医学のあゆみ
268巻11号
膵癌の予後改善に向けて
- 総頁数:70頁
- 判型:B5判
- 発行年月:2019年3月
- 注文コード:926811
- 雑誌コード:20473-3/16
内容紹介
・「2018年のがん統計予測」において膵癌は,罹患数・死亡数ともに従来の五大がんの1つである肝癌を抜いてしまった.5年生存割合は切除例を含めても10%未満であり,主要ながん種のなかで最低の状況である.
・膵がんは早期の特徴的な症状に乏しいため早期診断・治療が困難である.また切除可能例は20〜30%程度であり,根治切除後も再発が多い.最近の免疫チェックポイント阻害薬もなかなか効果が期待できない.
・これらの膵癌治療の困難なハードルを越えるべく,多くの専門家がさまざまな方面から工夫し努力している.本特集では,膵癌の診断から切除手術,薬物療法を中心に,予後改善に向けた最新情報を解説いただく.
目次
はじめに 古瀬純司
膵癌早期診断の現状と課題 花田敬士
切除企図膵癌に対する術前・術後補助療法の意義−膵癌に対する切除を含む集学的治療戦略 元井冬彦・海野倫明
Borderline resectable 膵癌の治療戦略 川井 学・山上裕機
切除不能膵癌に対するconversion surgery 岡野尚弘・古瀬純司
局所進行膵癌に対する治療戦略 石井 浩
遠隔転移を伴う膵癌に対する化学療法−一次治療の動向 尾阪将人
膵癌における二次治療の最新情報 水野伸匡
連載
医学・医療におけるシミュレータの進歩と普及(13)
心肺蘇生のトレーニングに使用されるシミュレータの進歩−心肺蘇生用マネキン・AEDトレーナー 西本泰久
【NEW】健康寿命延伸に寄与する体力医学
はじめに 鈴木政登
1.先進諸国民の健康を脅かしている生活習慣病の最上流因子− DOHaD とエピジェネティクス 久保田健夫
TOPICS
生化学・分子生物学 生細胞内で蛋白質の動きを超長時間追跡するイメージング技術 角山貴昭・楠見明弘
呼吸器内科学 呼吸器疾患に対するクライオバイオプシー 馬場智尚
神経内科学 冠動脈攣縮に対する腎交感神経除神経術 松本泰治・他
FORUM
医師のバーンアウト(燃え尽き症候群)をふせぐためには?−脳神経内科領域の取組みから学ぶ(5) 女性医師における燃え尽き症候群(バーンアウト)の課題と対策 饗場郁子
医療社会学の冒険(11) 医療と殺人の現在形 美馬達哉
次号の特集予告
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