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2009年12月6日(日),九州大学医学部百年講堂(福岡市)において,「技術トレンド検証~現場からの生物学的幅径の再考~」をテーマに,第6回歯水会発表会が開催された(会長:小山浩一郎氏・長崎県開業). 冒頭に安東俊夫氏(福岡県開業)が企画趣旨説明と問題提起を行い,臨床の場で何気なく使われる一方で,定義の相違など,若干の混乱も見られる「生物学的幅径(Biologic Width)」という用語を再度検証し,より良い臨床につなげていくことが今回の目的だと説明した. 午前中に行なわれたシンポジウム1では平井友成氏(福岡県開業),服部俊嗣氏(佐賀県開業)が,生物学的幅径の嚆矢とされる,1961年のGargiuloらの論文から最新の論文までの文献について,批判的吟味を行なった結果を報告した(この成果は約100ページの文献資料集にまとめられ,当日会場で販売された).続いて,生物学的幅径と天然歯の修復治療の関係を切り口に,歯冠長延長術について雑賀伸一氏(福岡県開業)が,補綴物のマージン設定について國廣順之氏(福岡県開業)が,日常臨床のなかに,さまざまな形であらわれる生物学的幅径につて徳永哲彦氏(福岡県開業)の3氏が講演した. 午後に行なわれたシンポジウム2では,主に生物学的幅径とインプラント治療の関連を切り口に3氏が講演.竹田博文氏(熊本県開業)は,アバットメント接合部のデザインの相違によるインプラントの使い分けを,生物学的幅径の視点から整理した.林美穂氏(福岡県開業)はインプラント治療後に起きる,周囲の骨・軟組織の変化について,歯水会会員によるマルチセンタースタディを行なったデータを提示した.田中秀樹氏(福岡県開業)は従来から提唱されてきた歯肉のType分類と生物学的幅径の関係を整理するとともに,CTによる歯肉の3次元的ボリュームを計測した結果を報告した. 最後に水上哲也氏(福岡県開業)が総括講演を行い,従来,生物学的幅径で問題とされてきた「幅」に加え,「厚み」を考慮する必要性を指摘するとともに,生物学的幅径に変わる,あるいは補完する概念として,骨縁上歯肉組織(supracrestal gingival tissue)も用いることを提唱した.
臨床家によるスタディグループの発表会としては,異色のテーマに取り組んだ意欲的な発表会であり,550名以上の参加者も終日,熱心に聞き入っていた.
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