| Q1. |
自律神経障害の評価と管理は?
・症状・徴候:発汗異常,起立性低血圧,便通異常等消化器症状,心血管自律神経障害,瞳孔反射の鈍麻,神経因性膀胱,勃起障害,無自覚低血糖等.
・評価:心拍検査,血圧検査.
・管理:降圧剤等を用いた適切な血圧管理,弾性ストッキングの着用,便通改善薬の使用,低血糖を予防する血糖コントロール.
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| Q2. |
感覚障害の評価と管理は?
・症状・徴候:主として四肢末梢優位の疼痛,しびれ,こむら返り.
・評価:pinによる痛覚検査,筆による触覚検査,C128音叉を用いた振動覚検査,深部腱反射,末梢神経伝導速度,足の皮膚病変の有無(色調・皮膚潰瘍・うおのめ・たこ等・爪白癬等の感染症).
・管理:血糖コントロール,薬物療法(非ステロイド性消炎鎮痛剤・三環系抗うつ薬・向神経系ビタミン薬・アルドース還元酵素阻害剤).
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| Q3. |
視力障害の評価と管理は?
・症状:網膜症は網膜全体に病変がおよぶが,黄斑部に病変がかかるまでは視力障害として自覚されにくい.“見えている”ことで病変がない,としてはいけない.
・評価:眼科的眼底検査が基本となる.
・管理:血糖・血圧管理,定期的な眼科受診,光凝固術,硝子体手術.
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| Q4. |
循環障害の評価と管理は?
・症状・徴候:胸痛・胸部不快感・動悸・息切れ・めまい・失神・間歇性跛行.
無症候性の場合もあり,スクリーニング検査が有用.
・評価:心疾患の既往の有無,安静時心電図,運動負荷心電図,負荷心筋シンチグラム,自律神経障害の合併の程度,冠動脈造影.
・管理:血圧・血糖・高脂血症の管理,肥満の解消,食事療法(カロリー制限,塩分制限),薬物療法(抗血小板薬・β遮断薬・冠血管拡張薬等),血行再建療法.
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| Q5. |
腎機能障害の評価と管理は?
・症状・徴候:進展すれば高血圧,むくみ.
・評価:蛋白尿の検出検査,クレアチニンクリアランス,血清クレアチニン値,カリウム値.
・管理:食事療法(低タンパク食・塩分制限),血糖・血圧の管理,薬物療法(ACE阻害剤).
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