やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

監訳者の序
 歩行は三次元の空間における身体の移動の一つであり,人間にとってもっとも重要な移動手段でもある.この歩行に関する書物や文献はよくみかけるが,では「定番」となる書物はとなるとそう多くはないように思える.
 歩行分析に関しては先般,Kirsten Gotz-Neumannの「観察による歩行分析」が月城慶一先生,山本澄子先生らによって丁寧に翻訳されているが,われわれはこのたび,その原著ともいえるMD.Jacquelin Perryの「GAIT ANALYSIS-Normal and Pathological Function」の翻訳書を,医歯薬出版の協力を得て出版することになった.
 本書は,歩行分析に関する科学的思考のもとに,科学的検証による普遍妥当性を追究した名著でもある.本書が,医師および医学生,そして医療従事者(コメディカルスタッフ)などの教育と臨床の場においても即,役に立つ翻訳書として広く座右の銘となれば訳者らの限りない喜びである.
 本書が上梓されるまでには,原文に忠実に翻訳を行い,全編をとおして文章や記載法をできるだけ統一し,何度も推敲を重ね読みやすくすることに心を砕いてきた.その過程において,読者の理解を助けるために若干加筆した部分もある.今後さらなる正確さを期するためにも,内容,構文上の問題など,読者諸兄姉からの多数のご指摘をいただければ幸いである.
 最後に,本書の翻訳に携わっていただいた先生方と,医歯薬出版(14)編集部の労に対し深甚の謝意を表する次第である.
 2007年3月
 武田 功

謝辞
 観察に基づく歩行分析の体系的な方法の開発は,カリフォルニアのダウニーにある,ランチョ・ロス・アミーゴ病院の理学療法士たちとの共同作業であった.この開発グループのメンバーは,プログラムの発展の12年以上の間にかなり入れ替わったので,貢献していただいた人すべての名をあげることができないが,援助していただいたすべての人に感謝を捧げる.
 さらに,この歩行分析プロジェクトへ熱意をもって関わってくれたJaqueline MontgomeryとMaureen Rodgersの援助にとくに謝意を表したい.
 また,本書での最終的な準備段階での献身的な援助に対し,JoAnne K.GronleyとBill Schonebergerに特別な感謝を表したい.JoAnneは病理運動学研究所の臨床研究部門の理学療法士であり,副責任者でもあるが,本書の全体をとおしての批評,すべての参照文献のチェック,すべてのEMGの図の作成という困難な仕事を成し遂げてくれた.Billは理学療法士であり,コンピュータアーティストでもあるが,コンピュータによる図表の製作だけでなく,主要なデザインの相談に乗ってくれた.また,整形外科医として具体的な意見を提供してくれたDr.Mary Ann Keenan,および歩行分析システムの技術的な援助を提供してくれた病理運動学研究所の工学研究部門の副責任者であるErnie Bontragerに特別な感謝を捧げる.

序論
 歩行は,身体がある場所から他の場所まで移動するための自然な方法であり,もっとも便利に短距離を移動する.また進路上に,階段,戸口,不整地,通路の障害物があっても,下肢は柔軟に適応して進む.歩行の能力は,自由な関節可動性や,タイミングや強度を選択的に調整された筋の活動により,もっとも効率的に働かせることにより発揮される.下肢が正常なパターンで運動することが,もっとも効率的なエネルギーの温存になる.重篤な機能障害がある患者でさえも,歩行が多くの長所をもつため,歩行の能力を維持するよう努める.さまざまなタイプの症状を有する患者は,異常歩行が出現するとき,可動性および筋の働きを変化させ,可能な範囲で下肢の代償運動を行う.結果として生じる歩行パターンは,正常歩行と異常歩行の混合であり,通常の歩行とは有意に差が生じる.エネルギー消費は増加し,機能的な用途の広さは損なわれる.
 一方,運動選手は正常機能を限界まで高める.そして,経験を積むことにより,より大きな力と運動範囲を獲得する.代償動作を用いることと負傷はまれな出来事ではない.一般的に,障害の程度や異常歩行を少なくすることができる治療手段が存在する.治療手段が効果的であるためには,より目立つ代償動作ではなく,主要な障害に直接対応すべきである.靱帯の緊張は,筋力の重大な不足を覆い隠す可能性がある.また最大可動域については,異常な機能障害が原因ではなく,骨の長さが問題である可能性もある.
