2018/04/16
4月14日(土),15(日),アイーナいわて県民情報交流センター(岩手県盛岡市)において標記学会が「Cutting Edge Digital Dentistry─ヴァーチャルからリアルへ─」をテーマに開催された(大会長:近藤尚知氏/岩医大).
シンポジウム1「光学印象のデジタルワークフロー」では北道敏行氏(兵庫県),北原信也氏(東京都),植松厚夫氏(東京都),夏堀礼二氏(青森県)ら4名の著名な臨床家が天然歯修復とインプラント補綴における,従来法と比較した光学印象採得の利点やエラーを防ぐためのコツなどを披露した.
シンポジウム2「歯科治療における新たなデジタルワークフロー」では山田浩之氏(岩医大)がオトガイ部を含む下顎骨再建術へのCAD/CAM技術応用例を,月岡庸之氏(東京都)がインプラント治療のデジタルワークフローについて,槇 宏太郎氏(昭和大)が矯正治療におけるデジタル・シミュレーションの限界についてそれぞれ考察・紹介した.
特別講演1「セラミック補綴と接着の現状」では矢谷博文氏(阪大)が金属およびオールセラミックス材料の接着メカニズムや必要となる内面処理と歯面処理について,特別講演2「現在のCAD/CAM 臨床と今後の展望」では三浦宏之氏(医科歯科大)がCAD/CAMシステムや関連材料の発展と今後解決が望まれる臨床的な課題について述べた.
シンポジウム4「デジタル義歯製作の現在と今後の展開」では大久保力廣氏(鶴見大)が全部床義歯・部分床義歯におけるデジタル技術応用の現状と課題を整理し,米澤 悠氏(岩医大)が全部床義歯症例への口腔内スキャナ応用について,渡邉祐康氏(熊本県)がコーヌスデンチャー症例へのレーザーシンタリング技術応用について述べ,最後に水口俊介氏(医科歯科大)が世界で展開しているCAD/CAM全部床義歯の各システムを概説し,今後目指すべき方向性・解決すべき課題として「光学印象をもとにした最終義歯製作」,「人工歯と義歯床の接着法」をあげた.
次回大会は2019年10月4日(金)~6日(日)に奈良市で開催される(大会長:末瀬一彦氏/大歯大.第5回国際デジタル歯科学会と併催).