第5版の序
本書が,広汎な学問領域をカバーする病理学の中で,学生諸君が修得しなければならない事項をすべて網羅し,平易かつコンパクトにまとめた教科書として出版されて18年の歳月が経過した.その間,医学生物学の進歩に伴って確立した疾病の成り立ちや病態についての新しい知見や考え方をその都度取り入れ,速やかな改訂を繰り返してきた.これが,本書がその時代時代の医学生諸君に愛用され,教官諸兄の絶大な支持を得て,今日に至った理由と考えている.
(1)本書は,初版から学生に直接接している先生方に執筆していただくことを原則としており,今回の改訂もその基本に則って陣容を新たにして臨んだ.編者に,澤井高志教授(岩手医科大学医学部病理学第1講座)と八木橋操六教授(弘前大学医学部病理学第1講座)が加わり,全国から新たに6名の先生方にそれぞれの専門領域で執筆をお願いした.このことにより,21世紀の病理学教育の要請に応えることのできるより充実した教科書として世に問うことができたと自負している.前版までご執筆いただき本書の基礎を築いて下さった先生方に衷心より感謝申し上げますと同時に,図・表などの流用をご承諾いただき厚くお礼申し上げるしだいである.
(2)病理学はいま,大きく変貌しつつある.生命科学の驚異的な進歩に伴う新しい研究方法の導入と,それによる疾病の病因・病態論の修正,ならびに臨床医学としての病理学の新たな位置付けが加速している.
(3)こうした病理学の両極端な分化により,医学生諸君は基礎医学としての病理学の中で,疾病の病因と病態に関する最新にして論理的な知識を習得するとともに,病理解剖や病理組織診断を通じ,臨床医学への関わりを理解することが求められるようになった.
(4)この結果本書に収録しなければならない情報量は膨大なものとなった.そのため本書の大改訂が企画されたが,編者が本書全項にわたって総点検を行い,初版の編集の基本方針を堅持し,さらに新しい学問体系の中で項目が取捨された.そして全項目にわたって学生諸君に必要な最新の情報が取り入れられた.
(5)本改訂より版型をB5版とし,より豊富な内容を見やすく,読みやすく,わかりやすく工夫し,図や表を駆使して簡潔に記述するように努力した.
(6)また,この第5版から,各主要項目のあとに,“まとめ”を箇条書で記載した.これは学生にとっては学習目標であり,習得項目でもあり,まとめでもある.しかも,教官にとっては,教育主要項目であり,出題作成の重要項目でもある.
(7)執筆者の豊富な教育経験と病理教育へのなみなみならぬ情熱と協力に支えられ,ここに本書を上梓することができた.
(8)本書が医学生諸君の講義実習の理解効率を高め,若い医学研究者や臨床医には疾患や病態の新しい概念を理解し,研究や日常診療に役立つものになったと確信している.
今回の全面改定にあたり,われわれ編集者の意向を入れ,惜しみなく援助してくださった医歯薬出版編集部に心から敬意と謝意を表す次第である.
2000年春 編者
第4版の序
早いもので,本書の初版が出版されてから12年の月日がたった.当時は油がのっていた現役教官の方々もこの間に数多くの方が退官されている.ところで,本書はもともと学生に直接接触している先生方に執筆していただくことを原則としてスタートした経緯がある.そこで今回は,その基本線に従って,編集には東北大学医学部第二病理学教室の名倉 宏教授と新潟大学医学部第二病理学教室の内藤 眞教授に参加していただいた.また執筆者にも,新しく13名の方々にご参画をお願いしたところ,諸先生から快くお引き受けいただき,さらなる充実を目指すことができた.旧版に執筆していただいた先生方には心から感謝申し上げたい.
内容的には,今回は学問の進展に配慮するとともに,講義担当者の意見を伺って全項目を改めて逐次点検し直した.その結果,まず第2章に細胞と組織の章を起こした.その理由は,病理形態学の講義は学生諸君が系統解剖学を十分理解しているものとしたうえで講義が行われているが,学生諸君は解剖学の試験が終わると得てしてその知識を頭の中で解剖学の引き出しの中にしまってしまい,いざ病理学で必要なときには改めて解剖学の教科書が必要になるためである.その不便さを少しでも解消するために,各論の始めに解剖学の知識を簡単に記述していたが,改めて細胞と組織をまとめて病理学の序章として加えた.
腫瘍は最近の学問的進歩を考えて腫瘍発生論,腫瘍細胞論および腫瘍組織論として新しいメンバーで改めて執筆していただき面目を一新した.
また表や図にも検討を加え,随所で一層学生諸君の理解がしやすいように新しいものに変更してある.一方でPCR法,in situハイブリダイゼーション,ミトコンドリア脳筋症などをはじめ新しい項目を追加したが,追加,修正などによる大幅な増頁を抑えるために,冗漫ないし必要度が低い部分は削り,全体のページ数を旧版とほぼ同じ程度に抑えることに成功した.
「温故知新」の言葉の通り,あくまでも初版の編集の基本線を堅持し,活字の大小の使い分けなど,内容の必要度に応じた編集方針は引き継いだ.また旧版の図のうちでも素晴らしく,捨てがたいものは本書でも使用させていただいた.とくに腫瘍各論で多くの図を流用させていただいた高山和夫先生には感謝申し上げたい.
1994年9月 編者
第1版の序
医学の進歩とともに専門分野が細分化への道を辿ってはいるが,生体を全体として理解して把握することの重要さは古今東西を問わず不変であろう.
ところで,先人が蘊蓄を傾けて執筆された病理学の優れた教科書が数多くあるにもかかわらず,今ここにわれわれがあえて本書の編集を引き受けることになったのにはそれなりの事情や理由がある.
第1には,近年における医学の著しい進歩があげられる.すなわち,研究・検査技術の新たな開発によってもたらされた医学の著しい進歩は,疾患の成り立ちや本態についての新しい理解や概念の成立を可能にしたばかりでなく,幾多の新しい疾患の発見にもつながるものであったが,それはまた一方において,医学生諸君が学生時代に修得すべき情報量をも著しく厖大なものとした.これらの事実から必然的に基礎医学・臨床医学それぞれの講座の担当する講義や実習の内容または時間数が相対的に,また絶対的に削減されることを余儀なくした.医学カリキュラムにおける病理学も例外ではありえない.このような流れの中で,限られた時間数のうちで学生諸君に病理学を理解させる必要に迫られているのが現状である.
第2の理由は,病理学と臨床医学との深い関連性から考えて,病変によって生ずるさまざまな臨床症状や検査事項を熟知しておくことが必須であること,また,病理学は形態に基盤をおく学問ではあるが,近年における電子顕微鏡的病理学,酵素組織化学,免疫組織化学等々の進歩は,機能面からの解析や理解を可能とし,その集成結果を示すことが臨床各科から強く要望されている現状にある.そこで学生諸君にも各種病態や疾患における形態と機能との相関をしっかり理解してもらうことが是非とも必要と考えられる.それにもかかわらず,これらの点に対する配慮が,既刊の書物では,ややもすれば乏しいのではないかと懸念される.
第3の理由として,多くの病理学教科書は大判(B5判)かつ何冊かに分けられており,携帯にいささか不便なばかりでなく,病変を美しい写真版として再現される必要から上質のアート紙を使用するため廉価なものとなりにくく,しかも掲載写真はしばしば病変のすべてを語っていないことがある.
以上述べた3つの理由を背景に,その他いくつかの工夫を試み,すこしでも納得のゆく形のものをと考えて上梓されたのが本書である.本書の特徴をあげればつぎのとおりである.
(1)疾患の重要さや頻度などを考慮して,項目や内容を厳選し,また,活字の大きさにも差をつけた.
(2)各項について病因・臨床・肉眼および組織などの見出しをつけるとともに,とくに各論では記載をできるだけ簡潔にするために箇条書とした.このさい,たんなる記憶に頼ることなく,あくまで・「よく考え,理解する・」ことのできるよう配慮した.
(3)図版はシェーマを中心とし,よりよい理解が得られることを指向した.
(4)臨床家が日常よく用いる略語を一括して巻末におき,臨床医学への眼馴らし,耳馴らしにも務めた.
(5)剖検手技,各年齢層における正常臓器重量,また病材を検索するに当たってのいろいろな染色法の成績や近年行われている電顕,蛍光抗体法を始めとする手技概説なども巻末に記載し,病理解剖の実習や見学,また講義や実習の参考に供した.・
これらはすべて,間もなく諸君がポリクリやB・.・S・.・T・.などで実際に経験すると考えられる症例の理解に当たって必ず参考になるものと確信している.
疾病のすべてを網羅し,量的にも内科学や外科学に匹敵するほどの広汎な領域にまたがる病理学の内容をコンパクトな1冊の書物にまとめることは必ずしも容易ではなく,執筆者と編集者の間で何度となく削除追加を求めて,全体としての統一を図った.なお不十分な点も少なくないとも考えたが,あえてこの時点でまず世に問い,版を重ねるたびに漸次改善することにした.本書について忌憚のないご意見をいただければ幸いである.この1冊が学生諸君の講義,実習の効率を高め,すこしでも病理学教育の実績をあげ得ればと切に願って止まない.
本書の出版に当たり,われわれの意向をよく汲み,惜しみなく援助して下さった医歯薬出版株式会社編集部の労を多とし,深謝する次第である.
1982年3月 編者
改訂にあたって
本書を世に問うて2年,予想外の反響に驚くとともに,編集者一同責任の重大性を改めて痛感している.一昨年春の初版刊行のさいには時間的制約から,著者校正を1回しか行えなかったなどの事情もあり,誤植や用語・記述様式の不統一も少なくなかった.
今回の再版にあたっては,従来の基本方針を貫きながら,主として以下の諸点について改訂を行った.
(1)腫瘍の分類は,基本的にはWHO分類を中心に行った.しかしわが国における取扱い規約が多用されている分野では,これに従うか,できるだけ併記することとし,臨床における現実と病理の実際面に即応しうるよう心掛けた.
