Login
歯科界ニュース
文献検索
メールマガジン
医歯薬出版オンラインショップ
第50回春季日本歯周病学会学術大会開催される Minimize
Location: Blogs歯科界ニュース学会・研究会レポート    
2007/05/28 9:01

 さる5月18日(金),19日(土)の2日間,「お口の健康,のばそう寿命」のメインテーマで,標記大会が横須賀芸術劇場(神奈川県横須賀市)を主要会場として開催された.大会長は,出口眞二教授(神奈川歯科大学・口腔治療学講座歯周病学分野).本年,創立50周年を迎える本学会は,会員数約6千名,歯周病専門医約600名を数え,歯周治療の普及と発展へ向けてますます活発な取り組みを行っている.
 初日は,学術賞記念講演などに引き続き,花田信弘・国立保健医療科学院口腔保健部長による特別講演「疾病の医療から健康の医療へ:歯周病学のパラダイム変換」が行われた.花田部長は,歯科医療にとって,従来の疾病と障害の大きさに基づくDALY(障害調整生存年数)による定量化で価値を決めるのは無理があり,特に高齢社会においてはQOLを指標に評価を行う必要性があると解説.そのために歯科医は唾液検査等による歯周病の発症前診断を行う「プライマリヘルスケア医」としての活躍が期待されると述べた.

花田信弘部長による特別講演.JPG

 シンポジウムⅠ「歯周病治療から健康増進へ」では,栗原英見教授(広島大学大学院医歯薬学総合研究科歯周病態学)を座長に,①糖尿病とメタボリックシンドローム,②早産・低体重児出産,の2つのテーマにつき,それぞれ医科と歯科の研究者をシンポジストに迎え,メカニズムと最新の知見,および歯周病との関連に焦点を当てた報告があった.
 ①については,田嶼尚子教授(慈恵会医科大学糖尿病・代謝・内分泌内科),西村英紀教授(広島大学大学院医歯薬学総合研究科健康増進歯学)が,また②については,波多江正紀部長(鹿児島市立病院産婦人科),古市保志教授(北海道医療大学歯科保存学第一講座)が発表.重度歯周病が単独でⅡ型糖尿病の死亡率を高めるリスクとなっている可能性に関するデータなどが示され,大会メインテーマに即したシンポジウムとなった.

 評議員会・総会では,山田 了理事長(東京歯科大学教授)より,改めてスローガン「歯周病の研究・医療・教育にバランスの撮れた高度化推進」に基づく重点計画:①日本歯周病学会50回記念大会の開催,②基礎及び臨床医学の情報発信体制の強化,③歯周病の医療体制の強化,④国民への歯周病情報の発信,⑤歯周病の教育の充実化,⑥国際交流の推進が確認された.

 2日目は,野口俊英教授(愛知学院大学歯学部歯科保存学第三講座)を座長に,シンポジウムⅡ「新たに作成された日本歯周病学会による歯周病の用語、分類、治療指針」が行われた.
 本学会では,近年の歯周病の病因、病態、治療法に関する研究の急速な変化を鑑み,新たに「歯周病の診断と治療の指針」を本年3月に完成した。同時に、この指針のベースとなる「歯周病専門用語集」,さらに「日本歯周病学会による歯周病の分類」を作成したが,本シンポジウムでは、これらの作成に中心的な立場で携わった吉江弘正教授(新潟大学大学院歯学総合研究科歯周診断・再建学)島内英俊教授(東北大学大学院歯学研究科歯内・歯周治療学),伊藤公一教授(日本大学歯学部歯科保存学第三講座)より、その目的、意義についての講演があった.
 このほか一般講演44題,歯科衛生士一般講演6題,市民公開講座など,多彩なプログラムが展開された.
 次回は9月21日・22日,東京国際フォーラムにて「50回記念大会」が開催予定(大会長:山田了教授).

Permalink

カテゴリ Minimize

過去記事 Minimize

検索 Minimize

本サイトに掲載の写真・記事等のコンテンツの無断転載を禁じます. Copyright © Ishiyaku Pub.,Inc.