 灰白髄炎(ポリオ)と切断を除き,その他の点では健常な若者では2,3の鍵となる行動パターンを記憶すれば,彼らの異常歩行を理解できる.現在,臨床で話題になっている症状は多岐にわたっている.脳卒中,脊髄損傷,脳外傷,脳性麻痺,脊髄形成異常症,筋ジストロフィー,老人における切断術,変形性関節症,関節リウマチ,多発性硬化症,または組み合わさった損傷の混合的な異常歩行パターンなどが代表的であるが,それ以外にも数多くみられる.
 そのような患者の機能障害の識別には,明らかな変化に加え,微妙な変化を診察のなかで解釈する方法について知識を深めなければならない.もっとも便利なセンサーは,精通している臨床家の訓練された目であり,いつでも,そしてどんな環境においても,問題を評価することができる.しかし,より複雑化した状況での評価には,さらに研究所での測定が必要となる.それは精度をより高め,目で得られることができない情報を提供して,多くの因子の相互関係を明らかにする.
 現在のところ,そのような分析には時間がかかり,そしてデータが複雑である.データの統合と先進の機器装備における進歩によって,患者の歩行能力をより総合的に検査することが可能になった.それにより,重度の歩行障害をもつ患者に対して,よりよい対応ができるようになるであろう.歩行分析研究所では,このように,難題を解決するために相談サービスを提供している.観察による所見は,日々の患者管理の基本的な技術として残っていく.患者の異常歩行の治療に関わる各専門家(医師・理学療法士・義肢装具士・エンジニア)は,この技術をもち合わせておくべきである.加えて,これらの専門家たちは,正常な歩行の機構と病的なことによって引き起こされる異常とを知っておくべきである.
 このような複雑な要求に対処するために,歩行分析とその解釈の体系的な方法が開発された.この方法では一般的な用語が,正常歩行とともに切断・廃用症候群・麻痺・関節炎・外傷性の歩行でも使われている.歩行は,2つに分割された下肢と体幹との間の一連の相互作用に依存しているため,複合運動といえる.したがって,個人的な歩行能力に関する重要な情報は,さまざまなレベルの歩行分析によって得ることができる.これらは全体的な身体機能,2つの下肢の相互の関係,その下肢のなかでの各部分間の相互作用,個々の関節の運動を含む.
 異常歩行を分析する際,正常機能は機能障害を判断するためのモデルとして用いられる.正常なパターンからの逸脱は,修正を必要とする機能的な誤りを明らかにする.48種の異常歩行は,ランチョ・ロス・アミーゴ病理運動学研究所と理学療法士スタッフにより,よく起こる事象であることが確認された.これらの障害は,足指から体幹までのすべての部分を含んでおり,すべての異常歩行のタイプに適応できる.
 本書では,運動と姿勢の基本的な説明を,観察できる範囲で理解できるようにしている.しかし,訓練された観察力でも,5°以下の変化を見極めることは難しい.そこで,正常機能と異常機能の説明に加えて,個々の異常歩行の解釈を容易にするために,代表的な臨床の事例を取り入れた.最終節では,測定機器による歩行分析の方法と得られたデータについて述べた.

著者紹介
 彼女の歩行への興味は,カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)から始まった.彼女は,専攻科目の体育(1935〜1940)で解剖学の手ほどきを受け,スポーツや身体障害者の治療の両方に適用できる強力な運動学の基礎知識を得た.この経験の一部は,彼女が障害への取り組みを始めた,ロサンゼルス子供病院の理学療法部門での臨床経験による.その後,彼女は理学療法士になり(ウォルター・リード陸軍病院,1941),解剖学,運動学,および障害学の知識を発展させた.
 彼女の理学療法の臨床経験は,第2次世界大戦時の陸軍病院であったにもかかわらず,非常に広い範囲にわたった(1941〜1945).外傷患者に対する一般的な治療経験に加えて,ポリオとリウマチ性関節炎のための,軍の治療プログラムを行っていたセンターで臨床に2年間を費やした.この3つの疾患の臨床場面で,患者の歩行能力を改善するために多くの簡略化した観察による歩行分析を行った.この期間の大部分の間,彼女は2つの軍の理学療法士養成校の講師でもあった(ホットスプリングズARおよびデンバーCO).そこでは,解剖学,運動学,そして理論および実技としての運動療法学を教えた.正常および障害をもつ歩行は,この教育プログラムにおける大きな要素であった.
 終戦後に彼女は,整形外科医になるという明確な目的をもち,医学校(カリフォルニア大学サンフランシスコ校,1946〜1950)に進学するために,復員兵援護法による大学教育資金(GI bill)を使った.これによって,整形外科での研修を受けたが(カリフォルニア大学サンフランシスコ校,1951〜1955),その期間はポリオおよび再建手術が主な臨床のテーマであった.観察による歩行分析と,障害された歩行を治療する臨床が毎日の習慣になった.
