やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

第2版の序文
 『在宅医療実践マニュアル・第2版』を地域ケアをつくる仲間の皆さんにお届けすることになり,私たち「NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク」として,課された義務を果たしたような感慨をいだくと同時に,ほっと一息ついた気持ちになっている.
 というのは,第1版の発行が1997年11月であり,すでに9年近くの歳月を経て,医療・介護をめぐる状況は当初の予想をはるかに越えて変化しており,全国の医療・介護を担う仲間たちだけでなく,私たち「ネットワーク」そのものも大きく変貌するなかでの第2版の出版となったからである.
 大きく変わった介護からみてみると,なんといっても2000(平成12)年4月の介護保険制度の成立と,すでに第一ラウンドの5年が過ぎ,第2ラウンドの大改革がこの2006年4月から前面実施されているということであろう.
 医療制度の改革についても,厚生労働省のビジョンは明らかになったとみるべきである.財政からくる厳しい制約と国民皆保険制度を守るといった枠のなかで改革は進められている.しかしこの原則も個人負担の増大や現政権の効率至上主義からくる営利法人参入など,しっかりみつめていかねばならないことは多い.また高齢者医療保険制度もまだまだ議論を重ねねばならないであろう.
 一方,在宅医療については,より鮮明に方向が示された.私が第1版の「序文」でも触れたことであるが,あくまでも在宅医療は入院医療の対極にあり,両者が独り立ちをしてはじめてわが国の医療は国民から安心して利用され期待されるものになり得るといえる.
 このことは地域に生活するだれにとっても,一度病気になったとしても,生命は守られ,リハビリテーションなどをして家に戻ってくることができ,そのうえさらに継続する医療が必要となれば,在宅でもいつでもどこでも適格な診療が受けられることが保証されねばならないことである.これは救命時に,いつでもどこでも速やかに入院できるといった権利と同様である.
 こうした道筋が,2006年度から逐次進められ,示されている.要するに在宅医療を必要とし,さらに育成しなければならない地域医療システムの構築にほかならない.
 また現在の医療制度そのものの存続をはかるために,在院平均日数の短縮(病床削減)と生活習慣病の予防が挙げられた.その在院平均日数の確実な短縮をめざす地域医療システムの構築のために,2008年度から新医療計画が導入されることになっている.この地域医療計画の不可欠な要素として在宅医療があり,その中核として「在宅療養支援診療所」が格付けされたことは画期的な提案と評価したい.
 2006年4月から実施されたこの「在宅療養支援診療所」は,介護保険制度のサービスとも地域で深く結びつき,医療と介護の接着剤とも規定されている.
 最後に,在宅医療への期待と役割から,制度先行とも思われる改革が示されたが,それを担う医師こそ真の要であり,それを担う医師の育成とさらなる医師の意識改革こそ真の改革の中核であることを忘れてはならない.
 以上のごとく,私たち在宅ケアを担う医師,歯科医師,看護職,リハビリテーション職,薬剤師,栄養士,歯科衛生士,介護職等すべての実践者は,医療と介護の改革を,地域で市民と共に志と良心と行動力をバネとして,日々実践することを心から呼びかけ序文にかえさせていただく.
 2006年8月
 特定非営利活動法人 在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク 会長 黒岩卓夫

序文
 「健康で長生きする」ことは,古今東西を問わず人類の最高の願いであった.医療はその手段として生みだされ育てられてきた.
 ところが,わが国が長寿社会で高齢社会に変貌するや,この健康と長生きの意味や価値観が根本から問われるようになってきた.
 戦後50年を経た今日,国際社会はもとよりわが国も大きな変革の時機を迎え,まさに模索の過程にある.
 とりわけ医療と福祉は,抜本的な医療改革と公的介護保険制度の導入によって,大きな変革への前夜にある.
