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発足26年「チーム医療」を掲げ 第一回PDS研究会ケースプレゼンテーション

7月6日(日),東京医科歯科大学(東京都文京区)において標記会が開催された.本研究会は発足から26年目を迎えた歴史あるスタディグループであり,外部の参加者を募っての大々的な催しは今回が初の試みであったにもかかわらず,約300名が参加する盛会となった.

 

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 まず,浅賀 剛氏(埼玉県開業)が登壇.PDS研究会の理念や取り組みなどを紹介.患者さんのために,緻密な連携のとれたチームで歯科医院の総合力の向上をはかるという,本会の目的を明示した.中別府洋子氏(浅賀歯科医院)は経過23年の長期症例を通して,患者さんの安定と変化を予知する観察力を歯科衛生士がもつことの重要性を強調.また,担当歯科衛生士の引き継ぎの際に生じる精神的な負担の例をあげ,このような長期メインテナンスにおける肝要とされる患者さんとの強固な信頼関係ゆえの問題に対する解決策と見解を述べた.

 また,桑原 栄氏(埼玉県開業)と中村映子氏(ナグモ歯科クワバラクリニック)が「審美的歯科治療を通した歯科医師と歯科衛生士の連携」というテーマで登壇.こちらも長期症例を例に,補綴物の調和と,プラークコントロールや歯周組織の評価との密接なかかわりを解説した.

症例発表の間には,景山正登氏(東京都開業)が登壇.リスクと疾患の関係,歯科における診断など,日常診療における基本の定義から説明し,歯科衛生士がカリエスの察知力を身につけるのに必要な知識と姿勢をわかりやすく講義した. 

 

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最後に演者全員が登壇し,会場からの質問内容をもとにパネルディスカッションを行った.非常に和気藹々とした雰囲気のなか,各医院の歯科医師と歯科衛生士との連携と信頼関係の強さがあらためて示され,会は幕を下ろした.

 

なお,各歯科医院の発表テーマと演者は以下のとおりである.

・「チーム医療を目指して」(中別府洋子・浅賀 剛/浅賀歯科医院)

・「患者さんの心と体と生活に寄り添って―26年を振り返る―」(塚越芳子・渡部裕之/わたなべ歯科医院)

・「察知力を身につけよう」(景山正登/景山歯科医院)

・「審美的歯科治療を考える―歯科医師と歯科衛生士のチームワーク―」(中村映子・桑原 栄/ナグモ歯科クワバラクリニック)

・「患者さんと長くかかわる診療を目指して―続けることの大切さ:25年の長期症例から学んだこと―」(飯田しのぶ・景山正登/景山歯科医院)

・「歯科の本質を捉えた歯周病患者へのチームアプローチ―初診からSPT・メインテナンスまでの治療の流れと考え方について―」(斉藤恵子・斉藤政一/サイトウ歯科医院)

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