 次に彼女は1955年に,現在,病理運動学のチーフを勤めるランチョ・ロス・アミーゴ医療センターのスタッフに加わった.1955年はポリオについて研究していた.下肢,脊椎および上肢の障害は主要な関心事であり,装具装着と再建手術は同等な重要性を負っていた.この臨床経験により,筋の機能と歩行障害に関しての彼女の知識はさらに深められた.また,ポリオ患者の観察によって,この疾患による麻痺のタイプが患者により異なることから,数多くの異なった歩行パターンを経験した.
 ソールクワクチン(最初のポリオウイルスワクチン)の投与によってポリオが制圧されたため,Dr.Perryおよび彼女の同僚は,他の慢性の機能障害に注目を向け直した.この変化によって,脊髄損傷,片麻痺,関節炎,および子供の障害(主として筋ジストロフィー,脊髄形成異常および脳性麻痺)のための集中的なリハビリテーションプログラムが開始された.そして後に,切断患者のプログラムも加えられた.最初は,このプログラムは一般的なリハビリテーションであった.そして患者が多くなると,彼女たちは疾患分類別に病棟をつくった(1961).また,ポリオ・脊椎外科プログラムを続けながら,脳卒中部門も開設した.
 片麻痺の機能障害はポリオよりずっと複雑なので,彼女は脳卒中により身体障害者になった人についての分析方法を発展させた.標準の臨床検査の所見では,異常歩行との相互関係が不十分であったので,彼女たちは観察による歩行分析のシステムを開発し始めた.ランチョ・ロス・アミーゴ観察歩行分析システムは,見識があり熱心な理学療法士のグループと連携して開発され,非常によくまとまっている.これは,さまざまな病状のタイプによって生じる複数の機能異常を,初めて一覧にする方法であった.さらに15年以上にわたって,彼らはこのプログラムを全国的に教えていった.本書はこのプログラムに基づいている.
 2番目に立ち上げられたのが歩行分析研究所であった(1968).その当初の目的は,正常に回復することのできなかった患者に対する再建手術による改善結果を記録することであった.このシステムは,実際,手術がこれらの患者のためのよりよい選択肢であったかどうかを確かめるために考案された.このシステムの開始によって,痙縮をもつ患者の再建手術を計画するための機能的な診察システムが開発された.このプログラムの重点であったのは,今でもそうであるが,運動学と筋電図検査である.なぜなら,痙縮をもつ患者の主要な障害は,筋活動が不適切であるためである(タイミングと活動強度の異常).患者の歩行周期の特徴を明らかにするため,フットスイッチが開発され,また装具の角度の調整のために電気角度計も開発された.臨床と研究は,最初から同様に重要視されていたが,別の新しい注目点は歩行のエネルギー消費分析にあった.研究所の屋外の庭は,通常の習慣的な歩行が研究できるように考案された(Dr.Watersがこの研究の先頭に立った).今日では,研究所は自動化された動作分析装置(Vicon tm)とフォースプレートで十分に設備が整っており,センサー内蔵の歩行補助具も加わっている.
 すべてのタイプの障害(脳性麻痺,片麻痺,脊髄損傷,ポリオ後遺症,関節炎,人工関節置換,切断,脊髄形成異常,および筋ジストロフィー)は長年研究され,臨床的な必要性は増加し続けている.ランチョ・ロス・アミーゴ医療センターでの現在の歩行分析研究は,切断患者のための新式“エネルギー蓄積”義足の効果と関連している.
 このようにDr.Perryは,歩行の研究と臨床上の応用に,彼女の終生の献身を続けている.本書は,人の歩行の専門知識によって名声を得た理学療法士および外科医として,Dr.Perryの広い範囲に及ぶ業績を示すものである.