(2)総論の記載では,各章について不備を補うよう配慮した.とくに炎症・免疫・アレルギーでは感染論を付け加え,小児病理の章では,小児腫瘍につき福島医大・若狭治毅教授に執筆を依頼した.
(3)各論の記述も同様に循環器では総論的事象を整理し,疾患の項目内に取り入れて述べ,いっそう理解を深められるよう配慮し,また呼吸器ではウイルス性炎や薬剤による肺炎などを追加し,病理解剖の現実に即するように努めた.
(4)そのほか,各章のすべてで原著者が加筆改訂を加えるとともに,表示できる事項は一覧表とするなどいっそう理解しやすいようにした.
(5)人名は原語で記述し,片仮名による発音のミスを防ぐとともに,略語表を充実させてB.S.Tの助けとなるようにした.
今後さらに必要に応じて改訂を加える所存である.忌憚のないご意見を期待してやまない.
なお,各章に記載された内分泌関係の統一に関しては熊本大学医学部第三内科・佐藤辰男教授のご協力を得た.記して謝意を表したい.また編者らの要望を入れ,心よく改訂に応じられた医歯薬出版株式会社編集部に謝意を表する次第である.
1984年3月 編者
本書が,広汎な学問領域をカバーする病理学の中で,学生諸君が修得しなければならない事項をすべて網羅し,平易かつコンパクトにまとめた教科書として出版されて18年の歳月が経過した.その間,医学生物学の進歩に伴って確立した疾病の成り立ちや病態についての新しい知見や考え方をその都度取り入れ,速やかな改訂を繰り返してきた.これが,本書がその時代時代の医学生諸君に愛用され,教官諸兄の絶大な支持を得て,今日に至った理由と考えている.
(1)本書は,初版から学生に直接接している先生方に執筆していただくことを原則としており,今回の改訂もその基本に則って陣容を新たにして臨んだ.編者に,澤井高志教授(岩手医科大学医学部病理学第1講座)と八木橋操六教授(弘前大学医学部病理学第1講座)が加わり,全国から新たに6名の先生方にそれぞれの専門領域で執筆をお願いした.このことにより,21世紀の病理学教育の要請に応えることのできるより充実した教科書として世に問うことができたと自負している.前版までご執筆いただき本書の基礎を築いて下さった先生方に衷心より感謝申し上げますと同時に,図・表などの流用をご承諾いただき厚くお礼申し上げるしだいである.
(2)病理学はいま,大きく変貌しつつある.生命科学の驚異的な進歩に伴う新しい研究方法の導入と,それによる疾病の病因・病態論の修正,ならびに臨床医学としての病理学の新たな位置付けが加速している.
(3)こうした病理学の両極端な分化により,医学生諸君は基礎医学としての病理学の中で,疾病の病因と病態に関する最新にして論理的な知識を習得するとともに,病理解剖や病理組織診断を通じ,臨床医学への関わりを理解することが求められるようになった.
(4)この結果本書に収録しなければならない情報量は膨大なものとなった.そのため本書の大改訂が企画されたが,編者が本書全項にわたって総点検を行い,初版の編集の基本方針を堅持し,さらに新しい学問体系の中で項目が取捨された.そして全項目にわたって学生諸君に必要な最新の情報が取り入れられた.
(5)本改訂より版型をB5版とし,より豊富な内容を見やすく,読みやすく,わかりやすく工夫し,図や表を駆使して簡潔に記述するように努力した.
(6)また,この第5版から,各主要項目のあとに,“まとめ”を箇条書で記載した.これは学生にとっては学習目標であり,習得項目でもあり,まとめでもある.しかも,教官にとっては,教育主要項目であり,出題作成の重要項目でもある.
(7)執筆者の豊富な教育経験と病理教育へのなみなみならぬ情熱と協力に支えられ,ここに本書を上梓することができた.
(8)本書が医学生諸君の講義実習の理解効率を高め,若い医学研究者や臨床医には疾患や病態の新しい概念を理解し,研究や日常診療に役立つものになったと確信している.
今回の全面改定にあたり,われわれ編集者の意向を入れ,惜しみなく援助してくださった医歯薬出版編集部に心から敬意と謝意を表す次第である.
2000年春 編者
第4版の序
早いもので,本書の初版が出版されてから12年の月日がたった.当時は油がのっていた現役教官の方々もこの間に数多くの方が退官されている.ところで,本書はもともと学生に直接接触している先生方に執筆していただくことを原則としてスタートした経緯がある.そこで今回は,その基本線に従って,編集には東北大学医学部第二病理学教室の名倉 宏教授と新潟大学医学部第二病理学教室の内藤 眞教授に参加していただいた.また執筆者にも,新しく13名の方々にご参画をお願いしたところ,諸先生から快くお引き受けいただき,さらなる充実を目指すことができた.旧版に執筆していただいた先生方には心から感謝申し上げたい.
内容的には,今回は学問の進展に配慮するとともに,講義担当者の意見を伺って全項目を改めて逐次点検し直した.その結果,まず第2章に細胞と組織の章を起こした.その理由は,病理形態学の講義は学生諸君が系統解剖学を十分理解しているものとしたうえで講義が行われているが,学生諸君は解剖学の試験が終わると得てしてその知識を頭の中で解剖学の引き出しの中にしまってしまい,いざ病理学で必要なときには改めて解剖学の教科書が必要になるためである.その不便さを少しでも解消するために,各論の始めに解剖学の知識を簡単に記述していたが,改めて細胞と組織をまとめて病理学の序章として加えた.
腫瘍は最近の学問的進歩を考えて腫瘍発生論,腫瘍細胞論および腫瘍組織論として新しいメンバーで改めて執筆していただき面目を一新した.
また表や図にも検討を加え,随所で一層学生諸君の理解がしやすいように新しいものに変更してある.一方でPCR法,in situハイブリダイゼーション,ミトコンドリア脳筋症などをはじめ新しい項目を追加したが,追加,修正などによる大幅な増頁を抑えるために,冗漫ないし必要度が低い部分は削り,全体のページ数を旧版とほぼ同じ程度に抑えることに成功した.
「温故知新」の言葉の通り,あくまでも初版の編集の基本線を堅持し,活字の大小の使い分けなど,内容の必要度に応じた編集方針は引き継いだ.また旧版の図のうちでも素晴らしく,捨てがたいものは本書でも使用させていただいた.とくに腫瘍各論で多くの図を流用させていただいた高山和夫先生には感謝申し上げたい.
1994年9月 編者
第1版の序
医学の進歩とともに専門分野が細分化への道を辿ってはいるが,生体を全体として理解して把握することの重要さは古今東西を問わず不変であろう.
ところで,先人が蘊蓄を傾けて執筆された病理学の優れた教科書が数多くあるにもかかわらず,今ここにわれわれがあえて本書の編集を引き受けることになったのにはそれなりの事情や理由がある.
第1には,近年における医学の著しい進歩があげられる.すなわち,研究・検査技術の新たな開発によってもたらされた医学の著しい進歩は,疾患の成り立ちや本態についての新しい理解や概念の成立を可能にしたばかりでなく,幾多の新しい疾患の発見にもつながるものであったが,それはまた一方において,医学生諸君が学生時代に修得すべき情報量をも著しく厖大なものとした.これらの事実から必然的に基礎医学・臨床医学それぞれの講座の担当する講義や実習の内容または時間数が相対的に,また絶対的に削減されることを余儀なくした.医学カリキュラムにおける病理学も例外ではありえない.このような流れの中で,限られた時間数のうちで学生諸君に病理学を理解させる必要に迫られているのが現状である.
第2の理由は,病理学と臨床医学との深い関連性から考えて,病変によって生ずるさまざまな臨床症状や検査事項を熟知しておくことが必須であること,また,病理学は形態に基盤をおく学問ではあるが,近年における電子顕微鏡的病理学,酵素組織化学,免疫組織化学等々の進歩は,機能面からの解析や理解を可能とし,その集成結果を示すことが臨床各科から強く要望されている現状にある.そこで学生諸君にも各種病態や疾患における形態と機能との相関をしっかり理解してもらうことが是非とも必要と考えられる.それにもかかわらず,これらの点に対する配慮が,既刊の書物では,ややもすれば乏しいのではないかと懸念される.
第3の理由として,多くの病理学教科書は大判(B5判)かつ何冊かに分けられており,携帯にいささか不便なばかりでなく,病変を美しい写真版として再現される必要から上質のアート紙を使用するため廉価なものとなりにくく,しかも掲載写真はしばしば病変のすべてを語っていないことがある.
以上述べた3つの理由を背景に,その他いくつかの工夫を試み,すこしでも納得のゆく形のものをと考えて上梓されたのが本書である.本書の特徴をあげればつぎのとおりである.
(1)疾患の重要さや頻度などを考慮して,項目や内容を厳選し,また,活字の大きさにも差をつけた.
(2)各項について病因・臨床・肉眼および組織などの見出しをつけるとともに,とくに各論では記載をできるだけ簡潔にするために箇条書とした.このさい,たんなる記憶に頼ることなく,あくまで・「よく考え,理解する・」ことのできるよう配慮した.
(3)図版はシェーマを中心とし,よりよい理解が得られることを指向した.
(4)臨床家が日常よく用いる略語を一括して巻末におき,臨床医学への眼馴らし,耳馴らしにも務めた.
(5)剖検手技,各年齢層における正常臓器重量,また病材を検索するに当たってのいろいろな染色法の成績や近年行われている電顕,蛍光抗体法を始めとする手技概説なども巻末に記載し,病理解剖の実習や見学,また講義や実習の参考に供した.・
これらはすべて,間もなく諸君がポリクリやB・.・S・.・T・.などで実際に経験すると考えられる症例の理解に当たって必ず参考になるものと確信している.