 ここにおいて在宅ケアは,医療と福祉の接点にあり,かつ生活の場にその人の生きかたに沿った医療を提供する立場にあり,高度医療を担う病院医療とともに,今後の一つの極を形成するものである.同時に在宅医療の創生とともに,新たな医療観や死生観を再構築する課題を担うものでもある.
 この度の企画は,私たち「在宅ケアを支える診療所全国ネットワーク」(略称:在宅診療所ネット)にとっても誠に時宜を得たものであり,広く在宅ケアにかかわる人たちの座右の書になることを期待するものである.
 1997年11月
 在宅ケアを支える診療所全国ネットワーク 全国世話人代表 黒岩卓夫

第2版の編集に当たって
 『在宅医療実践マニュアル』(第1版)編集の企画案が出たのは,「在宅ケアを支える診療所全国ネットワーク」が産声を上げた1995(平成7)年で,当時,在宅医療を本気で考え実践している開業医は,きわめて稀有な存在であったことはいうまでもない.診療報酬制度においても,往診医療は不採算部門で,やっと手厚い評価が模索されはじめた時期であって,思い返すと,この10年における日本の在宅医療の社会的意義や価値は激変した.
 この変革の最も大きな引き金は,2000(平成12)年4月から施行された介護保険制度である.医療と福祉の壁を取り払って,チームでケアを行うという基本理念は,はからずも「在宅ケアを支える診療所全国ネットワーク」の活動理念とたがわず,まるでわれわれの主張が法制度に盛り込まれたのではないかという錯覚にとらわれるほどであった.
 さらに,2004(平成16)年6月には,団塊世代が65歳を迎える2015年に向けて,高齢者ケアのありかたが具体的に示され,少子高齢社会における高齢者ケアの解決への活路が「地域包括ケア」という概念に集約された.「尊厳」「24時間・365日」「第三類型」といったキーワードとともに,地域の重要性が強調され,ここでもわれわれがイメージしていた地域ケアの姿が,そのまま盛り込まれた.地域とは,単なる物理的エリアではなく,喜怒哀楽を共有できる連帯感で結ばれたコミュニティである.人と人の絆なしに地域ケアの展開は困難で,在宅医療を「コミュニティに根ざした医療」と位置づけると,その本質を的確に表現しているように思える.
 高齢化に起因するさまざまな社会問題は,出生率の改善といった単純な少子化対策では,もはや解決は困難で,わが国は人口減少社会に突入したとの認識が求められる.労働者人口が減少し続け,日本経済の活力減少と同時に,高齢化はさらに加速度を増し,年金制度をはじめとした社会保障の健全な存続が危ぶまれるに至っている.したがって政策的な在宅医療への誘導には,財政論すなわち医療費抑制という大命題が隠されているが,在宅医療推進が医療費削減に寄与するのは,あくまでも結果であってけっして目的ではない.
 回復の期待のない末期がん患者や,医療的介入によって苦痛を長引かせるだけの高齢者のend of life careにおいて,適切な医療とは何かが問われる.長寿社会は身体機能の衰えだけでなく,認知症というかたちで精神機能をむしばみ,自分がどのような医療を受けたいのか,自らで判断ができなくなったときに,生命の量だけを求めた医療の提供が,果たして人道的なものであろうか.それらの答えが,現実の在宅医療のかたちに違いない.生命をその対象とする急性期医療と異なり,在宅医療は,生活の場で繰り広げられており,まさしく人生そのものにかかわることができる.何を大切に生きたいのかという当たり前の問いに,医療人としての誇りに恥じることのない医療のかたちが在宅医療にはある.
 2006年4月,新しい診療報酬の改定で「在宅療養支援診療所」が誕生した.認定要件のハードルが高いとの疑義も聞かれるが,われわれネットワークの会員にとって,24時間の医療管理を苦痛に感じるものはいない.制度がどうであれ,必要な医療は変わることがないからだ.
