やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

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医学のあゆみ
275巻9号
子どもと環境 −胎児期・幼少期の環境が与える影響

発行時参考価格 1,300円
  • 総頁数:70頁
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2020年11月
  • 注文コード:927509
  • 雑誌コード:20474-11/28

内容紹介

・胎児期・幼少期の環境がさまざまな成人期慢性疾患の発症基盤と関連することが数多くの研究から徐々に明らかになり,より効果的な介入を行うために行動変容を促しやすい若年層への介入に期待が集まるようになった.
・また,子どもの貧困や格差の拡大,先進国で類を見ない低出生体重児の増加など,幼少期の問題が国の健康課題としてもあがってくるようになってきた.
・本特集では,胎児期・幼少期の環境曝露の健康への影響を動物モデル,疫学研究,脳画像など,さまざまな分野での最近の知見について紹介する.

目次

特集 子どもと環境−胎児期・幼少期の環境が与える影響
 はじめに 森崎菜穂
 DOHaD学説−その成り立ちと学術分野としての発展 佐田文宏
 胎児期・幼少期の環境と生活習慣病 小川佳宏
 胎児期・乳児期の腸内細菌叢の長期的影響 渡辺啓太・他
 幼少期のマルトリートメントストレスが脳発達に与える影響−脳科学とエピゲノム科学からの知見 友田明美
 胎児期・幼少期環境が子どもに与える影響−10万組を対象としたエコチル調査などからの知見 山崎 新
 わが国で最初の出生コホート“環境と子どもの健康に関する北海道スタディ”−ライフコースアプローチに基づく成果を中心に 岸 玲子・他
 胎児期・幼少期の環境因子が子どもの神経発達に与える影響−浜松母と子の出生コホート(HBC Study)からの知見 西村倫子・土屋賢治
 胎児期・乳幼児期の環境が思春期の心身発達に与える影響−東京ティーンコホートからの知見 山崎修道・他

連載
再生医療はどこまで進んだか(20)(最終回)
 iPS細胞を用いた腎疾患と糖尿病に対する再生医療の開発 畑野 悠・他

臨床医が知っておくべき最新の基礎免疫学(13)
 免疫チェックポイント阻害薬 M西潤三・万代昌紀

バイオミメティクス(生体模倣技術)の医療への応用(9)
 細胞膜構造に倣った生体親和型ポリマーの創出と医療器具への実装 石原一彦

TOPICS
 循環器内科学 肺動脈性肺高血圧症の新しい治療標的 佐藤公雄
 消化器内科学 潰瘍性大腸炎患者における大腸粘膜の環境適応進化 南木康作・佐藤俊朗
 遺伝・ゲノム学 特発性肺線維症と遺伝子変異 大塚邦紘・安友康二

FORUM
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