来る9月18日（水），“歯・食・住を健やかに美味しく楽しめるライフスタイルショップ”として「EASY TASTYLE Kamulier（カムリエ）」がオープンすることとなり，17日（火），そのオープニングセレモニーが(株)ジーシー本社（東京都文京区）にて開催された．
「Kamulier（カムリエ）」の外観．左奧にはキッチンが備わる
「Kamulier（カムリエ）」内の様子．介護食や介護食器，口腔ケア用品などが並ぶ
「Kamulier（カムリエ）」とは，「Welcome＝ようこそ！ Kamu＝噛む」+「Sommelier（ソムリエ）」を合わせた造語であり，「噛む楽しさをサポートする専門家」の意．本ショップのコンセプトは，「食べて幸せ，明日の笑顔」であり，口腔機能が低下した高齢者や障害のある方のために，Easy Food（噛み砕いたり飲み込むことが簡単にできる食事）という新たなジャンルを紹介し，それを誰もが一緒においしく食べられる場（Easy Tastyle）を展開していくものである．具体的には4つのサービス（①嚥下食について学べるワークショップ／②管理栄養士による介護食・食器のセレクト・アドバイス／③パティシエ辻口博啓氏による飲み込みやすい新感覚スイーツの提供／④歯科衛生士による食前から食後までの商品アドバイス・サポート）を主軸に，地域住民を迎える場を提供することになる．
オープニングセレモニーでは，まず(株)ジーシー代表取締役社長・中尾 眞氏が登壇．超高齢社会の現在，健康寿命の延伸こそ歯科界の一番の課題であるとし，食べる幸せや歯科医療の重要性を伝える場として歯科企業として「Kamulier（カムリエ）」開設に至った経緯を紹介した．
中尾氏（(株)ジーシー代表取締役社長）
続く来賓挨拶では，日本歯科医師会会長・大久保満男氏，日本歯科医学会会長・住友雅人氏より祝辞が寄せられ，「Kamulier（カムリエ）」のオープンにより，一般の方（国民）との接点として“伝える場”が設けられることへの感謝とともに期待が述べられた．
基調講演には，菊谷 武氏（口腔リハビリテーション多摩クリニック院長）が登壇．これまで，「くち」を守るために全力を尽くしてきた歯科界において，食べることそのことが命がけとなっている要介護者や障害のある方たちのために食環境整備（食べ物の工夫／食べ方の工夫／姿勢の工夫）を通して支援していくこと，患者さん，そしてそのご家族が食を通して生きる力を取り戻せるよう，本「Kamulier（カムリエ）」のコンセプトを全力で応援していくと訴えた．
続いて，パティシエ・辻口博啓氏が登壇．歯科界・医療界とのコラボレーションに賛同し，喉の仕組みや嚥下についての理解から始めたという氏は，患者さん・ご家族が一緒に食べられる，飲み込みやすさに配慮した新感覚の4つのスイーツ（EASY SWEETS／ケーキ）を開発．場内では試食会も行われ，そのおいしさ，見た目の美しさにため息がもれた．
菊谷氏（上）と辻口シェフ（下）
辻口シェフ開発・飲み込みやすさに配慮した新感覚スイーツ（EASY SWEETS）
その後，会場を移してテープカットが行われると，翌日からのグランドオープンに向け，内覧会が執り行われた．
テープカットの様子（左から中尾氏，大久保氏，住友氏）