7月24日(土),25日(日),横浜歯科臨床座談会ホール(横浜市中区)にて,標記特別例会が2日間のべ112名の参加者を集め開催された.
同会での臨床上の疑問をさまざまな形で病理学的に検証を行うなど,同会とは深い結びつきがある下野正基氏(東京歯科大病理学講座教授)をゲストに迎えての,臨床と基礎のクロストークが展開された.

初日はむし歯予防研究会とのセッション,2日目は横浜歯科臨床座談会とのセッションが組まれ,それぞれ臨床現場で観察されるさまざまな現象に下野氏がコメントを寄せる形でディスカッションが行われた.
下野氏は,「同会代表の丸森英史氏(横浜市開業)が1987年に問題提起をされた“プローブは入らないがシルバーポイントは入る歯周ポケット”に関する臨床上の疑問が自身の研究生活の方向を決定づけたとのエピソードを紹介され,一貫して上皮に焦点を絞ったこれまでの研究成果で明らかにできたことと,今後のさらなる課題とを整理された.
さらに,日本歯科医学会理事,FDI(世界歯科連盟)理事,東京歯科大学歯科衛生士専門学校校長などを歴任されたご経験から,今後の歯科界の展望についても触れ,歯科界の窮状は医療費が低く抑えられている現状の医療システムの下での限界であるとし,まさにいま行わなければいけない喫緊の課題を,総括講演として提示された.

同会代表の丸森氏

下野氏(左),東京都開業・三上直一郎氏(右)
歯周組織の「色と形」から見えてくるさまざまな特徴や傾向を,歯科医師と歯科衛生士がそれぞれの視点で丁寧に観察していくことが歯科治療の醍醐味であることが,改めて示された2日間となった.