やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

第3版の序にかえて
 本書がリスクマネージメントの充実を目指し上梓されてから早いもので6年の歳月が流れました.これまで,本書が多くの皆様に活用されており,総編集を担当させていただいたものとして,たいへんうれしく思っています.このたび,より読みやすい紙面構成を目標に,禁忌事項の過不足の是正と関連事項の追記や再確認を目指して,第3版を刊行することにいたしました.
 大きな医療ミスは,ささいな出来事(ヒヤリハット)の重なりから生じがちです.
 それには医療体制(システム)そのものが医療ミスを生じやすくしている場合と医療スタッフ側(注意ミスなど)に問題のある場合があります.医療スタッフ間の十分な連携を中心とした医療体制を整備し,十分な知識・技術と十分な確認に基づいた医療を行い,患者さんや家族の信頼に応えることが私たちの使命だと考えています.
 本書が,これまでと同様,一般臨床医,臨床研修医,薬剤師,看護師,臨床検査技師,臨床工学技士,製薬会社の医療情報提供者(MR),さらに医学生,看護学生の方々にご一読いいただきチーム医療の実践に生かしていただきたいと願っています.
 今後とも皆様のご意見をいただきながらいっそう充実した解説書にしてゆきたいと考えていますので,皆様のご批判,ご叱正を心から願う次第です.また,ご協力いただきました執筆者ならびに領域編集者の方々に深謝いたします.
 最後に,いろいろとご尽力いただいた医歯薬出版の関係各位に厚く御礼申し上げます.
 2005年 盛春 神田川のほとりにて
 富野 康日己

第2版の序にかえて
 本書がリスクマネージメントの充実を目指し上梓されてから早いもので2年の歳月が流れました.時の流れの速さに驚かされているのは私だけではないでしょう.
 これまで,本書が多くの皆様に活用されていることを知り,総編集を担当させていただいたものとして,たいへんうれしく思っております.
 このたび,禁忌事項を見直し,過不足を是正すること,関連事項を再確認すること,さらに読みやすい紙面構成を目指して,第2版を刊行することにいたしました.
 大きな医療ミスは,ささいな出来事の積み重なりから生じますので,互いの十分な連携を中心とした医療体制を整備し,患者さんや患者さんの家族の信頼に応えることが私たちの使命と考えております.
 本書が,第1版同様,一般臨床医,研修医,薬剤師,看護婦(士),臨床検査技師,製薬会社の医療情報提供者(MR),さらに医学生,看護学生の方々にご一読いただきチーム医療の実践に生かしていただきたいと願っております.
 今後とも諸家のご意見をいただきながら一層充実した解説書にしてゆきたいと考えておりますので,皆様のご批判,ご叱正を心から願う次第です.ご協力いただきました執筆者ならびに領域編者の先生方に深謝いたします.
 最後に,いろいろとご尽力いただいた医歯薬出版の関係各位に厚く御礼申し上げます.
 2001年 盛春 神田川のほとりにて
 富野 康日己

はじめに
 私達医師とコメディカルスタッフとのチーム医療がこれまで社会に対し,多大な貢献を果たしてきたことに異論はないでしょう.
 しかし残念ながら,種々の薬害問題や起きてはいけない医療ミスが報道され,大きな問題となっていることも事実です.ごく些細なミスの積み重なりが,大きな医療過誤(ミス)につながる危険性を秘めており,今日,リスクマネージメントへの取り組みが一層強化されようとしています.つまり,これまで以上に,患者さんや家族からの信頼に十分応えうる医療体制の再整備が急がれているわけです.
 本書は,一般臨床医,研修医,看護婦,薬剤師が日常の診療のなかで行ってはいけないこと,また常識では考えられない基本的な事項を取り上げ,解説を加えた医療マニュアルです.医療チームの一員たる方々には,ぜひご一読いただきたいと願っています.
 また,最近の医師国家試験においても,禁忌肢を間違った場合には,総合点がいくら良い点であっても不合格になるとの方針が出されていますので,医学生にとっても必読の参考書になると思います.
 本書では,絶対禁忌と相対禁忌の2つに分け,それぞれ検査,治療,ならびに配合禁忌の3つに分けてありますが,絶対禁忌とは「その医療行為によって患者さんが死,もしくは不可逆的な障害を招くもの」であり,相対禁忌とは「それほどの危険性はないものの,医療上通常行ってはならないこと」を意味します.
 各分野については第一線の先生方にご執筆いただきましたが,先生方の「禁忌」に対する考え方に温度差があるため,それらをまとめることは至難の業でした.最終的には,私の責任において2つの禁忌に分けましたが,今後諸家のご意見をいただきながら一層整備していきたいと考えています.読者のご批判やご叱正を心から願う次第です.
 また,本書は白衣のポケットに入るようにコンパクトにまとめられ,いつでもどこでも読みやすいように工夫しました.さらに,各科で重要な点は何度も重複して学ぶことが可能です.本書が,リスクマネージメントの一役を担うことができれば,私達にとって望外の喜びです.
 最後に,いろいろとご尽力いただいた医歯薬出版の関係各位にお礼申し上げます.
 1999年 晩秋 神田川のほとりにて
 富野 康日己
・第3版の序にかえて
・編集者・執筆者一覧

