4月11日（金），東京医科歯科大学MDタワー（東京都文京区）にて，標記会が開催された．
本会は，植松宏氏（医科歯科大高齢者歯科学分野教授，現名誉教授）が開催していた「御茶ノ水摂食・嚥下研究会」に端を発し，このたび戸原玄氏（医科歯科大高齢者歯科学分野准教授）により新たに「新御茶ノ水摂食・嚥下研究会」として発足したものである．
第1回である今回は，脳血管障害による嚥下障害があったものの，トレーニングを重ねることで胃瘻から脱することのできた伊藤良和氏を招き，座長である戸原氏との対談形式で，口から食事を摂るまでのモチベーションや，そのためのバルーンによるトレーニングにかける思い，また，それを助ける医療職への感謝など，患者の本音を聞ける貴重な機会となった．伊藤氏は患者であったからこそわかることがあるので，将来は患者と医療職の架け橋になるような立場になりたいとの思いを語った．最後に，リハビリテーションを支えた家族への感謝の思いを伝え，講演をしめくくった．貴重な機会に参加者は学ぶことが多く，質疑でもさまざまな質問や感想が出された．
最後に，本会の監事である石田瞭氏（東歯大准教授）による挨拶がなされ，満席にて盛況のうちに本会は締めくくられた（司会・若杉葉子氏・医科歯科大）．
なお，第2回は6月10日（火）17時半より，東京医科歯科大学にて野原幹司氏（阪大）を招いて開催予定．