疾病のすべてを網羅し,量的にも内科学や外科学に匹敵するほどの広汎な領域にまたがる病理学の内容をコンパクトな1冊の書物にまとめることは必ずしも容易ではなく,執筆者と編集者の間で何度となく削除追加を求めて,全体としての統一を図った.なお不十分な点も少なくないとも考えたが,あえてこの時点でまず世に問い,版を重ねるたびに漸次改善することにした.本書について忌憚のないご意見をいただければ幸いである.この1冊が学生諸君の講義,実習の効率を高め,すこしでも病理学教育の実績をあげ得ればと切に願って止まない.
本書の出版に当たり,われわれの意向をよく汲み,惜しみなく援助して下さった医歯薬出版株式会社編集部の労を多とし,深謝する次第である.
1982年3月 編者
改訂にあたって
本書を世に問うて2年,予想外の反響に驚くとともに,編集者一同責任の重大性を改めて痛感している.一昨年春の初版刊行のさいには時間的制約から,著者校正を1回しか行えなかったなどの事情もあり,誤植や用語・記述様式の不統一も少なくなかった.
今回の再版にあたっては,従来の基本方針を貫きながら,主として以下の諸点について改訂を行った.
(1)腫瘍の分類は,基本的にはWHO分類を中心に行った.しかしわが国における取扱い規約が多用されている分野では,これに従うか,できるだけ併記することとし,臨床における現実と病理の実際面に即応しうるよう心掛けた.
(2)総論の記載では,各章について不備を補うよう配慮した.とくに炎症・免疫・アレルギーでは感染論を付け加え,小児病理の章では,小児腫瘍につき福島医大・若狭治毅教授に執筆を依頼した.
(3)各論の記述も同様に循環器では総論的事象を整理し,疾患の項目内に取り入れて述べ,いっそう理解を深められるよう配慮し,また呼吸器ではウイルス性炎や薬剤による肺炎などを追加し,病理解剖の現実に即するように努めた.
(4)そのほか,各章のすべてで原著者が加筆改訂を加えるとともに,表示できる事項は一覧表とするなどいっそう理解しやすいようにした.
(5)人名は原語で記述し,片仮名による発音のミスを防ぐとともに,略語表を充実させてB.S.Tの助けとなるようにした.
今後さらに必要に応じて改訂を加える所存である.忌憚のないご意見を期待してやまない.
なお,各章に記載された内分泌関係の統一に関しては熊本大学医学部第三内科・佐藤辰男教授のご協力を得た.記して謝意を表したい.また編者らの要望を入れ,心よく改訂に応じられた医歯薬出版株式会社編集部に謝意を表する次第である.
1984年3月 編者
第5版の編集者・執筆者一覧
第5版の序
第4版の序
第1版の序
第1章 病理学のはじめに 名倉 宏
1.病理学とは
2.病理学からみた病因論
3.病理学の役割
まとめ
第2章 細胞と組織 名倉 宏
1.構造と機能
1-細胞学概論
2-細胞の構造
2.組織と細胞外マトリックス
1-生体の組織構造
2-細胞外マトリックス
まとめ
第3章 代謝障害(退行性病変) 高橋 潔
I.物質代謝異常
1.脂質代謝異常
1-中性脂質代謝異常
2-複合脂質代謝異常
2.糖質代謝異常
1-糖原病
2-低血糖症
3-高血糖症
4-糖尿病
5-複合糖質代謝異常
3.蛋白質・アミノ酸代謝異常
1-蛋白質欠乏症
2-高蛋白血症
3-アミロイドーシス
4-アミノ酸代謝異常症
5-蛋白質代謝終末産物の代謝異常
4.核酸代謝異常
1-痛風
5.生体色素代謝異常
1-メラニンの代謝異常
2-リポフスチン,セロイド
3-ポルフィリン代謝異常
4-ヘモグロビン代謝異常
6.胆汁色素代謝異常(黄疸)
1-黄疸
7.無機物代謝異常
1-鉄代謝異常
2-銅代謝異常
3-カルシウム(Ca)代謝異常
II.退行性病変
1-壊死
2-変性
3-萎縮
まとめ
第4章 循環障害 笠島 武 増田昭博
1-はじめに
2-浮腫(水腫)
3-充血とうっ血
4-出血
5-血栓症
6-塞栓症
7-梗塞
8-ショック
9-播種性血管内凝固症候群
10-高血圧
11-側副循環
まとめ
第5章 炎症・免疫・アレルギー・感染症 名倉 宏(I) 宮澤正顕(II,III)
I.炎症
1.炎症とは
1-炎症反応の進化
2-炎症反応のプロセス
3-炎症研究の歴史
2.炎症にかかわる細胞とケミカルメディエータ
1-炎症巣を構成する細胞
2-炎症のケミカルメディエータ
3.炎症の経過と組織変化
1-急性炎症
2-慢性炎症
4.炎症の種類と組織像
1-漿液性炎
2-線維素炎
3-化膿性炎
4-出血性炎
5-壊死性炎と壊疽性炎
6-増殖性炎
まとめ
II.免疫とアレルギー
1.免疫と免疫疾患
1-免疫の歴史
2-免疫の定義
3-免疫系の基本構成
4-抗体分子の構造
5-抗体のエフェクター機能
6-補体
7-免疫グロブリン遺伝子と抗体産生細胞クローンの概念
8-クラススイッチ
9-胸腺とTリンパ球
10-サイトカインとTリンパ球の機能分類
11-リンパ球の体内循環と細胞接着分子
12-Fcレセプター
13-原発性免疫不全症候群
14-自己免疫病
15-代表的な自己免疫疾患の概説
2.アレルギー疾患
1-アレルギー反応
2-感染免疫反応とアレルギーとの関係
まとめ
III.感染症
1.感染症の現状
2.新しい感染症予防法制
3.新興感染症,再興感染症
4.感染と発症
5.感染症の経過
6.病原性
7.最近の感染症
8.細菌感染症
9.真菌症
10.ウイルス感染症
11.プリオン病
12.リケッチア・クラミジア感染症
まとめ
第6章 腫瘍 鈴木利光(I,II),佐々木功典(III) 立野紘雄(IV)
I.腫瘍とは
1.定義
2.実質と間質
3.命名法
4.腫瘍免疫
5.生体への影響
まとめ
II.腫瘍細胞
1.腫瘍細胞の増殖
1-細胞周期
2-自律性増殖
3-増殖細胞の同定
4-悪性腫瘍の成長
2.腫瘍細胞の悪性度
1-生物学的悪性度
2-肉眼と組織学的性状からみた悪性度
3-DNAと遺伝子の変化
4-その他
3.腫瘍細胞の分化
1-神経芽腫の分化
2-白血病細胞の分化
3-奇形腫細胞の分化
4.腫瘍細胞と染色体異常
1-染色体の構造異常
2-がんと染色体異常
5.細胞診
1-細胞診の種類
2-細胞診の悪性判定基準
3-細胞診判定の表現法
4-悪性細胞の基本型
まとめ
III.腫瘍の発生
1.発癌
1-発癌機構
2-癌遺伝子の異常
3-癌抑制遺伝子の異常
4-ウイルス発癌
2.発癌にかかわる因子
1-腫瘍発生の外因
2-腫瘍発生の内因
まとめ
IV.腫瘍組織
1.上皮性腫瘍
1-良性(成熟型)上皮性腫瘍
2-悪性(未熟型)上皮性腫瘍=癌腫
2.非上皮性腫瘍
1-線維組織の腫瘍および腫瘍状病変
2-組織球性の腫瘍
3-脂肪組織の腫瘍
4-筋組織の腫瘍
5-脈管系の腫瘍
6-骨・軟骨の腫瘍
7-起源組織不明の腫瘍
3.特別な臓器の腫瘍
1-造血臓器の腫瘍
2-体腔被覆細胞の腫瘍
3-神経組織の腫瘍
4-メラニン産生細胞の腫瘍
4.混合腫瘍
まとめ
第7章 小児病理 武山淳二 笹野公伸
1.小児病理とは
2.発育不全
1-未熟児
2-主要臓器の未熟性変化 3.周産期および新生児期の疾患
1-分娩外傷
2-新生児仮死
3-中枢神経系疾患
4-呼吸器疾患
5-黄疸をきたす疾患
6-消化器疾患
4.奇形
1-催奇形因子
2-奇形の種類
5.先天性代謝異常
1-アミノ酸代謝異常
2-糖質代謝異常
3-脂質代謝異常
4-その他
6.感染症
1-ウイルス感染症
2-細菌感染症
3-真菌感染症
7.小児で好発する血管炎
1-川崎病
2-アレルギー性紫斑病
8.乳児突然死症候群
9.腫瘍
1-良性腫瘍
2-悪性腫瘍
まとめ
第8章 老化の病理 八木橋操六
1.老化と寿命
2.老化の機序
3.細胞の老化
4.老化に伴う臓器変化
5.老化のモデル疾患
6.老化のモデル動物
7.老化に伴った病気
まとめ
第9章 循環器 上田真喜子
I.病態生理
II.心臓
1.虚血性心疾患
1-狭心症
2-心筋梗塞
2.炎症
1-心内膜炎
2-心筋炎
3.心臓弁膜症
1-僧帽弁狭窄症
2-僧帽弁閉鎖不全症,僧帽弁逆流症
3-大動脈弁狭窄症
4-大動脈弁閉鎖不全症,大動脈弁逆流症
4.奇形
1-Fallot四徴
