はじめに
減少する受験者数，低下する合格率
表1,2からもわかるとおり，PT・OTの養成校の定員数は年々増加している．しかしそれとは反対に，少子化の影響により養成校へ入学する学生の数は年々減少し続けている．その結果，図1〜3に示すように，15年以上前まではPTもOTも90％以上の合格率を維持してきたが，ここ数年の合格率は70〜80％台を上下している．その理由のひとつには，新卒者は80％台の合格率を維持しているにもかかわらず，一度不合格になった受験者（既卒者）がなかなか合格水準に至らないことにある．つまり，巷には不合格者が増え続けているのである．
合格基準点とはなにか
PT・OTともに，試験は午前・午後各20問，計40問の実地問題（配点3点，120点満点）と，午前・午後各80問，計160問の一般問題（配点1点，160点満点）で構成されており，その総得点は280点が満点である．そのうち，168点以上で，しかも実地問題の得点が43点以上である者だけが合格となる．つまり168点とれても，実地問題が42点であれば不合格となる．ちなみに，厚生労働省発表による第54回の合格基準は，採点除外等の問題があったため，表4,5（厚生労働省発表）のとおりであった．採点除外問題はPT専門分野の実地問題（3点）に1問，PTOT共通分野（1点）に5問あり，また複数正解問題はPT一般（1点）に1問，PTOT共通分野（1点）に2問あった．
その結果，PT合格基準が164点以上/272点かつ41点以上/117点，OT合格基準が165点以上/275点かつ43点以上/120点と，合格基準点が引き下げられた．
減少する受験者数，低下する合格率
表1,2からもわかるとおり，PT・OTの養成校の定員数は年々増加している．しかしそれとは反対に，少子化の影響により養成校へ入学する学生の数は年々減少し続けている．その結果，図1〜3に示すように，15年以上前まではPTもOTも90％以上の合格率を維持してきたが，ここ数年の合格率は70〜80％台を上下している．その理由のひとつには，新卒者は80％台の合格率を維持しているにもかかわらず，一度不合格になった受験者（既卒者）がなかなか合格水準に至らないことにある．つまり，巷には不合格者が増え続けているのである．
合格基準点とはなにか
PT・OTともに，試験は午前・午後各20問，計40問の実地問題（配点3点，120点満点）と，午前・午後各80問，計160問の一般問題（配点1点，160点満点）で構成されており，その総得点は280点が満点である．そのうち，168点以上で，しかも実地問題の得点が43点以上である者だけが合格となる．つまり168点とれても，実地問題が42点であれば不合格となる．ちなみに，厚生労働省発表による第54回の合格基準は，採点除外等の問題があったため，表4,5（厚生労働省発表）のとおりであった．採点除外問題はPT専門分野の実地問題（3点）に1問，PTOT共通分野（1点）に5問あり，また複数正解問題はPT一般（1点）に1問，PTOT共通分野（1点）に2問あった．
その結果，PT合格基準が164点以上/272点かつ41点以上/117点，OT合格基準が165点以上/275点かつ43点以上/120点と，合格基準点が引き下げられた．
用語チェックリスト（索引）
国試はこうして合格する．本書の効果的な使い方
はじめに
第54回 PT/OT国試問題の傾向と分析
第54回 PT/OT国試問題専門基礎分野（基礎医学）出題傾向と対策の要点
第54回 PT/OT国試問題専門基礎分野問題分類表
（基礎医学）問題・解答・解説
第1章 病理学
1）創傷治癒
2）組織の病理変化
(1)褥瘡
3）炎症
(1)仲介物質
(2)急性炎症と慢性炎症
(3)脳炎・脳症
4）感染
(1)感染症・院内感染対策
(2)種々の感染症と感染源・感染経路
5）腫瘍
(1)特徴
(2)良性腫瘍と悪性腫瘍の特徴
(3)乳癌，胃癌，大腸癌，脳腫瘍
6）病理所見
(1)眼疾患
(2)痙縮
7）病因
(1)種々の循環障害の原因
(2)赤血球沈降速度が変化する疾患・血栓形成疾患
