やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

序にかえて

 第17回糖尿病UP-Date賢島セミナーは2000年8月26〜27日,志摩観光ホテルにて開催されました.メインテーマは「糖尿病の診断から治療へのベストアプローチ」でありましたが,これは20世紀最後のセミナーとして過去16回のセミナーの成果をしめくくるという意味もこめられたものでした.
 さすがに参加いただいた方々にはそのこめられた意図をよくご理解たまわり,世紀の掉尾を飾るにふさわしい内容の充実したセミナーにしていただきました.世話人一同あらためて心よりお礼を申し上げます.
 本セミナーは次回をもって第3クールを終了いたします.今後については,ここまで皆様方に育てていただき,糖尿病に関心をもつ者にとって夏の年中行事として定着したからには継続すべきだとの意見が強いように見受けられます.世話人としても全く異論はありませんが,昨今の社会,経済情勢がたいへん厳しいことを勘案しつつ方針を決定したいと考えています.時あたかも厚生省は21世紀を迎えるに当たり“健康日本21”を旗印にかかげ,生活習慣病の予防をその大黒柱とする政策を打ち上げました.
 賢島セミナーは,ますますその存在意義を高めているように思います.それをさらに現実のものたらしめるべく努力を重ねたいと考えております.
 皆様方のいつに変わらぬ暖かいご支援とご理解をお願い申し上げます.
 2001年4月 代表世話人 坂本信夫
 序にかえて  坂本信夫

セミナー1 糖尿病の診断とフォローアップをいかに
 はじめに  赤沼安夫
 講演/糖尿病とその病態は今  清野 裕
 発言1/新しい分類と診断基準をいかに活用するか  岩本安彦
 発言2/IGTフォローアップとその重要性  山本義光
 発言3/血糖コントロール状況と重症度の判定  中村二郎
 PANEL DISCUSSION
 セミナー1を終了して  赤沼安夫
症例検討セミナー
 困った症例
 症例提示  羽賀達也
 症例検討コメンテーター  清野 裕・松岡健平
 司会  豊田隆謙
セミナー2 糖尿病コントロールと効果的薬剤の使い方をいかに
 はじめに  堀田 饒
 講演/大規模試験に学ぶ糖尿病コントロールの在り方  南條輝志男
 発言1/新しい経口血糖降下薬の上手な用い方と留意点  加来浩平
 発言2/新しいインスリン製剤への期待と用い方  難波光義
 発言3/降圧剤の選択と血圧コントロールはどうあるべきか  日高秀樹
 PANEL DISCUSSION
 セミナー2を終了して  堀田 饒
Dinner Speech
 血糖コントロールとともに40年  七里元亮
セミナー3 糖尿病合併症の早期診断と対応をいかに
 はじめに  吉川隆一
 講演/糖尿病にみる動脈硬化症と危険因子  河盛隆造
 発言1/糖尿病性神経障害の早期診断と痛み,しびれへの対応  松岡健平
 発言2/糖尿病性腎症の病期に応じた対応  槇野博史
 発言3/眼科医からみた失明の予知と阻止への対応  寺崎浩子
 PANEL DISCUSSION
 セミナー3を終了して  吉川隆一
鼎談
 21世紀に向けて糖尿病治療への期待
 繁田幸男 豊田隆謙 坂本信夫(司会)