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SDアドバンスセミナー「何かがおかしい? 歯の健康と食支援」開催される

 1月19日(日),サンデンタル(株)東京営業所(東京都台東区)にて,標記セミナーが歯科医師,歯科衛生士を中心とした約50名の参加者のもと開催された.

 まず谷口威夫氏(長野県開業)が,歯科医院での食生活指導の実際について,症例を交え解説.小児に対しての指導では,保護者をとおして命令・禁止するのではなく,子ども本人に説明し,納得したうえで,自立的に食生活の改善を行っていくことが原則であるという.その際は,きっかけをつくり,小さいことでもほめて自信をつけさせることがポイントとなる.また最後には,「齲蝕予防のための砂糖制限などはきっかけにすぎず,自分の健康を自分でつくることのおもしろさを気づかせることが大切.歯科を通じて,食生活全体が健全になるよう指導していくべきである」と歯科医療のあり方について言及した.

 続く,幕内秀夫氏(フーズアンドヘルス研究所/管理栄養士)は,「歯科医院は,小児が継続して通院する予防医療に最適な場である」と強調したうえで,歯科医院でどのような食事指導をすべきか,管理栄養士の立場から解説.食事に砂糖が含まれていることが多いため,間食だけでなく食全体の指導が必要であることや,夏場は咀嚼が必要な食べ物を嫌う生理的な反応があるため,短絡的な咀嚼回数の指導は危険であることなどを示し,「口腔だけでなく,全身に責任をもつ食事指導を行わなければならい」と訴えた.また,細かい栄養指導は継続が難しい場合が多いため,①飲み物は「水・お茶」,②朝ご飯をしっかり食べさせる,③子どものおやつは「食事」に,④カタカナの主食は日曜日のみ,と優先順位をつけて指導することを推奨した.

 食生活指導において,全身への視点がいかに重要であるかが確認されるとともに,歯科医院が口腔だけでなく,全身の健康づくりに貢献できる可能性を示すセミナーとなった.
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