(3)アレルギーと免疫グロブリン
(4)移植と拒絶反応
(5)中枢神経障害の障害部位とその原因
(6)代謝性疾患
(7)遺伝性疾患・先天奇形
(8)ビタミン欠乏症
(9)貧血
(10)死因
第2章 内科学
1）循環器疾患
(1)虚血性心疾患（心筋梗塞・狭心症）
(2)心不全
・かんたんチェックポイント
不整脈（異常心電図）(1)，(2)
(3)種々の心疾患
(4)脳塞栓の原因
2）代謝性疾患
(1)糖尿病
(2)低血糖症状
(3)メタボリックシンドローム
3）呼吸器疾患
(1)閉塞性換気障害と拘束性換気障害
(2)様々な呼吸器疾患
(3)種々の呼吸障害
(4)呼吸音・スパイログラムによる肺気量測定
4）消化器疾患
(1)種々の消化器疾患
(2)腸疾患
5）肝疾患
(1)肝炎・肝硬変
6）内分泌疾患
・かんたんチェックポイント
内分泌腺の分泌異常(1)〜(4)
(1)分泌異常と疾患
7）膠原病・自己免疫疾患
8）慢性腎不全
9）薬物療法
第3章 整形外科学
1）骨折
(1)特徴
(2)名称と部位
(3)合併症（偽関節・血流障害）
(4)小児の骨折
2）骨髄腫
3）関節リウマチ
(1)特徴
4）脊椎
(1)後縦靱帯骨化症
(2)腰椎（変性）すべり症・椎間板ヘルニア
(3)脊柱管狭窄症
5）変形性関節症
(1)変形性関節症の特徴
(2)変形性膝関節症
6）四肢血行障害
7）小児整形外科疾患
(1)骨端症
(2)先天性骨関節疾患
8）脊髄損傷
(1)ショック期症状・自律神経過反射
(2)機能残存レベルとADL
(3)部分損傷
9）切断
(1)下肢切断
(2)幻肢
10）骨粗鬆症
11）その他
(1)膝関節疾患
(2)骨壊死
(3)靱帯損傷・脱臼
(4)複合性局所疼痛症候群（CRPS）・肩手症候群
(5)スポーツ障害とRICE
(6)熱傷
文献
第4章 神経内科学
1）脳血管障害
・かんたんチェックポイント
脳血管障害
(1)概要
(2)CT・MRI画像所見
(3)急性期のリハビリテーション
(4)視床症候群
(5)Wallenberg症候群
2）高次脳機能障害
(1)種々の評価
(2)Gerstmann症候群
(3)外傷性脳損傷・脳損傷・びまん性軸索損傷
(4)種々の高次脳機能障害
3）変性疾患
(1)Parkinson病
4）嚥下障害
5）頭蓋内圧亢進
6）正常圧水頭症
7）運動ニューロン疾患
(1)上位運動ニューロン障害
(2)筋萎縮性側索硬化症
8）脱髄性疾患
(1)多発性硬化症（MS）
(2)Guillain-Barre症候群
9）末梢神経障害
(1)末梢神経損傷とその症候
(2)絞扼性神経障害
(3)腕神経叢麻痺
(4)尺骨神経麻痺
10）神経筋接合部疾患
(1)重症筋無力症
(2)ボツリヌス毒素
11）筋疾患
(1)筋ジストロフィー
12）複合問題
(1)多系統萎縮症
13）運動障害と評価方法
文献
第5章 臨床心理学
1）防衛機制
・かんたんチェックポイント
臨床心理学/防衛機制
(1)精神病的防衛機制（転換）
(2)未熟な防衛機制（分離不安，退行，行動化）
(3)神経症的防衛機制（投影，抑圧，反動形成）
(4)成熟した防衛機制（昇華・同一化（同一視））
2）心理療法
・かんたんチェックポイント
臨床心理学/心理療法
(1)心理学者と研究業績
(2)心理療法の技法
(3)面接の基本的技法
(4)転移・逆転移
3）心理検査
・かんたんチェックポイント
臨床心理学/心理検査
(1)投影法検査（バウムテスト・P-Fスタディ・絵画統覚検査・文章完成法テスト）
(2)知能検査・WAIS
4）障害受容
5）学習理論
(1)記憶（ワーキングメモリー・手続き記憶・展望記憶・プライミング）
6）心理発達
(1)発達段階と発達課題
第6章 精神医学
1）統合失調症
・かんたんチェックポイント
統合失調症・うつ病・躁病・てんかん
統合失調症(1)，(2)
(1)定義・特徴
(2)治療・予後
(3)症状
2）気分（感情）障害
・かんたんチェックポイント
気分（感情）障害（うつ病）
気分（感情）障害（躁病）
気分（感情）障害/特徴
(1)うつ病の対応・治療
