5月11日(土),12日(日)の2日間,(株)モリタ京都支店(京都市)にて標記会が開催された(会長:林 美穂氏・福岡県開業,関西支部長:中家麻里氏・大阪府開業).
初日の総会では,各支部の活動報告などが行われたほか,これまで年3回行われていた総会を次年度より年1回とし,他のスタディグループとのコラボレーション企画を増やして,WDCのカラーを外に打ち出していくことが会員の総意で決まった.
その後は,以下の5名の会員による発表が行われた.
・嶋田さをり氏(関西支部)「咬合治療への取り組み 0からのスタート」
・岸 嘉子氏(西日本支部)「私の外傷歯への取り組み」
・根本康子氏(東日本支部)「歯槽堤増大術を併用したインプラント修復にて咬合の再構成を図った症例」
・宮澤 碧氏(西日本支部)「仮着セメントの選択と効果的な使用方法」
・平岡加奈子氏(東日本支部)「前歯部歯肉退縮に対応した症例」
仮着セメントの選択といった日常臨床にすぐに活かせるものから,咬合再構成の症例報告など幅広いテーマの会員発表がなされ,また質疑応答でもスタディグループの垣根を越えて活発な議論が交わされるなど,会員の臨床の幅と意気込みが感じられた会員発表であった.
2日目は本多正明氏(大阪府開業)が「補綴治療の基本とLongevity」をテーマに講演.本多氏は,「日常臨床の多くは補綴治療のやり直しであり,補綴治療を見直す必要がある」とし,補綴治療のLongevityを考えるうえで重要な咬合力やパラファンクションといった力をコントロールするためには“歯列弓の保全”“咬頭嵌合位の安定”が重要であることを解説した.