2-大血管転位
3-心室中隔欠損
4-大動脈縮窄
5-心内膜床欠損
6-心房中隔欠損
7-動脈管開存
5.心肥大
6.腫瘍
1-原発性腫瘍
2-転移性腫瘍
III.心膜
1-心嚢水症
2-心嚢血症
3-心膜炎
4-腫瘍
IV.血管,リンパ管
1.動脈
1-動脈硬化症
2-動脈炎
3-動脈瘤
2.静脈
1-静脈硬化症
2-静脈血栓症
3-静脈炎
4-静脈瘤
3.リンパ管
1-リンパ管炎
2-リンパ管閉塞
4.腫瘍
1-血管腫
2-血管腫症
3-全身性血管腫症
4-グロームス腫瘍
5-悪性血管腫瘍
6-リンパ管腫
7-リンパ管肉腫
まとめ
第10章 造血器 張ヶ谷健一(I,II) 内藤 眞(III,IV,V)
I.造血幹細胞の発生・増殖と分化
II.骨髄
1.白血球にみられる病態
2.白血球の腫瘍
1-白血病細胞の発生
2-病因
3-血球の腫瘍化における病態
3.赤血球の疾患
1-貧血
4.出血性素因
1-凝固因子欠損症
2-血小板減少性紫斑病
3-シェーンライン・ヘノッホ紫斑病(症候群)
まとめ
III.リンパ節
1.リンパ節の構造
2.リンパ節の炎症
1-単純性リンパ節炎
2-結核性リンパ節炎
3-項部類上皮細胞性リンパ節炎
4-サルコイドーシス,類肉腫症
5-野兎病
6-壊死性リンパ節炎
7-皮膚病性リンパ節炎
8-伝染性単核症,腺熱
9-鼠径リンパ肉芽腫
10-ネコひっかき病
11-エルシニアリンパ節炎
12-後天性免疫不全症候群
13-キャッスルマン病
3.リンパ節の腫瘍および類縁疾患
1-非ホジキンリンパ腫
2-ホジキン病
4.組織球の増殖症
まとめ
IV.脾臓
1.構造と機能
2.脾臓の疾患
まとめ
V.胸腺
まとめ
第11章 呼吸器 澤井高志
I.上気道
1.鼻腔,副鼻腔および鼻腔頭(上咽頭)
1-炎症性疾患
2-腫瘍
2.喉頭
1-炎症性疾患
2-腫瘍および腫瘍様病変
II.肺・気道
1.構造と機能
1-気道の序列
2-気道の構築
3-肺区域
4-細葉とその意義
5-気道壁の構造
6-肺胞の組織構造
7-血管系,リンパ管系
8-肺・気道における防御機構
9-病理学的検査
2.病態生理
1-換気の障害
2-拡散の障害
3-肺血流の障害
3.形成異常
1-肺の粗大な奇形
2-嚢状線維症
3-先天性気管支拡張症
4.循環障害
1-肺うっ血
2-肺出血
3-肺水腫
4-肺梗塞
5-肺高血圧症
5.慢性閉塞性肺疾患
1-慢性気管支炎・細気管支炎
2-肺気腫
3-気管支喘息
6.肺・気道の炎症
1-急性気管支炎
2-慢性気管支炎
3-気管支拡張炎
4-慢性細気管支炎
5-細菌性肺炎
6-間質性肺炎(肺線維症を含む)
7-閉塞性細気管支炎性器質化肺炎
8-非特異性間質肺炎
9-好酸球性肺炎
10-肺結核
11-結核以外の肉芽腫性疾患
12-真菌性肺炎
13-免疫不全(エイズ)に伴う肺病変
7.中毒性・職業性肺疾患
1-毒物による肺疾患
2-塵肺症
3-過敏性肺臓炎
8.肺の物質沈着
1-肺胞蛋白症
2-肺アミロイドーシス
3-石灰沈着
9.小児の肺疾患
1-肺胞硝子膜症
2-周産期肺炎
10.肺・気道の腫瘍
1-肺癌
2-カルチノイド
3-その他の肺腫瘍
III.胸膜
1.胸水症
2.胸膜炎
3.腫瘍
1-胸膜中皮腫
IV.縦隔
1.炎症
1-急性縦隔炎
2-硬化性縦隔炎
2.腫瘍
まとめ
第12章 消化器 味岡洋一・渡辺英伸(I,II,III,IV,V,VI)中沼安二・常山幸一(VII,VIII),八木橋操六(IX,X)
I.口腔と歯牙
1.口腔形成異常
2.炎症
1-炎症の部位別の名称
2-急性口内炎
3-慢性口内炎
4-特殊性炎症
3.腫瘍性病変
1-肉芽組織型血管腫(化膿性肉芽腫)=血管拡張性肉芽腫
2-その他
4.嚢胞
1-粘液瘤
2-歯牙嚢胞
5.腫瘍
1-扁平上皮性乳頭腫
2-口腔粘膜癌
3-口腔扁平上皮癌の亜型
4-歯原性腫瘍
II.唾液腺
1.炎症
1-非特異性炎症
2-流行性耳下腺炎
3-巨細胞性封入体症
4-シェーグレン症候群
5-ミクリッツ症候群
2.腫瘍
1-良性腫瘍(腺腫)
2-悪性腫瘍(癌腫)
III.食道
1.発育・形態異常
2.循環障害,炎症,潰瘍
1-静脈瘤
2-炎症
3-Barrett症候群(潰瘍)
4-Mallory-Weiss症候群
3.腫瘍
1-食道癌(上皮性悪性腫瘍)
2-非上皮性悪性腫瘍
3-癌肉腫
IV.胃
1.構造と機能
1-肉眼的構造
2-組織学的構造と機能
2.胃生検
3.炎症
1-急性胃炎
2-慢性胃炎
3-ヘリコバクターピロリ感染胃粘膜病変とシドニー・システムによる胃炎の分類
4-巨大皺襞症
4.消化性潰瘍
1-びらん
2-急性消化性潰瘍
3-慢性消化性潰瘍
5.腫瘍および腫瘍様病変
1-良性上皮性病変(腫瘍および腫瘍様病変)
2-胃癌
3-その他の悪性上皮性腫瘍
4-非上皮性病変
V.腸管
1.構造と機能
1-小腸
2-大腸
3-肛門管
2.大腸生検
3.発育異常
1-位置異常
2-狭窄と閉鎖
3-その他の異常
4-憩室(症)
4.機械的障害
1-急性腸閉塞症
2-慢性腸閉塞症
5.吸収不良症候群
1-胃切除後吸収不良
2-Whipple病
6.虚血性腸病変
7.炎症性疾患
1-理学的・化学的障害による炎症
2-細菌性腸炎
3-ウイルスおよび真菌性腸炎
4-寄生虫性腸炎
5-クローン病
6-潰瘍性大腸炎
7-ベーチェット病
8.腫瘍および腫瘍様病変
1-良性上皮性病変
2-癌腫
3-カルチノイド
4-非上皮性病変
VI.肛門管・肛門
1-痔核
2-肛門瘻(痔瘻)
3-腫瘍
まとめ
VII.肝臓の病理
1.構造と機能
2.形態・位置の異常,肝嚢胞とその他の形成異常
1-分葉異常,位置の異常,異常溝
2-肝嚢胞
3-胆管性過誤腫
4-先天性の肝内胆管拡張症(カロリ病)
3.肝の代表的な病的所見
1-肝細胞壊死
2-肝細胞への物質沈着
3-線維化
4-再生結節
4.肝炎
1-肝炎の病因
2-肝炎の基本像と病態による分類
5.胆汁うっ滞,肝内胆管系疾患
1-閉塞性黄疸
2-上行性胆管炎,化膿性胆管炎
3-肝内胆汁うっ滞
4-硬化性胆管炎
5-胆管消失症候群
6-肝内結石症
6.アルコール性,栄養障害性および薬剤性肝障害
1-アルコール性肝障害
2-アルコール性肝疾患類似の栄養障害性肝障害
3-薬物性・中毒性肝障害
7.物質代謝障害および小児期肝疾患
1-鉄代謝異常
2-銅代謝異常
3-糖原病
4-その他の代謝異常
5-らい症候群
6-新生児肝炎
7-嚢胞性線維症
8-先天性肝線維症
8.循環障害
1-虚血
2-肝うっ血
3-肝紫斑病
4-門脈圧亢進症
5-肝静脈系の疾患
9.肝硬変
1-形態と形態に基づく分類
2-成因
3-結果
10.臓器移植と肝障害
1-肝移植
2-骨髄移植
11.その他の感染症,他臓器の病変に関連する肝病変など
1-その他の感染症
2-妊娠時の肝病変
12.腫瘍
1-上皮性良性腫瘍および腫瘍類似病変
2-上皮性悪性腫瘍
3-その他の腫瘍
4-転移性肝癌
まとめ
VIII.胆嚢と胆道の病理
1.構造と機能
2.形成異常
1-胆嚢形成異常
2-膵管胆管合流異常症
3-先天性胆道拡張症
4-肝外胆道閉鎖症
3.物質代謝障害
1-胆石症
2-コレステローシス
3-コレステロールポリープ
4.炎症
1-急性胆嚢炎
2-慢性胆嚢炎
3-黄色肉芽腫性胆嚢炎
4-胆管炎
5.腫瘍
1-良性腫瘍および腫瘍類似病変
2-悪性腫瘍
まとめ
IX.膵臓
1.構造と機能
1-発生
2-形態
3-機能
2.先天性異常
1-輪状膵
2-異所性膵,副膵
3-嚢胞性膵線維症,粘液粘稠症
3.物質代謝異常
1-膵萎縮
2-脂肪浸潤
3-色素沈着
4-腺房拡張
4.炎症
1-急性膵炎,急性膵壊死,急性脂肪壊死
2-慢性膵炎
5.腫瘍
1-嚢胞
2-腺腫
3-膵癌
4-分化方向の不明な特殊腫瘍
5-転移性腫瘍
X.腹膜
1.構造と機能
2.位置異常,ヘルニア
3.循環障害
1-腹水症
2-出血(血腹)症
4.炎症
1-急性腹膜炎
2-結核性腹膜炎
5.腫瘍
1-原発性
2-続発性
3-腹膜偽粘液腫
まとめ
第13章 腎・尿路系 重松秀一
I.腎臓
1.構造と機能
1-糸球体の構造