 このように在宅医療をとりまく環境が大きく変化し,在宅医療がさらに注目され,いろいろな方面から期待が高まりつつあるこの時期に,『在宅医療実践マニュアル』の全面改訂新版の案をいただいた.いま改めて旧版を読み返してみると,まず表紙に堂々と書かれた「21st Century 地域ケアをめざす仲間たちへ」という文言には苦笑せざるを得ないが,根底には,在宅医療という枠をこえて,医療の原点ともいえる思想が流れている.これこそ医療の普遍性で科学性なのだろうと勝手に満足しているが,コンテンツには古さを払拭できないものも少なくない.
 そこで,在宅医療への情熱と実践的経験だけはだれにも負けないと自負し,われわれネットワークの黒岩卓夫会長の驥尾に付すものとして,再び改訂新版の編集に携わらせていただいた.
 構成は第1版を受け継ぎ,内容を今日的視点からより深く掘り下げ,判型を大きくして全体のボリュームも増加している.「在宅ケアを支える仲間たち」への熱いメッセージが随所に盛り込まれており,医療者だけでなく,介護職や福祉職の人たち,そして介護支援専門員や介護保険事業者などの方々にも手にとって読んでいただきたい内容となっている.
 ささやかではあるが,本書が日本の在宅医療の発展に役立つことを願って上梓する次第である.
 2006年8月
 特定非営利活動法人 在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク 副会長 太田秀樹

編集に当たって
 21世紀を目前にして,日本の医療が大きく変わろうとしています.民主主義の思想が広く一般に浸透し,良質の医療を受けることは,もはや国民の当然の権利として認識されるに至りました.
 医療保険制度はすでに昭和36年に国民皆保険を現実のものとし,少ない経済的負担で,誰でも,どこででも,いつでも医療の恩恵にあずかることのできる社会保障が整備されました.これが世界でも例をみない長寿社会の形成に寄与することとなったわけです.
 ところが,このような急激な高齢社会の到来は誰も予想できず,病院のベッドが老人たちに埋めつくされて,はじめて施設療養の限界が理解されました.そして少子化に拍車がかかり,これから一体誰がどのようにして老人たちを支えるのだろうと,やっと皆が真剣に考えるようになったのです.そこで在宅(居宅)が療養の場として明確に位置づけられ,家族介護に頼らず,社会支援制度を確立した在宅医療が今や国家的プロジェクトとして推進されるようになってきました.
 高齢化に伴って,疾病構造は大きく変化し,慢性疾患のケアの重要性が叫ばれ,同時にインフォームドコンセントに代表されるように,患者の権利の擁護,そして尊厳死やリビングウィル,がん告知,カルテ開示などと,医師たちの意識改革が強く求められる時代が到来しています.
 日本は,医師過剰国となろうとしているのに,医師たちの多くは,何の疑問も感じず危機感もなく,30年前とほとんど同じコンセプトでの開業を志しています.医師が増え開業医が増えても,国民の医療不信が払拭されることがないのはなぜでしょうか.それは市民が本当に望む医療の提供がなされていないからです.
 こんな考えから,医療をもっと生活に溶け込ませようと在宅医療へ取り組んでいる診療所が「在宅ケアを支える診療所全国ネットワーク」(略称:在宅診療所ネット)で結ばれ,1995年から活動を開始し始めました.この診療所全国ネットの仲間たちは,診療所だからこそできる小回りの利くフットワークで,地域に密着したあたたかな医療を提供し,医療の信頼回復に貢献しています.そして医療者としてのやりがいや満足を毎日の診療のなかで確認しながら,楽しく開業医を続けています.
 そこで,現に診療所活動を展開している仲間をはじめ,これから診療所の開設を考えている医師や在宅医療を始めたいとお考えの方々に,われわれの経験を伝え,新しい開業医像をイメージしながら,在宅医療への取り組みを成功していただくために,本書を出版することになりました.
 執筆者は皆,先駆的に在宅医療を切り拓き継続している現場の医師とコメディカルスタッフたちです.当面する在宅医療の諸問題をはじめ,経営から在宅医療の実際まで,在宅医療がかかわるすべてを網羅し,より健全な経営と運営,より質の高い在宅医療のために,きたるべき21世紀に通用する座右の書とならんことを信じて,編集に取り組みました.
