
COPD 患者の管理においては,安定期の病態をリハビリテーションを含む内科的治療により最大限に改善させることと同時に,増悪を抑制することが重要である.COPD 患者を対象とした大規模臨床試験において増悪抑制という観点で統計学的に有意差を示しているのは,古くは閉塞性換気障害が重症の COPD 患者における吸入ステロイド薬である.最近の臨床試験において増悪抑制が示されたのは, @ 2007 年の TORCH Study(吸入ステロイド薬+長時間作用型吸入β
2刺激薬), A 2008 年の UPLIFT Stud(y 長時間作用型吸入抗コリン薬), B 2008 年の PEACE Study(喀痰調節薬カルボシステイン)である.喀痰調節薬であるカルボシステインは,去痰作用のみにより増悪抑制に有用であったのではなく,抗炎症作用・抗オキシダント作用という,去痰作用を超えた作用機序により COPD の増悪抑制に有用であったと推定される.