2-メサンギウムの機能
3-尿細管と血管系
2.発生異常
1-発生
2-奇形
3.腫瘍
1-良性腫瘍
2-悪性腫瘍
4.腎糸球体の病変
1-糸球体病変の起こり方
2-糸球体障害による臨床症状
3-原発性糸球体疾患
4-二次性糸球体疾患
5.尿細管・間質の病変
1-尿細管・間質病変の起こり方
2-尿細管・間質病変の臨床像
3-腎と感染
4-尿細管の変性と壊死
6.腎不全と尿毒症
7.人工透析と腎移植の病理
1-人工透析
2-腎移植
II.下部尿路(腎盂,尿管,膀胱)
1.発生と奇形
1-下部尿路の発生
2-奇形
2.炎症性疾患
3.腫瘍および腫瘍様病変
1-腫瘍様病変
2-良性腫瘍
3-悪性腫瘍
まとめ
第14章 生殖器と乳腺 木村伯子(I,III) 岡村明治(II)
I.男性生殖器
1.前立腺
1-構造と機能
2-炎症性病変
3-前立腺肥大症,結節性過形成
4-prostatic intraepithelial neoplasia
5-前立腺癌
2.精巣(睾丸),精巣上体(副睾丸)
1-構造と機能
2-先天異常
3-炎症
4-血管病変
5-不妊症
6-精巣腫瘍
3.陰茎
1-先天奇形
2-炎症
3-傍尿道嚢胞
4-腫瘍
まとめ
II.女性生殖器
1.外陰,腟
1-発育と形態異常
2-炎症
3-腫瘍様病変
4-腫瘍
2.子宮
1-剥離細胞診と生検
2-子宮頚部病変
3-子宮内膜病変
4-子宮筋層の病変
3.卵巣
1-構造と機能
2-卵巣嚢胞
3-卵巣腫瘍
4.妊娠
まとめ
III.乳腺
1-解剖
2-発育と生理
3-先天性奇形
4-炎症
5-乳腺症
6-腫瘍
7-男性乳腺
まとめ
第15章 神経系 吉田泰二
I.神経病理学とは
1-神経病理学の特殊性
2-神経系の発生と分化
3-中枢神経を構成する細胞と細胞病理
II.中枢神経系
1.循環障害
1-脳血管の解剖と生理学的特色
2-脳出血
3-くも膜下出血
4-脳梗塞
5-もやもや病,ウィリス動脈輪閉塞症
2.頭部外傷
1-限局性頭部外傷
2-びまん性頭部外傷
3.脳腫瘍
1-神経上皮性腫瘍
2-脳神経あるいは脊髄神経系腫瘍
3-髄膜由来の腫瘍
4-血管系腫瘍
5-リンパ腫および造血性腫瘍
6-胚細胞性腫瘍
7-嚢胞および腫瘍様病変
8-トルコ鞍内腫瘍
9-周囲組織より頭蓋内へ浸潤する腫瘍
10-その他
4.感染症
1-ウイルス感染
2-細菌感染
3-真菌感染
4-その他の感染症
5.脱髄疾患
1-多発性硬化症
2-急性散在性脳脊髄炎
3-橋中心髄鞘崩壊症
4-マルキアファーバ・ビニャーミ病
6.栄養障害,代謝異常および中毒
1-ビタミン欠乏症
2-代謝異常
3-中毒
7.神経変性疾患
1-主として大脳皮質を障害する疾患
2-プリオン病
3-運動ニューロン疾患
4-運動過多,パーキンソニズムおよび無動-固縮性疾患
5-脊髄小脳失調症
III.末梢神経疾患
1-末梢神経の構造の概略
2-病的変化の特徴
3-病因別にみた末梢神経障害
IV.発生異常
1-神経管閉鎖障害
2-欠損症あるいは発育不全
3-皮質異常
4-脊髄空洞症
5-神経皮膚症候群または母斑症
6-周産期障害
まとめ
第16章 内分泌 増田高行
I.内分泌とは
1-内分泌器官
2-内分泌疾患の分類
3-ホルモンの作用機序
4-内分泌細胞の組織化学的検索
II.視床下部
1.構造と機能
III.下垂体前葉
1.構造と機能
2.循環障害
1-分娩後下垂体壊死,シーハン症候群
3.腫瘍
1-下垂体腺腫
2-下垂体周辺の腫瘍
4.ホルモンの過剰症
1-先端肥大症,巨大症
2-クッシング病(下垂体性クッシング症候群)
3-ネルソン症候群
4-乳汁漏出・無月経症候群
5.ホルモン欠乏症
1-下垂体前葉機能低下症
2-下垂体ホルモン単独欠乏症
6.ホルモン不応症
IV.下垂体後葉
1.構造と機能
2.ホルモン欠乏症
3.ホルモン過剰症
4.ホルモン不応症
V.甲状腺
1.構造と機能
2.炎症性疾患
1-亜急性非化膿性甲状腺炎,de Quervain甲状腺炎,巨細胞性甲状腺炎,肉芽腫性甲状腺炎
2-慢性リンパ球性甲状腺炎,橋本病,橋本甲状腺炎,リンパ球甲状腺腫
3.腫瘍
1-甲状腺腺腫
2-甲状腺癌
4.単純性甲状腺腫,腺腫様甲状腺腫
5.ホルモン過剰症
1-バセドウ病,グルーブ病
2-プランマー病,中毒性腺腫,中毒性結節性甲状腺腫
6.ホルモン欠乏症
1-成人性甲状腺機能低下症,粘液水腫
2-先天性甲状腺機能低下症,クレチン病
VI.副甲状腺(傍甲状腺,上皮小体)
1.構造と機能
2.過形成
1-原発性過形成
2-続発性過形成
3.腫瘍
1-副甲状腺腺腫
2-副甲状腺癌
4.ホルモン過剰症
1-原発性副甲状腺機能亢進症
2-続発性副甲状腺機能亢進症
5.ホルモン欠乏症
1-特発性副甲状腺機能低下症
2-続発性副甲状腺機能低下症
6.ホルモン不応症(偽性副甲状腺機能低下症)
VII.副腎皮質
1.構造と機能
2.循環障害
1-過形成
3.腫瘍
1-腺腫
2-癌腫
4.ホルモン過剰症
1-クッシング症候群
2-原発性アルドステロン症(Conn症候群)と特発性アルドステロン症
3-続発性アルドステロン症
5.ホルモン欠乏症
1-慢性副腎皮質機能低下症,Addison病
2-急性副腎皮質機能低下症,急性副腎皮質不全
6.ホルモン異常分泌症
1-先天性副腎皮質過形成
2-副腎皮質腫瘍による副腎性器症候群
VIII.副腎髄質
1.構造と機能
2.腫瘍
1-褐色細胞腫
IX.膵ランゲルハンス島
1.構造と機能
1-腫瘍(膵ラ島細胞腫)
2.膵ラ島疾患
1-一次性糖尿病
2-インスリノーマ
3-インスリン自己免疫疾患
4-ゾリンジャ・エリソン症候群,gastrinoma,ulcerogenic tumor syndrome
5-WDHA症候群,Verner-Morrison syndrome,pancreatic cholera,diarrheogenic islet cell tumor syndrome
X.その他
1.心房性ナトリウム利尿ホルモン
2.多発性内分泌腺腫症
1-MEN-I型(Wermer症候群)
2-MEN-IIA型
3-MEN-IIB型
4-MEN-I・II型の中間型
3.異所性ホルモン産生腫瘍
1-異所性ACTH産生腫瘍(Liddle症候群)
2-異所性ADH産生腫瘍(SIADHの一部)
3-悪性腫瘍によるPTHrP産生
まとめ
第17章 運動器,皮膚 増田友之
I.骨格筋
1.構造と機能
2.萎縮
3.変性
4.代謝障害
5.炎症
1-感染性筋炎
2-外傷性化骨性筋炎
3-多発性筋炎および皮膚筋炎
4-(多発性)進行性化骨性筋炎
5-木村病
6.ミオパチー
1-原発性ミオパチー
7.重症筋無力症
II.骨
1.構造と機能
2.先天性発育異常
3.萎縮
4.感染
1-骨膜炎
2-骨髄炎
3-結核
5.非感染性疾患
1-変形性骨炎(骨のパジェット病)
2-肺性過形成骨・関節症
3-無血管性骨壊死(無菌性骨壊死,無腐性骨壊死)
4-骨粗鬆症
5-くる病と骨軟化症
6.骨折の治癒過程
1-骨折
2-二次性骨折治癒
3-一次性骨折治癒
4-骨折治癒の障害ならびに合併症
7.腫瘍様病変ならびに腫瘍
1-線維性骨異形成症
2-孤立性骨嚢胞(腫)
3-動脈瘤性骨嚢胞
4-骨好酸球性肉芽腫
5-骨性腫瘍
6-軟骨性腫瘍
7-線維性腫瘍
8-骨髄由来の腫瘍
9-組織発生未確定の腫瘍
10-悪性腫瘍の骨転移(転移性骨腫瘍)
III.関節
1.構造と機能
2.外傷
3.炎症
1-感染性関節炎
2-関節リウマチと近縁疾患
4.関節症,その他
1-変形性関節症
2-離断性骨軟骨炎
3-神経病性関節症(シャルコー関節)
4-血友病関節症
5-代謝異常に関連する関節疾患
6-ガングリオン(結節腫)
7-手根管症候群
5.腫瘍様病変ならびに腫瘍
IV.脊柱
1.構造と機能
1-二分脊椎
2-脊柱の彎曲
3-椎間板ヘルニア(髄核ヘルニア)
4-変形性脊椎症(炎)
5-後縦靭帯骨化症
6-強直性脊椎(関節)炎(靭帯化骨性脊椎炎,Marie-Stru¨mpell-Bechterew病)
7-結核性脊椎炎(脊椎カリエス,Pott病)
8-脊索腫