 1997年11月
 在宅ケアを支える診療所全国ネットワーク 全国世話人 太田秀樹
 ・執筆者一覧
 ・第2版の序文/序文(黒岩卓夫)
 ・第2版の編集に当たって/編集に当たって(太田秀樹)
第I部 在宅医療なんでもQ&A
 ●在宅医療
  Q 在宅医療とは(太田秀樹・苛原 実・新田國夫・大澤 誠)
  Q 独居高齢者の在宅医療とは(和田忠志)
  Q 重症心身障害児の訪問診療とは(吉野浩之)
  Q 内科医でなくても在宅医療に取り組めるか(大澤 誠・森本益雄)
  Q 在宅医療と新臨床研修制度とは(和田忠志)
  Q 在宅医への期待とは(山田圭子)
  Q なぜいま在宅医療なのか(中嶋啓子)
  Q 在宅医療では何を診るのか(佐渡 豊)
  Q 在宅医療に必要な基本知識とは(平原佐斗司)
  Q 在宅医療を担える医師の資質とは(長縄伸幸)
  Q 在宅医療の適応とは(畑 恒土)
  Q 在宅医療に必要な人物とは(太田秀樹)
  Q 外来診療をつづけながら在宅医療ができるか(森本益雄)
  Q 有床診療所でも在宅医療に取り組めるか(森本益雄)
  Q 医師一人の診療所でも在宅医療はできるか(下村千枝子)
  Q 訪問診療の範囲とは(中嶋啓子・下村千枝子・村上智彦・松永平太)
  Q 訪問診療の疾病の範囲とは(新田國夫)
  Q 在宅医療の限界と課題とは(畑 恒土)
 ●チーム医療
  Q チーム医療の真髄とは(中嶋啓子)
  Q 在宅医療のチームワークのとりかたとは(畑 恒土)
  Q 看護職と介護職のチームワークのとりかたとは(佐渡 豊)
  Q 一人の利用者に多くの職種がかかわるときとは(苛原 実)
 ●在宅医療の連携
  Q 診診連携のすすめかたとは(桜井 隆)
  Q 病診連携のすすめかたとは(國本正雄)
  Q 地域医療カンファレンスとは(今高國夫)
  Q 後方病院との連携のすすめかたとは(大澤 誠)
  Q 地域ネットワーキングのつくりかたとは(松尾美由起)
  Q 在宅医療と地域医師会の関わりとは(野中 博)
  Q 障害児者と地域医師会の関わりとは(土橋正彦)
  Q 歯科在宅医療と医科在宅医療との連携のとりかたとは(黒岩恭子)
  Q 院外薬局との連携のとりかたとは(和田忠志)
  Q 保健所との連携のとりかたとは(新田國夫)
  Q 介護保険サービス事業所と医療との連携のとりかたとは(太田秀樹・桑原由次)
  Q 行政との連携のとりかたとは(今高國夫)
 ●人的資源・社会資源
  Q 院内理念の共有化とは(畑 恒土・中野一司)
  Q 訪問看護のできる看護師の資質とは(藤村淳子)
  Q 介護支援専門員の資質とは(山田圭子)
  Q 理学療法士・作業療法士・言語聴覚士の確保法とは(平山隆喜)
  Q 訪問リハビリテーション職の資質とは(平山隆喜)
  Q 診療所からの訪問看護とは(新海由貴子)
  Q 訪問介護員・(ホームヘルパー)の資質とは(和田忠志)
  Q 介護職の医療行為とは(苛原 実)
  Q 介護支援専門員との連携のとりかたとは(中嶋啓子・佐渡 豊)
  Q 民生児童委員との付き合いかたとは(中島麻衣子)
  Q ボランティアを通して市民運動と連携する方法とは(宮坂圭一)
  Q 地域市民活動との連携のとりかたとは(西嶋公子・中嶋啓子)
 ●医療経営・事務
  Q 在宅患者確保の工夫とは(太田秀樹・上村伯人・中野一司)
  Q 訪問診療を始めるために必要な医療機器や物品とは(黒岩卓夫・畑 恒土)