●絶対医療禁忌
 ■検査
  循環器内科
  呼吸器内科
  消化器内科
  肝・胆・膵・腹膜疾患内科
  腎臓内科
  神経内科
  血液内科
  内分泌内科
  膠原病・アレルギー・免疫疾患
  感染症および寄生虫疾患
  一般外科
  脳神経外科
  呼吸器外科
  消化器外科
  心臓・血管外科
  小児外科
  整形外科
  形成外科
  産科・婦人科
  小児科
  眼科
  皮膚科
  泌尿器科
  耳鼻咽喉科
  放射線科
  麻酔科・ペインクリニック
  歯科・口腔外科
  救命・救急科
 ■治療
  循環器内科
  呼吸器内科
  消化器内科
  肝・胆・膵・腹膜疾患内科
  腎臓内科
  神経内科
  血液内科
  内分泌内科
  代謝内科
  膠原病・アレルギー・免疫疾患
  感染症および寄生虫疾患
  老年病科
  一般外科
  脳神経外科
  呼吸器外科
  消化器外科
  心臓・血管外科
  小児外科
  整形外科
  形成外科
  産科・婦人科
  小児科
  眼科
  皮膚科
  泌尿器科
  精神・神経・心療科
  耳鼻咽喉科
  放射線科
  麻酔科・ペインクリニック
  歯科・口腔外科
  救命・救急科
  リハビリテーション科
 ■配合禁忌
  循環器内科
  肝・胆・膵・腹膜疾患内科
  腎臓内科
  神経内科
  血液内科
  膠原病・アレルギー・免疫疾患
  脳神経外科
  呼吸器外科
  消化器外科
  小児外科
  整形外科
  皮膚科
  泌尿器科
  精神・神経・心療科
  耳鼻咽喉科
  麻酔科・ペインクリニック
  救命・救急科
●相対医療禁忌
 ■検査
  呼吸器内科
  消化器内科
  肝・胆・膵・腹膜疾患内科
  腎臓内科
  神経内科
  血液内科
  内分泌内科
  代謝内科
  膠原病・アレルギー・免疫疾患
  感染症および寄生虫疾患
  老年病科
  脳神経外科
  呼吸器外科
  消化器外科
  小児外科
  整形外科
  形成外科
  産科・婦人科
  皮膚科
  泌尿器科
  耳鼻咽喉科
  放射線科
  歯科・口腔外科
  救命・救急科
  リハビリテーション科
 ■治療
  循環器内科
  呼吸器内科
  消化器内科
  肝・胆・膵・腹膜疾患内科
  腎臓内科
  神経内科
  血液内科
  内分泌内科
  代謝内科
  膠原病・アレルギー・免疫疾患
  感染症および寄生虫疾患
  老年病科
  一般外科
  脳神経外科
  呼吸器外科
  消化器外科
  心臓・血管外科
  小児外科
  整形外科
  形成外科
  産科・婦人科
  小児科
  眼科
  皮膚科
  泌尿器科
  精神・神経・心療科
  耳鼻咽喉科
  放射線科
  麻酔科・ペインクリニック
  歯科・口腔外科
  救命・救急科
  リハビリテーション科
 ■配合禁忌
  循環器内科
  呼吸器内科
  消化器内科
  腎臓内科
  神経内科
  血液内科
  内分泌内科
  代謝内科
  膠原病・アレルギー・免疫疾患
  感染症および寄生虫疾患
  老年病科
  一般外科
  呼吸器外科
  消化器外科
  整形外科
  産科・婦人科
  小児科
  皮膚科
  泌尿器科
  麻酔科・ペインクリニック
  歯科・口腔外科
  救命・救急科

・索引
 和文
 欧文