V.軟部腫瘍(軟部組織腫瘍)
1.組織発生の明らかな腫瘍
1-線維腫症
2-線維肉腫
3-横紋筋肉腫
4-脂肪肉腫
5-平滑筋肉腫
6-悪性線維性組織球腫
7-血管肉腫
8-カポジ肉腫
9-滑膜肉腫
10-悪性間葉腫
11-軟部軟骨肉腫および軟部骨肉腫
2.組織発生未確定の腫瘍
1-顆粒細胞腫(顆粒細胞性筋芽腫)
2-胞巣状軟部肉腫
3-淡明細胞肉腫
4-類上皮肉腫
5-ユーイング肉腫
VI.皮膚
1.構造と機能
2.皮膚の非腫瘍性疾患
1-炎症性疾患
3.皮膚腫瘍
1-表皮より生ずる腫瘍あるいは腫瘍類似病変
2-メラノサイト由来の腫瘍あるいは腫瘍類似病変
3-皮膚付属器より生じる腫瘍
4-その他の腫瘍
まとめ
第18章 剖検・標本作製・人体正常臓器重量 大西義久(I,II) 福田剛明(I-2-7)
I.剖検と標本作製
1.解剖手技概説
1-解剖の種類と目的
2-解剖に関する規程
3-剖検の手技
2.組織標本作製
1-検索対象
2-病理診断の手順
3-術中迅速診断
4-病理標本作製の順序
5-組織化学,酵素組織化学
6-ラジオオートグラフィー
7-免疫組織化学および分子病理学的手法
8-電子顕微鏡
9-細胞診
II.人体正常臓器重量
■ 付録1 略語表
■ 付録2 主要ながん抑制遺伝子
■ 索引
第5版の序
第4版の序
第1版の序
第1章 病理学のはじめに 名倉 宏
1.病理学とは
2.病理学からみた病因論
3.病理学の役割
まとめ
第2章 細胞と組織 名倉 宏
1.構造と機能
1-細胞学概論
2-細胞の構造
2.組織と細胞外マトリックス
1-生体の組織構造
2-細胞外マトリックス
まとめ
第3章 代謝障害(退行性病変) 高橋 潔
I.物質代謝異常
1.脂質代謝異常
1-中性脂質代謝異常
2-複合脂質代謝異常
2.糖質代謝異常
1-糖原病
2-低血糖症
3-高血糖症
4-糖尿病
5-複合糖質代謝異常
3.蛋白質・アミノ酸代謝異常
1-蛋白質欠乏症
2-高蛋白血症
3-アミロイドーシス
4-アミノ酸代謝異常症
5-蛋白質代謝終末産物の代謝異常
4.核酸代謝異常
1-痛風
5.生体色素代謝異常
1-メラニンの代謝異常
2-リポフスチン,セロイド
3-ポルフィリン代謝異常
4-ヘモグロビン代謝異常
6.胆汁色素代謝異常(黄疸)
1-黄疸
7.無機物代謝異常
1-鉄代謝異常
2-銅代謝異常
3-カルシウム(Ca)代謝異常
II.退行性病変
1-壊死
2-変性
3-萎縮
まとめ
第4章 循環障害 笠島 武 増田昭博
1-はじめに
2-浮腫(水腫)
3-充血とうっ血
4-出血
5-血栓症
6-塞栓症
7-梗塞
8-ショック
9-播種性血管内凝固症候群
10-高血圧
11-側副循環
まとめ
第5章 炎症・免疫・アレルギー・感染症 名倉 宏(I) 宮澤正顕(II,III)
I.炎症
1.炎症とは
1-炎症反応の進化
2-炎症反応のプロセス
3-炎症研究の歴史
2.炎症にかかわる細胞とケミカルメディエータ
1-炎症巣を構成する細胞
2-炎症のケミカルメディエータ
3.炎症の経過と組織変化
1-急性炎症
2-慢性炎症
4.炎症の種類と組織像
1-漿液性炎
2-線維素炎
3-化膿性炎
4-出血性炎
5-壊死性炎と壊疽性炎
6-増殖性炎
まとめ
II.免疫とアレルギー
1.免疫と免疫疾患
1-免疫の歴史
2-免疫の定義
3-免疫系の基本構成
4-抗体分子の構造
5-抗体のエフェクター機能
6-補体
7-免疫グロブリン遺伝子と抗体産生細胞クローンの概念
8-クラススイッチ
9-胸腺とTリンパ球
10-サイトカインとTリンパ球の機能分類
11-リンパ球の体内循環と細胞接着分子
12-Fcレセプター
13-原発性免疫不全症候群
14-自己免疫病
15-代表的な自己免疫疾患の概説
2.アレルギー疾患
1-アレルギー反応
2-感染免疫反応とアレルギーとの関係
まとめ
III.感染症
1.感染症の現状
2.新しい感染症予防法制
3.新興感染症,再興感染症
4.感染と発症
5.感染症の経過
6.病原性
7.最近の感染症
8.細菌感染症
9.真菌症
10.ウイルス感染症
11.プリオン病
12.リケッチア・クラミジア感染症
まとめ
第6章 腫瘍 鈴木利光(I,II),佐々木功典(III) 立野紘雄(IV)
I.腫瘍とは
1.定義
2.実質と間質
3.命名法
4.腫瘍免疫
5.生体への影響
まとめ
II.腫瘍細胞
1.腫瘍細胞の増殖
1-細胞周期
2-自律性増殖
3-増殖細胞の同定
4-悪性腫瘍の成長
2.腫瘍細胞の悪性度
1-生物学的悪性度
2-肉眼と組織学的性状からみた悪性度
3-DNAと遺伝子の変化
4-その他
3.腫瘍細胞の分化
1-神経芽腫の分化
2-白血病細胞の分化
3-奇形腫細胞の分化
4.腫瘍細胞と染色体異常
1-染色体の構造異常
2-がんと染色体異常
5.細胞診
1-細胞診の種類
2-細胞診の悪性判定基準
3-細胞診判定の表現法
4-悪性細胞の基本型
まとめ
III.腫瘍の発生
1.発癌
1-発癌機構
2-癌遺伝子の異常
3-癌抑制遺伝子の異常
4-ウイルス発癌
2.発癌にかかわる因子
1-腫瘍発生の外因
2-腫瘍発生の内因
まとめ
IV.腫瘍組織
1.上皮性腫瘍
1-良性(成熟型)上皮性腫瘍
2-悪性(未熟型)上皮性腫瘍=癌腫
2.非上皮性腫瘍
1-線維組織の腫瘍および腫瘍状病変
2-組織球性の腫瘍
3-脂肪組織の腫瘍
4-筋組織の腫瘍
5-脈管系の腫瘍
6-骨・軟骨の腫瘍
7-起源組織不明の腫瘍
3.特別な臓器の腫瘍
1-造血臓器の腫瘍
2-体腔被覆細胞の腫瘍
3-神経組織の腫瘍
4-メラニン産生細胞の腫瘍
4.混合腫瘍
まとめ
第7章 小児病理 武山淳二 笹野公伸
1.小児病理とは
2.発育不全
1-未熟児
2-主要臓器の未熟性変化 3.周産期および新生児期の疾患
1-分娩外傷
2-新生児仮死
3-中枢神経系疾患
4-呼吸器疾患
5-黄疸をきたす疾患
6-消化器疾患
4.奇形
1-催奇形因子
2-奇形の種類
5.先天性代謝異常
1-アミノ酸代謝異常
2-糖質代謝異常
3-脂質代謝異常
4-その他
6.感染症
1-ウイルス感染症
2-細菌感染症
3-真菌感染症
7.小児で好発する血管炎
1-川崎病
2-アレルギー性紫斑病
8.乳児突然死症候群
9.腫瘍
1-良性腫瘍
2-悪性腫瘍
まとめ
第8章 老化の病理 八木橋操六
1.老化と寿命
2.老化の機序
3.細胞の老化
4.老化に伴う臓器変化
5.老化のモデル疾患
6.老化のモデル動物
7.老化に伴った病気
まとめ
第9章 循環器 上田真喜子
I.病態生理
II.心臓
1.虚血性心疾患
1-狭心症
2-心筋梗塞
2.炎症
1-心内膜炎
2-心筋炎
3.心臓弁膜症
1-僧帽弁狭窄症
2-僧帽弁閉鎖不全症,僧帽弁逆流症
3-大動脈弁狭窄症
4-大動脈弁閉鎖不全症,大動脈弁逆流症
4.奇形
1-Fallot四徴
2-大血管転位
3-心室中隔欠損
4-大動脈縮窄
5-心内膜床欠損
6-心房中隔欠損
7-動脈管開存
5.心肥大
6.腫瘍
1-原発性腫瘍
2-転移性腫瘍
III.心膜
1-心嚢水症
2-心嚢血症
3-心膜炎
4-腫瘍
IV.血管,リンパ管
1.動脈
1-動脈硬化症
2-動脈炎
3-動脈瘤
2.静脈
1-静脈硬化症
2-静脈血栓症
3-静脈炎
4-静脈瘤
3.リンパ管
1-リンパ管炎
2-リンパ管閉塞
4.腫瘍
1-血管腫
2-血管腫症
3-全身性血管腫症
4-グロームス腫瘍
5-悪性血管腫瘍
6-リンパ管腫
7-リンパ管肉腫
まとめ
第10章 造血器 張ヶ谷健一(I,II) 内藤 眞(III,IV,V)
I.造血幹細胞の発生・増殖と分化
II.骨髄
1.白血球にみられる病態
2.白血球の腫瘍
1-白血病細胞の発生
2-病因
3-血球の腫瘍化における病態
3.赤血球の疾患
1-貧血
4.出血性素因
1-凝固因子欠損症
2-血小板減少性紫斑病
3-シェーンライン・ヘノッホ紫斑病(症候群)
まとめ
III.リンパ節
1.リンパ節の構造
2.リンパ節の炎症
1-単純性リンパ節炎
2-結核性リンパ節炎
3-項部類上皮細胞性リンパ節炎
4-サルコイドーシス,類肉腫症
5-野兎病
6-壊死性リンパ節炎
