2012年12月15日(土),トクヤマ東京本部(東京都千代田区)にて標記会が開催された.
午前の発表では,古賀正忠氏(東京都開業)が「矯正クイズ この歯はアンキローシスを起こしているか」と題し,歯の移動に難航した原因をアンキローシスと判断するまでの過程を,具体的な症例をもとに紹介した.また,金光良子氏(中沢歯科医院・歯科衛生士)は「歯周炎の進行と骨吸収」と題し,歯周病における骨吸収の仕組みをわかりやすく読み解いた.発表はほかにも,矯正,歯周病,歯科医学教育,インプラント周囲炎など幅広いテーマで行われ,それぞれに橋本貞充氏(東歯大)が基礎研究の立場でコメントを行った.
午後は特別講演として,二階堂雅彦氏(東京都開業)が「こんなに深いペリオの話」と題し,「抜歯か保存か」の判断から重度歯周炎に対する治療戦略について,エビデンスを紐解きながら解説を行った.そして最後にインプラント周囲炎をめぐる対応と注意点で締めくくった.次に橋本氏が登壇し,組織学的な観点から血管の走行に注目して,部位ごとの歯肉の色の違いの原因を説明した.さらに二階堂氏の発表へのコメントを行った.
歯科医師・歯科衛生士がともに学ぶ本会ならではの充実した内容で,熱気に満ちた会となった.