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日本顎関節学会,日本口腔顔面痛学会,日本歯科心身医学会 共催学術大会開催
 さる7月7日(土),8日(日),北九州国際会議場(北九州市小倉北区)において,第31回一般社団法人日本顎関節学会(大会長・鱒見進一氏/九州歯科大学口腔機能学講座顎口腔欠損再構築学分野),第23回一般社団法人日本口腔顔面痛学会(大会長・松香芳三氏/徳島大学大学院医歯薬学研究部顎機能咬合再建学分野),第33回一般社団法人日本歯科心身医学会学術大会(大会長・依田哲也氏/東京医科歯科大学大学院顎顔面外科学分野) 共催学術大会が約800名の参加者の下,開催された.
北九州国際会議場
(左から)大会長の依田哲也氏,松香芳三氏,鱒見進一氏
 メインシンポジウムでは,3学会合同シンポジウムとして,「痛みを究める~侵害受容性疼痛,神経障害性疼痛,心因性疼痛」が開催された.
 まず日本顎関節学会の小宮山 道氏(日本大学松戸歯学部口腔機能治療学講座)より「痛みを究める-侵害受容性疼痛-」と題し,顎関節症の疼痛を主症状とする咀嚼筋痛障害と顎関節痛障害について,さらにその長期経過に伴う中枢性感作や慢性疼痛としての心因性疼痛まで,症例を交えて解説した.

 次に日本口腔顔面痛学会から理事長の今村佳樹氏(日本大学歯学部口腔診断学講座)が「三叉神経の神経障害性疼痛の診断に関するコンセンサス」と題し,神経障害性疼痛について詳説した.さらにこの4月から保険収載された「精密触覚機能検査」についての解説があった.

 最後に,日本歯科心身医学会より豊福 明氏(東京医科歯科大学大学院 歯科心身医学分野)が「「心因性」と呼ばれる痛みとは何なのか?」をテーマに講演.「心因性」と称する痛みは脳回路網のどこに由来するかまだ完全には解明されていないが,これまでの臨床的研究や脳機能画像研究の結果を踏まえて「心因性」の痛みに対する治療アプローチを解説した.

メインシンポジウムの様子
 モーニングセミナー「顎口腔系の感覚と脳機能」では,最初に「他覚所見で自覚症状を説明できない症例にはどのように対応すれば良いか」と題し,澁谷智明氏(日立製作所)が一般的な顎関節症への対応では難しい2症例を提示した.
 続いて「歯の痛み・口腔違和感の脳機能イメージングと診断・治療」と題し,小野弓絵氏(明治大)が痛みや違和感を術者・患者の主観ではなく脳活動の可視化で評価する研究を紹介.それらを踏まえて,ニューロフィードバックトレーニングにより抑制できる可能性を提示した(座長・島田 淳氏/東京都,羽毛田 匡氏/長野県).
モーニングセミナー
 次回は,「第32回日本顎関節学会総会・学術大会」が,2019年7月27日(土)~28日(日),学術総合センター・一橋講堂にて開催予定,「第34回日本歯科心身医学会総会・学術大会」が2019年11月15日(金)~17日(日),大阪市中央公会堂にて開催予定である.

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