7-皮膚病性リンパ節炎
8-伝染性単核症,腺熱
9-鼠径リンパ肉芽腫
10-ネコひっかき病
11-エルシニアリンパ節炎
12-後天性免疫不全症候群
13-キャッスルマン病
3.リンパ節の腫瘍および類縁疾患
1-非ホジキンリンパ腫
2-ホジキン病
4.組織球の増殖症
まとめ
IV.脾臓
1.構造と機能
2.脾臓の疾患
まとめ
V.胸腺
まとめ
第11章 呼吸器 澤井高志
I.上気道
1.鼻腔,副鼻腔および鼻腔頭(上咽頭)
1-炎症性疾患
2-腫瘍
2.喉頭
1-炎症性疾患
2-腫瘍および腫瘍様病変
II.肺・気道
1.構造と機能
1-気道の序列
2-気道の構築
3-肺区域
4-細葉とその意義
5-気道壁の構造
6-肺胞の組織構造
7-血管系,リンパ管系
8-肺・気道における防御機構
9-病理学的検査
2.病態生理
1-換気の障害
2-拡散の障害
3-肺血流の障害
3.形成異常
1-肺の粗大な奇形
2-嚢状線維症
3-先天性気管支拡張症
4.循環障害
1-肺うっ血
2-肺出血
3-肺水腫
4-肺梗塞
5-肺高血圧症
5.慢性閉塞性肺疾患
1-慢性気管支炎・細気管支炎
2-肺気腫
3-気管支喘息
6.肺・気道の炎症
1-急性気管支炎
2-慢性気管支炎
3-気管支拡張炎
4-慢性細気管支炎
5-細菌性肺炎
6-間質性肺炎(肺線維症を含む)
7-閉塞性細気管支炎性器質化肺炎
8-非特異性間質肺炎
9-好酸球性肺炎
10-肺結核
11-結核以外の肉芽腫性疾患
12-真菌性肺炎
13-免疫不全(エイズ)に伴う肺病変
7.中毒性・職業性肺疾患
1-毒物による肺疾患
2-塵肺症
3-過敏性肺臓炎
8.肺の物質沈着
1-肺胞蛋白症
2-肺アミロイドーシス
3-石灰沈着
9.小児の肺疾患
1-肺胞硝子膜症
2-周産期肺炎
10.肺・気道の腫瘍
1-肺癌
2-カルチノイド
3-その他の肺腫瘍
III.胸膜
1.胸水症
2.胸膜炎
3.腫瘍
1-胸膜中皮腫
IV.縦隔
1.炎症
1-急性縦隔炎
2-硬化性縦隔炎
2.腫瘍
まとめ
第12章 消化器 味岡洋一・渡辺英伸(I,II,III,IV,V,VI)中沼安二・常山幸一(VII,VIII),八木橋操六(IX,X)
I.口腔と歯牙
1.口腔形成異常
2.炎症
1-炎症の部位別の名称
2-急性口内炎
3-慢性口内炎
4-特殊性炎症
3.腫瘍性病変
1-肉芽組織型血管腫(化膿性肉芽腫)=血管拡張性肉芽腫
2-その他
4.嚢胞
1-粘液瘤
2-歯牙嚢胞
5.腫瘍
1-扁平上皮性乳頭腫
2-口腔粘膜癌
3-口腔扁平上皮癌の亜型
4-歯原性腫瘍
II.唾液腺
1.炎症
1-非特異性炎症
2-流行性耳下腺炎
3-巨細胞性封入体症
4-シェーグレン症候群
5-ミクリッツ症候群
2.腫瘍
1-良性腫瘍(腺腫)
2-悪性腫瘍(癌腫)
III.食道
1.発育・形態異常
2.循環障害,炎症,潰瘍
1-静脈瘤
2-炎症
3-Barrett症候群(潰瘍)
4-Mallory-Weiss症候群
3.腫瘍
1-食道癌(上皮性悪性腫瘍)
2-非上皮性悪性腫瘍
3-癌肉腫
IV.胃
1.構造と機能
1-肉眼的構造
2-組織学的構造と機能
2.胃生検
3.炎症
1-急性胃炎
2-慢性胃炎
3-ヘリコバクターピロリ感染胃粘膜病変とシドニー・システムによる胃炎の分類
4-巨大皺襞症
4.消化性潰瘍
1-びらん
2-急性消化性潰瘍
3-慢性消化性潰瘍
5.腫瘍および腫瘍様病変
1-良性上皮性病変(腫瘍および腫瘍様病変)
2-胃癌
3-その他の悪性上皮性腫瘍
4-非上皮性病変
V.腸管
1.構造と機能
1-小腸
2-大腸
3-肛門管
2.大腸生検
3.発育異常
1-位置異常
2-狭窄と閉鎖
3-その他の異常
4-憩室(症)
4.機械的障害
1-急性腸閉塞症
2-慢性腸閉塞症
5.吸収不良症候群
1-胃切除後吸収不良
2-Whipple病
6.虚血性腸病変
7.炎症性疾患
1-理学的・化学的障害による炎症
2-細菌性腸炎
3-ウイルスおよび真菌性腸炎
4-寄生虫性腸炎
5-クローン病
6-潰瘍性大腸炎
7-ベーチェット病
8.腫瘍および腫瘍様病変
1-良性上皮性病変
2-癌腫
3-カルチノイド
4-非上皮性病変
VI.肛門管・肛門
1-痔核
2-肛門瘻(痔瘻)
3-腫瘍
まとめ
VII.肝臓の病理
1.構造と機能
2.形態・位置の異常,肝嚢胞とその他の形成異常
1-分葉異常,位置の異常,異常溝
2-肝嚢胞
3-胆管性過誤腫
4-先天性の肝内胆管拡張症(カロリ病)
3.肝の代表的な病的所見
1-肝細胞壊死
2-肝細胞への物質沈着
3-線維化
4-再生結節
4.肝炎
1-肝炎の病因
2-肝炎の基本像と病態による分類
5.胆汁うっ滞,肝内胆管系疾患
1-閉塞性黄疸
2-上行性胆管炎,化膿性胆管炎
3-肝内胆汁うっ滞
4-硬化性胆管炎
5-胆管消失症候群
6-肝内結石症
6.アルコール性,栄養障害性および薬剤性肝障害
1-アルコール性肝障害
2-アルコール性肝疾患類似の栄養障害性肝障害
3-薬物性・中毒性肝障害
7.物質代謝障害および小児期肝疾患
1-鉄代謝異常
2-銅代謝異常
3-糖原病
4-その他の代謝異常
5-らい症候群
6-新生児肝炎
7-嚢胞性線維症
8-先天性肝線維症
8.循環障害
1-虚血
2-肝うっ血
3-肝紫斑病
4-門脈圧亢進症
5-肝静脈系の疾患
9.肝硬変
1-形態と形態に基づく分類
2-成因
3-結果
10.臓器移植と肝障害
1-肝移植
2-骨髄移植
11.その他の感染症,他臓器の病変に関連する肝病変など
1-その他の感染症
2-妊娠時の肝病変
12.腫瘍
1-上皮性良性腫瘍および腫瘍類似病変
2-上皮性悪性腫瘍
3-その他の腫瘍
4-転移性肝癌
まとめ
VIII.胆嚢と胆道の病理
1.構造と機能
2.形成異常
1-胆嚢形成異常
2-膵管胆管合流異常症
3-先天性胆道拡張症
4-肝外胆道閉鎖症
3.物質代謝障害
1-胆石症
2-コレステローシス
3-コレステロールポリープ
4.炎症
1-急性胆嚢炎
2-慢性胆嚢炎
3-黄色肉芽腫性胆嚢炎
4-胆管炎
5.腫瘍
1-良性腫瘍および腫瘍類似病変
2-悪性腫瘍
まとめ
IX.膵臓
1.構造と機能
1-発生
2-形態
3-機能
2.先天性異常
1-輪状膵
2-異所性膵,副膵
3-嚢胞性膵線維症,粘液粘稠症
3.物質代謝異常
1-膵萎縮
2-脂肪浸潤
3-色素沈着
4-腺房拡張
4.炎症
1-急性膵炎,急性膵壊死,急性脂肪壊死
2-慢性膵炎
5.腫瘍
1-嚢胞
2-腺腫
3-膵癌
4-分化方向の不明な特殊腫瘍
5-転移性腫瘍
X.腹膜
1.構造と機能
2.位置異常,ヘルニア
3.循環障害
1-腹水症
2-出血(血腹)症
4.炎症
1-急性腹膜炎
2-結核性腹膜炎
5.腫瘍
1-原発性
2-続発性
3-腹膜偽粘液腫
まとめ
第13章 腎・尿路系 重松秀一
I.腎臓
1.構造と機能
1-糸球体の構造
2-メサンギウムの機能
3-尿細管と血管系
2.発生異常
1-発生
2-奇形
3.腫瘍
1-良性腫瘍
2-悪性腫瘍
4.腎糸球体の病変
1-糸球体病変の起こり方
2-糸球体障害による臨床症状
3-原発性糸球体疾患
4-二次性糸球体疾患
5.尿細管・間質の病変
1-尿細管・間質病変の起こり方
2-尿細管・間質病変の臨床像
3-腎と感染
4-尿細管の変性と壊死
6.腎不全と尿毒症
7.人工透析と腎移植の病理
1-人工透析
2-腎移植
II.下部尿路(腎盂,尿管,膀胱)
1.発生と奇形
1-下部尿路の発生
2-奇形
2.炎症性疾患
3.腫瘍および腫瘍様病変
1-腫瘍様病変
2-良性腫瘍
3-悪性腫瘍
まとめ
第14章 生殖器と乳腺 木村伯子(I,III) 岡村明治(II)
I.男性生殖器
1.前立腺
1-構造と機能
2-炎症性病変
3-前立腺肥大症,結節性過形成
4-prostatic intraepithelial neoplasia
5-前立腺癌
2.精巣(睾丸),精巣上体(副睾丸)
1-構造と機能
2-先天異常
3-炎症
4-血管病変
5-不妊症
6-精巣腫瘍
3.陰茎
1-先天奇形
2-炎症
3-傍尿道嚢胞
4-腫瘍
まとめ
II.女性生殖器
1.外陰,腟
1-発育と形態異常
2-炎症