  Q 在宅医療の診療報酬請求とは(辻 博司)
  Q 在宅医療の介護報酬請求とは(辻 博司)
  Q 請求からみた在宅医療の問題点とは(辻 博司)
  Q 電子カルテとは(絹川弘行)
  Q 高齢者グループホーム開設の条件とは(阿部仁史)
  Q 診療所と障害者施設の併設とは(下村千枝子)
  Q 病児保育と病児の在宅ケアとは(多湖光宗)
  Q グループ診療と経営者医師の役割とは(太田秀樹)
 ●通所・入所系サービス
  Q 通所リハビリテーションとは(阿部仁史)
  Q 通所介護とは(阿波仁史)
  Q 通所系サービスの工夫とは(佐渡 豊)
  Q 短期入所療養介護と医療とは(三村圭美)
  Q 短期入所系サービスの工夫とは(三村圭美)
 ●介護力
  Q 在宅医療を始める患者やその家族に伝えておくべき心構えとは(藤村淳子)
  Q 「住みなれた家で死にたい」という患者には(中嶋啓子)
  Q 在宅医療への移行期・導入期とは(太田秀樹)
  Q 入院の適応と在宅医療の可能性とは(太田秀樹)
  Q 高齢者の引きこもり・閉じこもりをなくすには(佐渡 豊)
  Q 家族のストレスを取り除く方法とは(赤木芳枝)
  Q 家族のキーパーソンを見分ける方法とは(藤村淳子)
  Q 患者・家族のピアサポートとは(平岡久仁子)
 ●在宅医療と介護保険
  Q 2005年改正介護保険法のポイントとは(苛原 実)
  Q 新しい介護報酬の仕組みとは(苛原 実)
  Q 介護予防とは(苛原 実)
  Q ユニット型個室とは(苛原 実)
  Q 地域密着型サービスとは(苛原 実)
  Q 地域包括支援センターの役割とは(大澤 誠)
  Q 介護認定審査会委員とは(太田秀樹)
  Q 主治医意見書の書きかたとは(太田秀樹)
  Q 在宅医が介護支援専門員に挑戦するには(中嶋啓子)
  Q サービス担当会議のすすめかたとは(山田圭子)
  Q 在宅のケアマネジメントとは(山田圭子)
  Q ケアマネジメントに医師はどう関わればよいか(中嶋啓子)
  Q ケアプラン・(サービス計画書)作成のしかたとは(中嶋啓子)
  Q ケアパッケージとは(中嶋啓子)
  Q 主任ケアマネジャーとは(山田圭子)
 ●在宅医療を取り巻く法制度
  Q 成年後見制度とは(土橋正彦)
  Q 地域福祉権利擁護事業とは(土橋正彦)
  Q 障害者自立支援法とは(下村千枝子)
  Q 栄養ケア計画とは(鈴木俊夫)
 ●在宅医療とケアマネジメント
  Q 在宅医療における身体障害の評価法とは(中西 徹)
  Q 在宅でエックス線撮影はできるか(絹川弘行)
  Q 在宅での点滴の適応とは(平原佐斗司)
  Q 精神科医・心理士等による心理的援助とは(外山 誠)
  Q ペースメーカー着用者のケアマネジメントとは(松尾美由起)
  Q 人工呼吸器着用者のケアマネジメントとは(小笠原一夫)
  Q 在宅透析適応者のケアマネジメントとは(熊谷朋子)
  Q 摂食・嚥下障害のケアマネジメントとは(保科典子)
  Q PEGとPTEG着用者のケアマネジメントとは(椎名裕美)
  Q 尿失禁のケアマネジメントとは(恒川琢司)
  Q ストーマケアマネジメントとは(原田ゆき子)
  Q 褥瘡のケアマネジメントとは(野原葉子)
  Q 疼痛のケアマネジメントとは(小笠原一夫)
  Q 誤嚥性肺炎のケアマネジメントとは(加藤武彦)
  Q 筋萎縮性側索硬化症(ALS)ケアマネジメントとは(中嶋啓子)
