やさしさと健康の新世紀を開く 医歯薬出版株式会社

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ベナー 解釈的現象学
健康と病気における身体性・ケアリング・倫理

発行時参考価格 4,400円
  • 総頁数:384頁
  • 判型:B5判
  • 発行年月:2006年4月
  • ISBN978-4-263-23477-8
  • 注文コード:234770

●看護の実践知をあきらかにする解釈的現象学の理論と実際を詳解!

内容紹介

監訳者あとがきより ●本書は、パトリシア・ベナー博士(現カリフォルニア大学サンフランシスコ校看護学部社会行動科学科長、生理学看護学科兼任教授、Thelma Shobe Endowed Chair in Ethics and Spirituality教授)による4番目の著書“Interpretive Phenomenology: Embodiment, Caring, and Ethics in Health and Illness”(Sage, 1994)の全訳である。 ベナー博士はこれまで9冊の著書を上梓しており(Benner Associates発表)、そのうち3冊が既に邦訳され、看護職者のみならず保健医療従事者全体にわたって幅広く支持されてきた。その理由は何と言っても、従来の自然科学的な理論では看過されてきた、あるいは非科学的なものとみなされていた、実践において直観的に把握されている“もの”とそこで意識されずに行われている技とを、臨床家の語り(ルビ:ナラティヴ)から、解釈的方法論にきっちり基づいて綿密かつ鮮やかに浮かび上がらせている点であろう。まさに「いつも知ってはいるのだけれど、どう言葉で表わしたらよいかわからなかったことをあなたは表現してくれました」(解釈の信頼性の指標:本書「序文」より)ということなのである。 つまりベナー博士の著作群はその全体が、看護実践に従事する人々の世界について新たな理解を生み出した優れた解釈と言えるのであるが、本書はその解釈を生み出した方法論である「解釈的現象学(Interpretive Phenomenology)」(脚注:本書原文において、hermeneuticとinterpretiveは相互互換的に用いられるとした上で、語への親しみ易さという点からinterpretiveを採用し、interpretive phenomenologyとした、と述べられているため、相当する訳語も解釈学的hermeneutic現象学でなく、解釈的interpretive 現象学とした。)について集中的に述べている。この点がベナー博士の既訳書とは際立って異なる本書の特徴である。 「解釈的現象学」とは、端的に言えば、対象を“それ自身の見地から”研究することであるが、この解釈的現象学を含む現象学的アプローチには、様々な哲学的基盤がある。そのうち看護の分野で適用されているアプローチとしては、2つの大きく異なった哲学的基盤を挙げることができよう。一つは19世紀後半の現象学派の創始者である、フッサール(Edmund Husserl)の現象学であり、もう一つはその弟子であり、20世紀最大の哲学者の一人であるハイデッガー(Martin Heidegger)の現象学である。この二つのアプローチはしばしば混同され、あたかも同一のアプローチであるかのように受け取られ、様々な誤解や混乱を生じているが、本書は後者、ハイデッガーの現象学に基づくアプローチである。 米国の社会学界では、1970年代から質的研究法として現象学の手法が取り入れられ始め、看護界では70年代後半から看護師たちが解釈的現象学について学び始めたのだが、ベナー博士はまさにその第一人者である。1984年発表の博士論文(“Stress and satisfaction on the job: Work meanings and coping of mid-career men”(Praeger, 1984))はこの方法論に基づいたものであった。 日本の看護界には、同じく1984年に出版されThe Book of the Year賞を受賞した “From novice to expert: Excellence and power in clinical nursing practice”(Addison−Wesley, 1984)が、1992年に『ベナー看護論:達人ナースの卓越性とパワー』(井部俊子ほか訳、医学書院)として翻訳され、その少し前1990年に、“Interpretive phenomenology as theory and method”という論文が「看護研究」の現象学的アプローチ特集の中で「理論と方法としての解釈的現象学」(片田範子ほか訳、看護研究(23)、5、p.25(505)−34(514))として翻訳されたのとも相まって、解釈的現象学が紹介されたのである。このように解釈的現象学は、ドイツで生まれたハイデッガーの現象学を基盤とし、米国で実践科学に適用されるものとして形作られ、10数年前からは日本の看護界で受け入れられ始めた。 本書は、この解釈的現象学について、第1部で、研究を実施する際の実際的なガイダンスおよびその理論・哲学的基盤を概観し、第2部では、実際に方法論として適用した具体的な研究群を紹介している。米国では、現在に至るまで、解釈的現象学の指南書として最もよく参照されている書物の一つである。 相良−ローゼマイヤー みはる

目次

第1部 解釈的現象学-理論と実践(Interpretive Phenomenology:Theory and Practice)
第2部 解釈的現象学研究群(Interpretive Phenomenology Studies)

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相良ローゼマイヤーみはる 訳者代表/田中美惠子丹木博一 訳

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