(2)うつ病の症状・特徴
(3)双極性障害
3）認知症
・かんたんチェックポイント
認知症
(1)原因・症状
(2)検査
(3)Alzheimer型認知症
(4)Lewy小体型認知症，前頭側頭型認知症（Pick病）
(5)Korsakoff症候群
4）せん妄
5）依存症
(1)アルコール依存症
(2)物質依存
6）薬物療法
(1)向精神薬
(2)向精神薬の副作用
7）てんかん
・かんたんチェックポイント
てんかん
(1)発作と特徴
8）神経症性障害・ストレス関連障害・身体表現性障害
・かんたんチェックポイント
ICD-10における精神障害の分類
DSM-5における精神障害の分類
(1)離人症（自我障害）
(2)不安障害
(3)外傷後ストレス障害（PTSD）
(4)強迫性障害
9）摂食障害
(1)神経性無食欲症・神経性大食症
10）パーソナリティ障害
11）小児期の精神および心理の発達障害
12）精神疾患
(1)種々の精神疾患
13）自殺
第7章 リハビリテーション医学
1）廃用症候群
2）高齢者にみられる変化・老年症候群
3）小児疾患
(1)脳性麻痺，GMFCS
4）クリニカルパス
5）ADLとIADL
6）脳卒中治療ガイドライン
7）予防医学（一次予防・二次予防・三次予防）
第8章 リハビリテーション概論
1）国際生活機能分類（ICF）
2）ユニバーサルデザイン，ノーマライゼーション
3）バリアフリー新法
・かんたんチェックポイント
補装具および日常生活用具給付品・サービス
4）身体障害者障害程度等級表
5）法規・関連制度
参考図書
自己評価テスト
問題掲載ページ
国試はこうして合格する．本書の効果的な使い方
はじめに
第54回 PT/OT国試問題の傾向と分析
第54回 PT/OT国試問題専門基礎分野（基礎医学）出題傾向と対策の要点
第54回 PT/OT国試問題専門基礎分野問題分類表
（基礎医学）問題・解答・解説
第1章 病理学
1）創傷治癒
2）組織の病理変化
(1)褥瘡
3）炎症
(1)仲介物質
(2)急性炎症と慢性炎症
(3)脳炎・脳症
4）感染
(1)感染症・院内感染対策
(2)種々の感染症と感染源・感染経路
5）腫瘍
(1)特徴
(2)良性腫瘍と悪性腫瘍の特徴
(3)乳癌，胃癌，大腸癌，脳腫瘍
6）病理所見
(1)眼疾患
(2)痙縮
7）病因
(1)種々の循環障害の原因
(2)赤血球沈降速度が変化する疾患・血栓形成疾患
(3)アレルギーと免疫グロブリン
(4)移植と拒絶反応
(5)中枢神経障害の障害部位とその原因
(6)代謝性疾患
(7)遺伝性疾患・先天奇形
(8)ビタミン欠乏症
(9)貧血
(10)死因
第2章 内科学
1）循環器疾患
(1)虚血性心疾患（心筋梗塞・狭心症）
(2)心不全
・かんたんチェックポイント
不整脈（異常心電図）(1)，(2)
(3)種々の心疾患
(4)脳塞栓の原因
2）代謝性疾患
(1)糖尿病
(2)低血糖症状
(3)メタボリックシンドローム
3）呼吸器疾患
(1)閉塞性換気障害と拘束性換気障害
(2)様々な呼吸器疾患
(3)種々の呼吸障害
(4)呼吸音・スパイログラムによる肺気量測定
4）消化器疾患
(1)種々の消化器疾患
(2)腸疾患
5）肝疾患
(1)肝炎・肝硬変
6）内分泌疾患
・かんたんチェックポイント
内分泌腺の分泌異常(1)〜(4)
(1)分泌異常と疾患
7）膠原病・自己免疫疾患
8）慢性腎不全
9）薬物療法
第3章 整形外科学
1）骨折
(1)特徴
(2)名称と部位
(3)合併症（偽関節・血流障害）
(4)小児の骨折
2）骨髄腫
3）関節リウマチ
(1)特徴
4）脊椎
(1)後縦靱帯骨化症
(2)腰椎（変性）すべり症・椎間板ヘルニア
(3)脊柱管狭窄症
5）変形性関節症
(1)変形性関節症の特徴
(2)変形性膝関節症
6）四肢血行障害
7）小児整形外科疾患
(1)骨端症
(2)先天性骨関節疾患
8）脊髄損傷
(1)ショック期症状・自律神経過反射
(2)機能残存レベルとADL
(3)部分損傷
9）切断
(1)下肢切断
(2)幻肢
10）骨粗鬆症
11）その他