  Q 筋ジストロフィーのケアマネジメントとは(荒井康之)
  Q パーキンソン病のケアマネジメントとは(中嶋啓子)
  Q 関節リウマチのケアマネジメントとは(太田秀樹)
  Q 慢性閉塞性肺疾患のケアマネジメントとは(平原佐斗司)
  Q 糖尿病合併症のケアマネジメントとは(谷亀光則)
  Q 閉塞性動脈硬化症のケアマネジメントとは(新田國夫)
  Q 頚部後縦靭帯骨化症のケアマネジメントとは(太田秀樹)
  Q 変形性関節症のケアマネジメントとは(太田秀樹)
  Q 骨粗鬆症のケアマネジメントとは(太田秀樹)
  Q 骨折のケアマネジメントとは(太田秀樹)
  Q 腰部背柱管狭窄症のケアマネジメントとは(太田秀樹)
  Q 早老症のケアマネジメントとは(太田秀樹)
  Q 歩行障害のケアマネジメントとは(畑野栄治)
  Q 脳血管障害のケアマネジメントとは(森本益雄)
  Q 肥満症のケアマネジメントとは(谷亀光則)
  Q 悪性疾患のケアマネジメントとは(小笠原一夫)
  Q 情報障害のケアマネジメントとは(太田秀樹)
  Q ADLを向上させるケアマネジメントとは(佐渡 豊)
  Q 寝たきり寝かせきり寝たふりのケアマネジメントとは(佐渡 豊)
  Q 在宅輸血のケアマネジメントとは(中西 忍)
  Q 小児在宅医療と小児外科とは(吉野浩之)
  Q 廃用症候群のケアマネジメントとは(太田秀樹)
 ●認知症
  Q アルツハイマー病とは(山口晴保)
  Q 脳血管性認知症とは(山口晴保)
  Q 認知症とそのおもな症状とは(山口晴保)
  Q 認知症と老人性精神障害との見分けかたとは(大澤 誠)
  Q 認知症と意識障害の見分けかたとは(大澤 誠)
  Q 認知症と高次脳機能障害とは(山口晴保)
  Q 認知症高齢者の薬物療法とは(大澤 誠)
  Q 認知症高齢者のケアとは(山口晴保)
  Q 認知症高齢者と訪問診療における立ち会いとは(木之下 徹)
  Q いわゆる問題行動をもつ認知症高齢者への薬剤利用とは(木之下 徹)
  Q 認知症高齢者が在宅生活できるサービスプランとは(山田圭子)
  Q 認知症高齢者を支える地域の機関とは(山田圭子)
 ●虐待
  Q 虐待を疑うきっかけとは(和田忠志)
  Q 小児虐待への対応とは(吉野真弓)
  Q 高齢者虐待とは(和田忠志)
 ●口腔ケア
  Q 訪問歯科診療とは(五島朋幸)
  Q 訪問歯科診療の仕事とは(黒岩恭子)
  Q 口腔ケアとは(鈴木俊夫)
  Q 口腔ケアのメニューとは(五島朋幸)
  Q 口腔ケアの依頼方法とは(黒岩恭子)
  Q 在宅口腔ケアにおける歯科衛生士の役割とは(黒岩恭子)
  Q 義歯の保管方法とは(黒岩恭子)
  Q 義歯の清掃方法とは(黒岩恭子)
  Q 義歯紛失の対策とは(黒岩恭子)
  Q 義歯が使えなくなった場合には(黒岩恭子)
  Q 喫食障害とは(鈴木俊夫)
  Q 嚥下障害とは(加勢田美恵子)
  Q 口腔ケア中に出血が止まらなくなったときには(森田一彦)
  Q 顎関節脱臼の整復法とは(森田一彦)
  Q 舌の清掃方法とは(森田一彦)
  Q 口臭の軽減のコツとは(岡田弥生)
 ●在宅療養支援診療所
  Q 在宅療養支援診療所とは(中嶋久矩)
  Q 在宅療養支援診療所の担当医と担当看護職員とは(中嶋久矩)
  Q 24時間の往診態勢とは(中嶋久矩)
  Q 緊急時の入院態勢とは(中嶋久矩)
 ●訪問看護・訪問看護ステーション
