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第20回ヨクナール・ミーティング 開催される
 11月1日(金)~3日(日),湘南国際村センター(神奈川県横須賀市)にて,第20回ヨクナール・ミーティングが,160名の参加者のもと開催された(東京代表・押見一氏/東京都開業).
  “ヨクナール”とは,精神科医エミール・クーエの「日々に,あらゆる面で,ますますよくなっていく」との言葉を引用したもので,今回が20回目の記念開催となった.

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 会の冒頭に,押見氏が,今回大会のテーマである「線を引かない歯科臨床」を提示.臨床現場での経験や直感を見つめ直すことから始めようとのメッセージが示された.

 初日の全体会①「食事指導が歯科医療を変える!」(座長:新井俊樹氏/東京都開業,塚原宏泰氏/東京都開業)では,歯科医院における食事指導の意義とその実際について検討された.谷口威夫氏(長野県開業)は,40年にわたり実践を続けてきた食事指導の効果とともに,その難しさについても紹介.続いて,横浜歯科臨床座談会食事指導勉強会より,食事指導の実践にあたり,まずは自身の食を見つめ直す試みとして,参加者自身の食事記録の評価が行われた.また翌日昼食時には,参加者それぞれが食事のバランスを考えたお弁当作りを実践した.
 続く全体会②「患者さんとの信頼関係を作るために」では,南條康子氏(神奈川県勤務),宮村壽一氏(東京都開業)が講演.医療面接のテクニックを超えた「患者とのかかわり」の可能性についてディスカッションされた.

 2日目の全体会「歯科治療成功のポイントを探る」!」(座長:新井俊樹氏,塚原宏泰氏)では,谷口威夫氏,池田雅彦氏(北海道開業),丸森英史氏(神奈川県開業),押見一氏が登壇.いずれも豊富な臨床経験に基づき,それぞれの切り口より歯科治療のあるべき姿について提示された.特に,患者それぞれの多様性を前提となる歯科治療における「成功」の位置づけについて,長い臨床経験に基づく示唆に富むディスカッションが展開された.

 3日目の全体会「歯科衛生士からみた歯周治療成功のポイント」(座長:高野真氏/東京都開業,南條康子氏)では,佐藤昌美氏(北海道・池田歯科クリニック),山岸貴美恵氏(長野県・谷口歯科医院)が登壇.いずれも長期経過症例をもとに,歯科衛生士としての患者との関係性,変化する歯肉を見る目,適切・確実なルートプレーニングが,歯周治療成功の鍵としてあげられた.
 さらに両日とも,全体会後には歯科医師分科会,歯科衛生士分科会がプログラムされ,深夜までディスカッションが続いた.
 
 本会のテーマ「線を引かない歯科臨床」とは,既成概念にとらわれない歯科臨床像を模索する試みであるとともに,臨床のもつ醍醐味と可能性を示すテーマであったと感じる.

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