(1)膝関節疾患
(2)骨壊死
(3)靱帯損傷・脱臼
(4)複合性局所疼痛症候群（CRPS）・肩手症候群
(5)スポーツ障害とRICE
(6)熱傷
文献
第4章 神経内科学
1）脳血管障害
・かんたんチェックポイント
脳血管障害
(1)概要
(2)CT・MRI画像所見
(3)急性期のリハビリテーション
(4)視床症候群
(5)Wallenberg症候群
2）高次脳機能障害
(1)種々の評価
(2)Gerstmann症候群
(3)外傷性脳損傷・脳損傷・びまん性軸索損傷
(4)種々の高次脳機能障害
3）変性疾患
(1)Parkinson病
4）嚥下障害
5）頭蓋内圧亢進
6）正常圧水頭症
7）運動ニューロン疾患
(1)上位運動ニューロン障害
(2)筋萎縮性側索硬化症
8）脱髄性疾患
(1)多発性硬化症（MS）
(2)Guillain-Barre症候群
9）末梢神経障害
(1)末梢神経損傷とその症候
(2)絞扼性神経障害
(3)腕神経叢麻痺
(4)尺骨神経麻痺
10）神経筋接合部疾患
(1)重症筋無力症
(2)ボツリヌス毒素
11）筋疾患
(1)筋ジストロフィー
12）複合問題
(1)多系統萎縮症
13）運動障害と評価方法
文献
第5章 臨床心理学
1）防衛機制
・かんたんチェックポイント
臨床心理学/防衛機制
(1)精神病的防衛機制（転換）
(2)未熟な防衛機制（分離不安，退行，行動化）
(3)神経症的防衛機制（投影，抑圧，反動形成）
(4)成熟した防衛機制（昇華・同一化（同一視））
2）心理療法
・かんたんチェックポイント
臨床心理学/心理療法
(1)心理学者と研究業績
(2)心理療法の技法
(3)面接の基本的技法
(4)転移・逆転移
3）心理検査
・かんたんチェックポイント
臨床心理学/心理検査
(1)投影法検査（バウムテスト・P-Fスタディ・絵画統覚検査・文章完成法テスト）
(2)知能検査・WAIS
4）障害受容
5）学習理論
(1)記憶（ワーキングメモリー・手続き記憶・展望記憶・プライミング）
6）心理発達
(1)発達段階と発達課題
第6章 精神医学
1）統合失調症
・かんたんチェックポイント
統合失調症・うつ病・躁病・てんかん
統合失調症(1)，(2)
(1)定義・特徴
(2)治療・予後
(3)症状
2）気分（感情）障害
・かんたんチェックポイント
気分（感情）障害（うつ病）
気分（感情）障害（躁病）
気分（感情）障害/特徴
(1)うつ病の対応・治療
(2)うつ病の症状・特徴
(3)双極性障害
3）認知症
・かんたんチェックポイント
認知症
(1)原因・症状
(2)検査
(3)Alzheimer型認知症
(4)Lewy小体型認知症，前頭側頭型認知症（Pick病）
(5)Korsakoff症候群
4）せん妄
5）依存症
(1)アルコール依存症
(2)物質依存
6）薬物療法
(1)向精神薬
(2)向精神薬の副作用
7）てんかん
・かんたんチェックポイント
てんかん
(1)発作と特徴
8）神経症性障害・ストレス関連障害・身体表現性障害
・かんたんチェックポイント
ICD-10における精神障害の分類
DSM-5における精神障害の分類
(1)離人症（自我障害）
(2)不安障害
(3)外傷後ストレス障害（PTSD）
(4)強迫性障害
9）摂食障害
(1)神経性無食欲症・神経性大食症
10）パーソナリティ障害
11）小児期の精神および心理の発達障害
12）精神疾患
(1)種々の精神疾患
13）自殺
第7章 リハビリテーション医学
1）廃用症候群
2）高齢者にみられる変化・老年症候群
3）小児疾患
(1)脳性麻痺，GMFCS
4）クリニカルパス
5）ADLとIADL
6）脳卒中治療ガイドライン
7）予防医学（一次予防・二次予防・三次予防）
第8章 リハビリテーション概論
1）国際生活機能分類（ICF）
2）ユニバーサルデザイン，ノーマライゼーション
3）バリアフリー新法
・かんたんチェックポイント
補装具および日常生活用具給付品・サービス
4）身体障害者障害程度等級表
5）法規・関連制度
参考図書
自己評価テスト
問題掲載ページ