 監訳者の序
 謝辞
 序論
 著者紹介
第1部 基本
 第1章 歩行周期
  交互の床接地パターン
   歩行周期の区分
   重複歩とステップ
 第2章 歩行の相
  課せられた役割A:荷重の受け継ぎ
   第1相 初期接地
   第2相 荷重応答期
  課せられた役割B:単下肢支持
   第3相 立脚中期
   第4相 立脚終期
  課せられた役割C:遊脚下肢の前進
   第5相 前遊脚期
   第6相 遊脚初期
   第7相 遊脚中期
   第8相 遊脚終期
 第3章 基本的な機能
  身体の区分
   パッセンジャーユニット
   ロコモーターユニット
  ロコモーターの機能
   立位の安定性
   前 進
   衝撃吸収
   エネルギーの温存
   選択的な制御
第2部 正常歩行
 第4章 足関節・足部複合体
  足関節
   運動
   運動の軌跡
   床反力ベクトル
   筋による制御
   足関節背屈筋群
   足関節底屈筋群
  足関節の機能的解釈
   歩行における足関節の機能
   結論
  足部
   運動
   筋による制御
   足部の機能的解釈
  床接地
   足部支持パターン
  足底圧
   結論
 第5章 膝関節
  運動
   矢状面における運動
   水平面における回旋
   前額面における運動
  ベクトルパターン
  筋による制御
   膝関節の伸展
   膝関節の屈曲
  機能的解釈
   各歩行周期における膝関節の機能
   結論
 第6章 股関節
  運動
   矢状面における運動
   前額面における運動
   水平面における運動
  ベクトルパターン
   矢状面におけるモーメント
   前額面におけるモーメント
  筋による制御
   股関節伸筋群
   股関節外転筋群
   股関節屈筋群
   股関節内転筋群
  機能的解釈
   各歩行周期における股関節の機能
   結論
 第7章 頭部,体幹および骨盤
  歩行力学
   運 動
   骨 盤
  ベクトルパターン
   矢状面
   前額面
  筋による制御
   骨 盤
   体 幹
  機能的解釈
   初期接地
   荷重応答期
   立脚中期
   立脚終期
   前遊脚期
   遊脚初期と遊脚中期
   遊脚終期
   結 論
 第8章 上肢
  歩行力学
   運動
  筋による制御
  機能的解釈
 第9章 下肢全体の機能
  初期接地
  荷重応答期
  立脚中期
  立脚終期
  前遊脚期
  遊脚初期
  遊脚中期
  遊脚終期
  要約
   立脚期の筋による制御パターン
   遊脚期の筋による制御パターン
   足部内在筋による制御パターン
第3部 病的歩行
 第10章 病理学的メカニズム
  形態異常
  筋力弱化
  感覚鈍麻
  疼痛
  運動調節の障害(痙縮)
 第11章 足関節と足部に関する異常歩行
  足関節
   用語の整理
  過度の足関節底屈
   過度の足関節底屈による各相での影響
   過度の足関節底屈の原因
   過度の足関節背屈
   過度の足関節背屈の原因
  足部の機能障害
   矢状面での変位
   矢状面での異常な床接地の原因
   前額面での異常歩行
   前額面での変位の原因
   過度の内反の原因
 第12章 膝関節に関する異常歩行
  矢状面での異常歩行
   不十分な膝関節の屈曲
   過度の膝関節の伸展
  不十分な膝関節の屈曲と過度の伸展の原因
   大腿四頭筋の弱化
   膝関節の疼痛
   大腿四頭筋の過緊張
   過度の足関節底屈
   股関節屈筋の弱化
   膝関節の伸展拘縮
   過度の膝関節の屈曲
   不十分な膝関節の伸展
  過度の膝関節の屈曲と不十分な伸展の原因
   ハムストリングスの過緊張
   膝関節の屈曲拘縮
   ヒラメ筋の弱化
   過度の足関節底屈
   動 揺
  前額面での異常歩行
  前額面での異常歩行の原因
   静的な因子
   動的な因子
 第13章 股関節に関する異常歩行
  不十分な股関節の伸展
   立脚中期
   立脚終期
  過度の股関節の屈曲
   前遊脚期と遊脚初期
   遊脚中期
  不十分な股関節の伸展と過度の屈曲の原因
   股関節の屈曲拘縮
   腸脛靱帯の拘縮
   股関節屈筋群の痙縮
   股関節の疼痛
   股関節の関節固定
   意図的な股関節の屈曲
   パス・レトラクト(過度の引き戻し)
  不十分な股関節の屈曲
   遊脚初期
   遊脚中期
   遊脚終期,初期接地,荷重応当期
  不十分な股関節の屈曲の原因
   股関節屈筋の弱化
   股関節の関節固定
   代償運動
  前額面での過度な運動
   過度の股関節の内転
  過度の股関節の内転の原因
   同側の異常
   反対側の異常
   過度の股関節の外転
  過度の股関節の外転の原因
   同側の異常
