Q1. |
セルフケアにはどのような制限が生じるか?
和式生活では洋式生活と比較し可動域制限により障害されやすい.和式トイレ,ズボン・靴下・靴の着脱が可動域制限により困難となる.風呂の出入りは筋力低下,可動域制限により困難となる.一連の動作として可能かどうかチェックする必要がある.
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Q2. |
移乗・移動動作にはどのような制限が生じるか?
膝関節痛,不安定性,膝伸展筋力低下により歩行距離,速度が低下する.逃避性跛行や膝関節拘縮・筋力低下の代償によりエネルギー効率が悪く,疲れやすい.下肢アライメント障害,lateral thrustにより膝OAの進行を助長する.階段昇降では初期より階段を降りるときに疼痛出現し障害あり.
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Q3. |
職業,家事にはどのような制限が生じるか?
あぐら,正座を必要とする仕事は膝屈曲障害により制限される.重量物のもち運びは膝にかかる負荷が増加するため困難となる.しゃがみ込み,立ち上がりを繰り返す家事や重労働(農業)は膝の負荷が大きく困難となる.
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Q4. |
スポーツ,旅行など余暇活動にはどのような制限が生じるか?
ジャンプ,キック,ランニングなどを要するスポーツは膝にかかる負担が大きく制限される.過度のスポーツ活動は膝OAの進行を助長したり,スポーツ障害を起こしやすくなる.旅行は疼痛・歩行障害により同行の旅行者について行けないため参加に消極的となる.余暇活動の制限は社会参加を制限することとなりQOLを低下させる.
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Q5. |
患者の心理にはどのような影響を及ぼすか?
身体的健康のみならず精神的健康も障害される.
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