  Q 訪問看護でできることとは(藤村淳子)
  Q 訪問看護ステーションでできないこととは(小薗江一代)
  Q 訪問看護の依頼法とは(平沢由美子)
  Q 訪問看護ステーション24時間連携サービスとは(藤村淳子)
 ●訪問リハビリテーション
  Q ICF・(国際生活機能分類)・とは(加勢田美恵子)
  Q 機能訓練と生活リハビリテーションの違いとは(徳山和宏)
  Q 病院(施設)リハビリテーションから在宅リハビリテーションに継続するには(徳山和宏)
  Q 訪問リハビリテーションとは(長谷川 幹)
  Q 訪問リハビリテーションの医療報酬・介護報酬とは(畑野栄治)
  Q 高齢者体力向上トレーニングとは(浅川康吉)
  Q 在宅における自立支援とは(佐渡 豊)
  Q 訪問リハビリテーション依頼のコツとは(長谷川 幹)
  Q 訪問言語療法とは(加勢田美恵子)
 ●訪問栄養食事指導
  Q 訪問栄養食事指導の実況状況とは(真島友佳子・山本美和)
  Q 口から食べるプログラムとは(五島朋幸)
  Q 在宅療養者への配色サービスの方法とは(真島友佳子・山本美和)
  Q 栄養サポートチーム(NST)の評価とは(江頭文江)
  Q 高齢者の低栄養を防ぐ方法とは(江頭文江)
  Q 栄養ケアマネジメントとは(江頭文江)
  Q 一人暮らし高齢者の栄養管理とは(真島友佳子・山本美和)
 ●訪問服薬管理指導
  Q 訪問服薬指導とは(金井秀樹)
  Q 在宅医療で調剤薬局を利用するメリットとは(金井秀樹)
  Q 市販薬,健康食品との併用による影響とは(金井秀樹)
  Q 一人暮らし高齢者の服薬管理とは(金井秀樹)
 ●緩和ケア
  Q 在宅における緩和ケアとは(宮城信行)
  Q 在宅ホスピスとは(小笠原一夫)
  Q がん告知とは(小笠原一夫)
  Q 緩和ケアで経口摂取ができなくなった場合の輸液とは(小笠原一夫)
  Q がん末期の在宅での疼痛コントロ-ルとは(小笠原一夫)
  Q 看取りの訪問医療と医師の役割とは(新田國夫・平原佐斗司)
  Q 造血器悪性腫瘍患者の在宅医療とは(中西 忍)
  Q 緩和ケアにおける麻薬の使用と在宅医療とは(和田忠志)
  Q 在宅看取りパス(太田秀樹)
 ●トラブル対策・リスクマネジメント
  Q 賠償保険とは(趙 達来)
  Q 在宅患者が急変した場合の対応とは(畑 恒土)
  Q 入浴時介助の事故防止とは(島村康夫)
  Q 家族との有効なコミュニケーションとは(趙 達来)
 ●福祉用具・住宅改造・環境
  Q 介護保険の福祉用具貸与と身体障害者福祉法の給付とは(畑野栄治)
  Q 住宅改造を行う業者の選定方法とは(太田秀樹)
  Q 福祉住環境コーディネーターとは(太田秀樹)
  Q 若年障害者の自立生活と住宅環境整備とは(太田秀樹)
 ●在宅医療:わたしの工夫
  Q 市川市医師会地域医療支援センターの取り組みとは(土橋正彦)
  Q 尾道市医師会方式ケアカンファレンスとは(片山 壽)
  Q 国立市医師会の取り組みとは(新田國夫)
  Q 都心部の在宅専門クリニックの取り組みとは(瀧澤 清)
  Q 電子カルテの訪問診療への試み(大澤 誠)
  Q 正しい座位姿勢の効用とは(森本益雄)
  Q 車いすのままで体重をはかる方法とは(太田秀樹)
  Q ハンセン病患者を地域で支える活動とは(日本社会事業協会)
第II部 在宅医療の実際
 1章 在宅医療の進化と新しい医療システムでの役割(黒岩卓夫)