   反対側の異常
   骨盤の傾斜を伴う脊柱側彎症
  過度の股関節の回旋
  過度の股関節の回旋の原因
   股関節外旋
   股関節内旋
 第14章 骨盤と体幹に関する異常歩行
  骨盤に関する異常歩行
   矢状面
   骨盤前傾の原因
   前額面
   反対側の骨盤の落下の原因
   同側の骨盤の落下の原因
   水平面
  体幹に関する異常歩行
   体幹の後傾(後方への傾斜)
   体幹の後傾の原因
   体幹の前傾
   体幹の前傾の原因
   体幹の側屈
   体幹の側屈の原因
   同側側屈の原因
   過度の体幹の回旋
   動的な過度の体幹回旋の原因
 第15章 臨床事例
  拘縮
   過度の足関節底屈(外傷性障害)
   過度の膝関節の屈曲(変性性関節炎)
   過度の股関節の屈曲(熱傷)
  筋力の弱化
   大腿四頭筋の機能不全症(ポリオ)
   股関節と膝関節の伸筋群の弱化(筋ジストロフィー)
   ヒラメ筋と股関節伸筋の弱化(脊髄形成異常)
   ヒラメ筋の弱化(関節リウマチ)
   前脛骨筋の弱化(脊髄損傷,馬尾神経)
   股関節外転筋の弱化
   下腿切断
   筋弱化の概要
  調節機能障害
   成人片麻痺
   下垂足
   動的な内反(遊脚期)
   立脚時の尖足と曲がらない膝関節での歩行
   曲がらない膝関節での歩行(脊髄損傷)
   痙直型脳性麻痺
第4部 歩行分析システム
 第16章 歩行分析システム
  観察による歩行分析
 第17章 動作分析
  電気角度計
   単軸平行四辺形電気角度計
   3軸平行四辺形電気角度計
  カメラ
   フィルム写真
   可視ビデオ撮影
   自動化された動作分析
  運動マーカーシステム
   矢状面上のランドマーク(目印)
   前額面上のランドマーク
   水平面における回旋マーカー
   3次元マーカーシステム
  運動基準スケール(尺度)
  運動データ解釈
   要約
 第18章 動作筋電図記録法
  EMGの起源
   運動単位
   筋線維の活性化
  EMG信号処理
   筋活動のタイミング
   EMGの数値化
   正規化
  EMGの解釈
   筋活動のタイミング
   相対的な筋力
   筋力
   要約
  異常歩行のEMG分析
   タイミングの異常
   強度の異常
   運動制御の変動
  EMGの機器
   電極
   電極の相対的な質
   増幅器と信号のフィルタリング
   記録計
 第19章 床反力とベクトルの解析
  床反力
   垂直荷重
   水平剪断力
   ベクトル
   関節モーメント
   圧(力)中心
   足底内圧
   結 論
 第20章 歩行周期分析
  正常人の変動性
   年齢
   下肢長
   自由意志による変動性
  歩行周期の測定システム
   ストップウォッチ
   足部スイッチシステム
   個別のセンサーシステム
   中敷の足部スイッチシステム
   機器を備えた歩道
   テスト手順
 第21章 エネルギー消費
  緒言
   仕事,エネルギー,仕事率
   熱量計測法
   エネルギー単位
  エネルギー代謝
   有酸素性の酸化
   無酸素性の酸化
   有酸素性代謝対無酸素性代謝
   呼吸商と呼吸交換率
  最大有酸素性能力
   上肢の運動対下肢の運動
   デコンディショニング
   トレーニング
   持久力
   酸素脈
  エネルギー代謝の測定
   定常状態
   肺活量測定
   検査手順/トレッドミルまたはトラック
   病理運動学研究所方式
  安静時と立位時の代謝
  正常歩行
   通常歩行速度の範囲
   通常歩行速度でのエネルギー消費
   速い歩行速度でのエネルギー消費
   男性対女性
   エネルギーと速度の関係
   酸素費用と速度の関係
   歩行面と履物
   荷重
   斜面歩行
   通常歩行の距離と持続時間
  異常歩行
  関節固定
   足関節固定術
   股関節固定術
   膝関節固定
  大振り歩行,松葉杖歩行
   骨折
   対麻痺
  脊髄損傷,交互歩行
   歩行運動指数
   歩行運動指数と歩行パフォーマンス
   歩行運動指数とエネルギー消費
   歩行運動指数と最大垂直分力
   装具の必要条件
   歩行補助具
   脊髄損傷のレベル
   長期転帰
  脊髄形成異常
   大振り歩行
   交互歩行
   大振り歩行対交互歩行
  切断
   義足対松葉杖
   切断レベル
   血管不全切断患者
   断端長
   両側の切断患者
  関節炎
   股関節
   膝関節
   関節リウマチ
   上肢による歩行補助具の影響
   デコンディショニング
  片麻痺(脳卒中)
  膝関節屈曲位歩行のエネルギー消費
  痙直型両麻痺(脳性麻痺)
 略語
 用語集
 索引