3-腫瘍様病変
4-腫瘍
2.子宮
1-剥離細胞診と生検
2-子宮頚部病変
3-子宮内膜病変
4-子宮筋層の病変
3.卵巣
1-構造と機能
2-卵巣嚢胞
3-卵巣腫瘍
4.妊娠
まとめ
III.乳腺
1-解剖
2-発育と生理
3-先天性奇形
4-炎症
5-乳腺症
6-腫瘍
7-男性乳腺
まとめ
第15章 神経系 吉田泰二
I.神経病理学とは
1-神経病理学の特殊性
2-神経系の発生と分化
3-中枢神経を構成する細胞と細胞病理
II.中枢神経系
1.循環障害
1-脳血管の解剖と生理学的特色
2-脳出血
3-くも膜下出血
4-脳梗塞
5-もやもや病,ウィリス動脈輪閉塞症
2.頭部外傷
1-限局性頭部外傷
2-びまん性頭部外傷
3.脳腫瘍
1-神経上皮性腫瘍
2-脳神経あるいは脊髄神経系腫瘍
3-髄膜由来の腫瘍
4-血管系腫瘍
5-リンパ腫および造血性腫瘍
6-胚細胞性腫瘍
7-嚢胞および腫瘍様病変
8-トルコ鞍内腫瘍
9-周囲組織より頭蓋内へ浸潤する腫瘍
10-その他
4.感染症
1-ウイルス感染
2-細菌感染
3-真菌感染
4-その他の感染症
5.脱髄疾患
1-多発性硬化症
2-急性散在性脳脊髄炎
3-橋中心髄鞘崩壊症
4-マルキアファーバ・ビニャーミ病
6.栄養障害,代謝異常および中毒
1-ビタミン欠乏症
2-代謝異常
3-中毒
7.神経変性疾患
1-主として大脳皮質を障害する疾患
2-プリオン病
3-運動ニューロン疾患
4-運動過多,パーキンソニズムおよび無動-固縮性疾患
5-脊髄小脳失調症
III.末梢神経疾患
1-末梢神経の構造の概略
2-病的変化の特徴
3-病因別にみた末梢神経障害
IV.発生異常
1-神経管閉鎖障害
2-欠損症あるいは発育不全
3-皮質異常
4-脊髄空洞症
5-神経皮膚症候群または母斑症
6-周産期障害
まとめ
第16章 内分泌 増田高行
I.内分泌とは
1-内分泌器官
2-内分泌疾患の分類
3-ホルモンの作用機序
4-内分泌細胞の組織化学的検索
II.視床下部
1.構造と機能
III.下垂体前葉
1.構造と機能
2.循環障害
1-分娩後下垂体壊死,シーハン症候群
3.腫瘍
1-下垂体腺腫
2-下垂体周辺の腫瘍
4.ホルモンの過剰症
1-先端肥大症,巨大症
2-クッシング病(下垂体性クッシング症候群)
3-ネルソン症候群
4-乳汁漏出・無月経症候群
5.ホルモン欠乏症
1-下垂体前葉機能低下症
2-下垂体ホルモン単独欠乏症
6.ホルモン不応症
IV.下垂体後葉
1.構造と機能
2.ホルモン欠乏症
3.ホルモン過剰症
4.ホルモン不応症
V.甲状腺
1.構造と機能
2.炎症性疾患
1-亜急性非化膿性甲状腺炎,de Quervain甲状腺炎,巨細胞性甲状腺炎,肉芽腫性甲状腺炎
2-慢性リンパ球性甲状腺炎,橋本病,橋本甲状腺炎,リンパ球甲状腺腫
3.腫瘍
1-甲状腺腺腫
2-甲状腺癌
4.単純性甲状腺腫,腺腫様甲状腺腫
5.ホルモン過剰症
1-バセドウ病,グルーブ病
2-プランマー病,中毒性腺腫,中毒性結節性甲状腺腫
6.ホルモン欠乏症
1-成人性甲状腺機能低下症,粘液水腫
2-先天性甲状腺機能低下症,クレチン病
VI.副甲状腺(傍甲状腺,上皮小体)
1.構造と機能
2.過形成
1-原発性過形成
2-続発性過形成
3.腫瘍
1-副甲状腺腺腫
2-副甲状腺癌
4.ホルモン過剰症
1-原発性副甲状腺機能亢進症
2-続発性副甲状腺機能亢進症
5.ホルモン欠乏症
1-特発性副甲状腺機能低下症
2-続発性副甲状腺機能低下症
6.ホルモン不応症(偽性副甲状腺機能低下症)
VII.副腎皮質
1.構造と機能
2.循環障害
1-過形成
3.腫瘍
1-腺腫
2-癌腫
4.ホルモン過剰症
1-クッシング症候群
2-原発性アルドステロン症(Conn症候群)と特発性アルドステロン症
3-続発性アルドステロン症
5.ホルモン欠乏症
1-慢性副腎皮質機能低下症,Addison病
2-急性副腎皮質機能低下症,急性副腎皮質不全
6.ホルモン異常分泌症
1-先天性副腎皮質過形成
2-副腎皮質腫瘍による副腎性器症候群
VIII.副腎髄質
1.構造と機能
2.腫瘍
1-褐色細胞腫
IX.膵ランゲルハンス島
1.構造と機能
1-腫瘍(膵ラ島細胞腫)
2.膵ラ島疾患
1-一次性糖尿病
2-インスリノーマ
3-インスリン自己免疫疾患
4-ゾリンジャ・エリソン症候群,gastrinoma,ulcerogenic tumor syndrome
5-WDHA症候群,Verner-Morrison syndrome,pancreatic cholera,diarrheogenic islet cell tumor syndrome
X.その他
1.心房性ナトリウム利尿ホルモン
2.多発性内分泌腺腫症
1-MEN-I型(Wermer症候群)
2-MEN-IIA型
3-MEN-IIB型
4-MEN-I・II型の中間型
3.異所性ホルモン産生腫瘍
1-異所性ACTH産生腫瘍(Liddle症候群)
2-異所性ADH産生腫瘍(SIADHの一部)
3-悪性腫瘍によるPTHrP産生
まとめ
第17章 運動器,皮膚 増田友之
I.骨格筋
1.構造と機能
2.萎縮
3.変性
4.代謝障害
5.炎症
1-感染性筋炎
2-外傷性化骨性筋炎
3-多発性筋炎および皮膚筋炎
4-(多発性)進行性化骨性筋炎
5-木村病
6.ミオパチー
1-原発性ミオパチー
7.重症筋無力症
II.骨
1.構造と機能
2.先天性発育異常
3.萎縮
4.感染
1-骨膜炎
2-骨髄炎
3-結核
5.非感染性疾患
1-変形性骨炎(骨のパジェット病)
2-肺性過形成骨・関節症
3-無血管性骨壊死(無菌性骨壊死,無腐性骨壊死)
4-骨粗鬆症
5-くる病と骨軟化症
6.骨折の治癒過程
1-骨折
2-二次性骨折治癒
3-一次性骨折治癒
4-骨折治癒の障害ならびに合併症
7.腫瘍様病変ならびに腫瘍
1-線維性骨異形成症
2-孤立性骨嚢胞(腫)
3-動脈瘤性骨嚢胞
4-骨好酸球性肉芽腫
5-骨性腫瘍
6-軟骨性腫瘍
7-線維性腫瘍
8-骨髄由来の腫瘍
9-組織発生未確定の腫瘍
10-悪性腫瘍の骨転移(転移性骨腫瘍)
III.関節
1.構造と機能
2.外傷
3.炎症
1-感染性関節炎
2-関節リウマチと近縁疾患
4.関節症,その他
1-変形性関節症
2-離断性骨軟骨炎
3-神経病性関節症(シャルコー関節)
4-血友病関節症
5-代謝異常に関連する関節疾患
6-ガングリオン(結節腫)
7-手根管症候群
5.腫瘍様病変ならびに腫瘍
IV.脊柱
1.構造と機能
1-二分脊椎
2-脊柱の彎曲
3-椎間板ヘルニア(髄核ヘルニア)
4-変形性脊椎症(炎)
5-後縦靭帯骨化症
6-強直性脊椎(関節)炎(靭帯化骨性脊椎炎,Marie-Stru¨mpell-Bechterew病)
7-結核性脊椎炎(脊椎カリエス,Pott病)
8-脊索腫
V.軟部腫瘍(軟部組織腫瘍)
1.組織発生の明らかな腫瘍
1-線維腫症
2-線維肉腫
3-横紋筋肉腫
4-脂肪肉腫
5-平滑筋肉腫
6-悪性線維性組織球腫
7-血管肉腫
8-カポジ肉腫
9-滑膜肉腫
10-悪性間葉腫
11-軟部軟骨肉腫および軟部骨肉腫
2.組織発生未確定の腫瘍
1-顆粒細胞腫(顆粒細胞性筋芽腫)
2-胞巣状軟部肉腫
3-淡明細胞肉腫
4-類上皮肉腫
5-ユーイング肉腫
VI.皮膚
1.構造と機能
2.皮膚の非腫瘍性疾患
1-炎症性疾患
3.皮膚腫瘍
1-表皮より生ずる腫瘍あるいは腫瘍類似病変
2-メラノサイト由来の腫瘍あるいは腫瘍類似病変
3-皮膚付属器より生じる腫瘍
4-その他の腫瘍
まとめ
第18章 剖検・標本作製・人体正常臓器重量 大西義久(I,II) 福田剛明(I-2-7)
I.剖検と標本作製
1.解剖手技概説
1-解剖の種類と目的
2-解剖に関する規程
3-剖検の手技
2.組織標本作製
1-検索対象
2-病理診断の手順
3-術中迅速診断
4-病理標本作製の順序
5-組織化学,酵素組織化学
6-ラジオオートグラフィー
7-免疫組織化学および分子病理学的手法
8-電子顕微鏡
9-細胞診
II.人体正常臓器重量
■ 付録1 略語表
■ 付録2 主要ながん抑制遺伝子
■ 索引