2018/03/11
3/11日(日),東京歯科大学水道橋校舎本館(千代田区神田)にて,標記総会が「歯ブラシの毛先を科学する~毛先を知るとTBIが変わる~」をテーマに開催された.
「はみがき学の会」は,情報が氾濫する現代社会において,歯みがき行動をはじめとするセルフケア行動や,器具などを科学的に検証し,正しい知識を共有することを目的とした研究会である.
「歯ブラシの毛先」と題し,高柳篤史氏(埼玉県開業)が発表.初めに治療と予防の区別,そしてそれに付随するエビデンスに対する認識について紹介し,科学的根拠を求めること,情報を正しく扱うことの大切さについて説明した.
また,歯磨きの目的は,「清掃」,「歯肉のマッサージ」,「歯磨剤の成分の局所送達」,そして,「磨き心地を楽しむこと」であると語り,さまざまな歯ブラシの毛の形状の違いによる清掃性の差や,柄の形態が及ぼす,ブラッシング圧への影響などを詳説した.歯ブラシの利点,欠点を理解したうえで,それぞれの患者に適切な歯ブラシを患者とともに探すことが大切であるとまとめた.
続く第二部では,歯ブラシ機能における重要なポイントは毛先であると紹介し,歯ブラシによって異なる①細部到達性,②効率,③歯肉への優しさ,の3要素を理解するための3種類の実習を行った.
実習を体験した参加者からは「講義で学んだことを実際に体験できたことで,理解が深まった」との声が聞かれた.
実習の様子①『細部到達性』
実習の様子②『効率』
実習の様子③『歯肉への優しさ』
実習後には質疑応答が行われ,盛況のうちに閉会となった.