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259巻8号 2016年11月19日
インタラクトーム医科学
はじめに
AYUMI インタラクトーム医科学 はじめに 宮本悦子・諸橋賢吾
  パーソナルゲノム時代,次世代シーケンサー(next generation sequencer:NGS)の登場により,個人の全ゲノム配列が一日で安価に得られるようになり,臨床現場においてもゲノムの臨床シーケンスによる“がん”などの個別化医療(パーソナル医療)がはじまっている.ゲノムのみならず,エピゲノム,トランスクリプトーム,プロテオーム,メタボローム,インタラクトームなどのデータを統合するマルチオミクス解析(インテグローム)によって,疾患原因タンパク質を同定するパーソナル医療の方向性が明確に打ち出されてきている.
 “インタラクトーム”とは,タンパク質の相互作用(protein-protein interaction:PPI)を中心とした生体分子のネットワーク解析に欠かせないデータである.日本の文部科学省による“ゲノムネットワークプロジェクト”などによりPPI解析技術が発展し,さらに,NGS解析との融合によるハイスループット化や網羅化が進んだ.そして“インタラクトーム医科学”として,インタラクトームを中心に,疾患のマルチオミクスデータをその関係性のネットワークにマップすることで病気の特徴を描き出し,インテグローム解析による疾患の標的タンパク質や標的PPIの同定が発展してきた.
 つぎの展開として,基礎研究の成果である標的(タンパク質やPPI)を臨床へつなげるための橋渡し研究が期待されている.しかし,薬にならない標的(undruggable targets:アンドラッガブル標的)がプロテオーム(全タンパク質)の8割を超える問題がある.アメリカの国立がん研究所(National Cancer Institute:NCI)はアンドラッガブル標的の最難関といわれる“がん遺伝子Ras”のプロジェクトを発足し,“Rasインタラクトームプロジェクト”の重要性を強調している.この問題は日本でも,いままさに取り組むべき大きな課題といえよう.
 本特集では,インタラクトーム医科学やマルチオミクス解析周辺に展開するウエットとドライの研究について紹介する.
(宮本悦子)
目 次
低分子化合物-標的タンパク質インタラクトーム……諸橋賢吾 詳細
パーソナル医療に向けた次世代型インタラクトーム解析技術の開発……大橋広行・他 詳細
バーコードフュージョン遺伝学……山本−エヴァンス楠・他 詳細
システム生物学と免疫系の自己-非自己識別……秋山泰身・小林徹也 詳細
トランスオミクス解析が暴き出す相互作用ネットワークの全体像……久保田浩行・黒田真也 詳細
転写制御ネットワークとインタラクトーム……鈴木治和 詳細
臨床研究と創薬における多次元データの統合解析プラットフォーム……谷内江綾子・松岡由希子 詳細
がんのトランスクリプトーム解析とバイオインフォマティクス手法──次世代シークエンサーを用いた網羅的遺伝子発現解析……榊原康文 詳細
遺伝子発現ネットワークとバイオインフォマティクス……岩崎渉 詳細
医科学分野のバイオインフォマティクス……宮崎智 詳細
TOPICS
【免疫学】
腸内細菌によるTreg誘導の分子機構……柏木一光・吉村昭彦 
【生化学・分子生物学】
スフィンゴシン1-リン酸とHDL……蔵野信・矢冨裕 
【臨床検査医学】
ALP活性測定法の変更――JSCC法からIFCC法へ……前川真人 
連載
【グローバル感染症最前線――NTDsの先へ】
12.エキノコックス症:日本における多包虫症の実態と人獣共通感染症としてのこれからの課題……八木欣平 
フォーラム
【医療機関のダイバーシティ】
10.高齢者の就労支援と医療機関の役割……樋口善之 
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インタラクトーム医科学
259巻8号 2016年11月19日
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