー理論と解釈モデル アドボケイト(権利擁護者)としての看護者
 5 看護実践における倫理的課題(岡崎寿美子)
 6 終末期における倫理(岡崎寿美子)
Chapter 7 看護理論の概要
 1 看護理論の発達背景(ライダー島崎玲子)
 2 アメリカにおける看護理論と看護の専門職化(ライダー島崎玲子)
 3 看護概念と看護理論(ライダー島崎玲子)
  1)概念と理論(concept and theory)
  2)看護の概念とその枠組み(表7-3:小山敦代)
  3)看護理論の意味
  4)看護理論の重要性
 4 看護の諸理論(1〜9:ライダー島崎玲子)
  1.フローレンス・ナイチンゲール
  2.ヒルデガード・E. ペプロウ
  3.ヴァージニア・ヘンダーソン
  4.フェイ・G. アブデラ
  5.アイダ・J. オーランド
  6.アーネスティン・ウイーデンバック
  7.マーサ・E. ロジャース
  8.ドロセア・E. オレム
  9.シスター・C. ロイ
  10.パトリシア・ベナー(石本傳江)
  11.ジーン・ワトソン(石本傳江)
  12.ジョイス・トラベルビー(森 美春)
  13.マデリンM. レイニンガー(中島小乃美)
 5 理論をどのように活用するか(小山敦代)
  1)看護現象を理解するための一般理論(モデル)の活用
   マズローのニード論 エリクソン,ハヴィガーストの成長・発達理論 危機理論 ストレスコーピング理論
  2)看護理論の実践への活用
   はたらきかけ論的な看護理論 人間関係論的な看護理論の活用 対象論的な看護理論の活用
Chapter 8 看護過程と看護診断
 1 看護過程(堀 良子)
  1)看護過程(nursing process)とは
   看護過程の意義 看護過程の構成要素 看護職者の展開する看護の見方・考え方
  2)看護過程の各ステップ
   アセスメント 診断(問題の明確化) 計画 実施 評価
 2 看護診断(1〜4:岡崎寿美子,5:堀 良子)
  1)看護診断とその意義
  2)看護診断の誕生と発達
  3)看護診断の構成要素
   看護診断の種類 看護診断用語
  4)看護診断分類法IIの構造
  5)看護過程に必要な看護実践者の能力
   コミュニケーション(communication) クリティカルシンキング(critical thinking) EBN(Evidence Based Nursing)
Chapter 9 看護研究
 (山本直美)
 1 看護学における研究の意義
 2 量的研究と質的研究
  1)看護研究のパラダイム実証主義と自然主義
  2)看護実践における知識の源泉としての理論的推論
 3 看護研究の実際
  1)研究のプロセス
  2)研究疑問の提示と絞り込みから研究課題の明確化
  3)研究における文献検索と文献検討
   文献検索の範囲と入手の方法 研究論文の種類 研究論文のクリティーク(批評・論評)
  4)研究のためのデザイン
  5)研究の方法論
   質的(帰納的)研究方法 量的(演繹的)研究方法 ミックス研究方法
  6)研究計画書の作成
   研究計画書作成の意義 研究計画書の内容
 4 研究における倫理
 5 研究成果の公表
  演習 4 ペプロウ理論
  演習 5 ヘンダーソン理論
  演習 6 オーランド理論
  演習 7 ロジャース理論
  演習 8 トラベルビー理論
  演習 9 マズローとヘンダーソンの枠組み