内容紹介
制御性T細胞の発生・機能を,細胞,遺伝子レベルで操作し,ヒトの自己免疫病,アレルギーなどの免疫疾患の治療,腫瘍免疫の惹起,臓器移植における免疫寛容の誘導,免疫抑制などに応用すべく研究が進んでいる.本書では,Treg研究の現状,ヒト免疫疾患の治療・予防への展望についてまとめた.
目次
1.Nr4a核内受容体とTGF-βによるFoxp3の誘導機構
2.制御性T細胞の系列安定性
3.Treg発生におけるエピゲノムの役割―Treg発生はTregエピゲノムの形成とFoxp3発現により成立する
4.胸腺におけるTreg発生
5.TCR刺激とTreg
6.レチノイン酸によるTregの分化と機能の制御
7.CD4+CD25-LAG3+制御性T細胞による免疫制御
8.Toll-like receptor(TLR)と制御性T細胞(Treg)
9.樹状細胞とTreg
Tregと臨床
10.自己免疫疾患と制御性T細胞
11.動脈硬化症における制御性T細胞の役割
12.ヒトT細胞白血病ウイルス1型と制御性Tリンパ球
13.臓器移植と制御性T細胞
14.Tregs制御による抗腫瘍免疫応答増強の可能性―抗腫瘍免疫応答の抑制解除
15.腸管誘導Treg
16.制御性T細胞を標的とした創薬開発
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坂口志文 編