 2章 私が立ち上げた在宅医療
  勤務医から開業医へ(橋昭彦)
  在宅療養支援診療所の立ち上げかた(中嶋久矩)
 3章 在宅医療を応援する社会資源施設の立ち上げかた
  併設型施設の立ち上げかた(永倉靖久)
  地域包括支援センターの立ち上げかた(山田圭子)
  訪問看護ステーションの立ち上げかた(内藤 正)
  通所リハビリテーションの立ち上げかた(松尾美由起)
  短期入所療養介護(ショートステイ)の立ち上げかた(畑 恒土)
  認知症高齢者グループホームの立ち上げかた(福嶋裕美子)
  小規模多機能型居宅介護の立ち上げかた(苛原 実)
  小規模多機能型居宅介護を立ち上げて〜家族って何だろう,共生って何だろう〜(青山知雅子)
  療養通所介護の立ち上げかた(中里貴江)
  宅老所の立ち上げかた(三上はつせ)
 4章 在宅医療の課題
  訪問看護(藤村淳子)
  訪問リハビリテーション(長谷川 幹)
  訪問薬剤管理指導(金井秀樹)
  歯科医師・歯科衛生士の役割(黒岩恭子)
  住宅改造(畑野栄治)
 5章 在宅医療と地域の諸活動との連携
  保健・福祉との連携(太田秀樹)
  在宅医療と医師会(新田國夫)
  地区医師会との協調(森 博彦)
  連携の準備(長坂 晋)
  連携の実際(西嶋公子)
  患者の紹介を受ける工夫(中嶋啓子)
  市民活動(ボランティアグループ)との連携(中嶋啓子)
  老人クラブ(宮坂圭一)
  日本医療社会事業協会(村上 信)
  京都府乙訓地域における在宅療養手帳の実践(梅山 信・他)
 6章 在宅医療の展望
  在宅医学と在宅医療(太田秀樹)
  認知症高齢者の看取り(大澤 誠)
  地域リハビリテーションの展開(畑野栄治)
  診療所における後継者づくり(松永平太)
  医師募集,さあ,何人くるだろうか(瀧澤 清)
  <座談会> 在宅医療を行う診療所の後継者をどうするか(黒岩卓夫・中嶋啓子・太田秀樹・苛原 実)
第III部 付録・資料
 ●NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク
  NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワークとは何か
  NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワークはどんな事業をしているか
  NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワークの沿革
  NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク入会の手続き・事務局
 ●在宅療養支援診療所関係等資料
  在宅療養支援診療所の設置基準に係る届出書添付書類
  緊急時の入院受け入れに関する契約書(案)
  緊急時の連絡方法について(案)
  在宅時医学総合管理料の設置基準に係る届出書添付書類
  在宅末期医療総合診療料の設置基準に係る届出書添付書類
  在宅療養支援診療所とその他医療機関の算定比較表
  NPO在宅ケアを支える診療所・市民全国ネットワーク
  会員限定おもな在宅療養支援診療所一覧
 ●在宅医療関連データ一覧
  死亡数の年次推移
  医療機関における死亡割合の年次推移
  自宅で最期まで療養することが困難な理由
  在宅医療費が国民医療費に占める割合