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SJCDインターナショナル合同例会開催される

 7月18日(日),19日(月・祝),標記合同例会が仙台エクセルホテル東急(仙台市)にて開催された(会長:山崎長郎・東京都開業,大会会長:菊地賢・宮城県開業).

20100718会長.JPG20100718大会長.JPG

標記合同例会は2年に一度,全国12支部の代表者がケースプレゼンテーションを行い,日常臨床の研鑽を図る目的で行われている.3回目となる今回は,以下に示す15名の代表者によるケースプレゼンテーションが行われた.

<コンベンショナル>
・岡崎英起氏(大阪府開業,大阪SJCD)「メインテナンスから学んだ事 術後11年のケースを中心に…」
・尾上拓郎氏(兵庫県開業,京都SJCD)「より生理的な方向へ導く為の不正咬合へのアプローチ」
・園木 誠氏(熊本県開業,熊本SJCD)「上顎前歯部のファンクショナルインプルーブメント」
・羽生好太氏(新潟県開業,新潟SJCD)「SJCDの理念と治療実像の落差」
・阿部浩佳氏(宮城県開業,東北SJCD)「臼歯部欠損における咬合再構成を行った一症例」

<インプラント>
・瀬尾尚弘氏(石川県開業,北陸SJCD)「多数歯欠損にインプラントを用いて咬合再構成した1症例」
・岡崎伸一氏(愛知県開業,名古屋SJCD)「ClassⅡ臼歯部崩壊症例に対する矯正医との連携によるアプローチ」
・田中一茂氏(大阪府開業,大阪SJCD)「咬頭嵌合位の維持・安定を目指して~力のコントロールに留意した全顎的治療症例~」
・髙井裕史氏(山口県開業,広島SJCD)「Immediate Function with Guided Abutment for P.I.B. and CEREC」
・下田 徹氏(兵庫県開業,福岡SJCD)「患者満足度を考慮したフルボーンアンカード・ブリッジ症例」

<審美修復>
・工藤明文氏(北海道開業,北海道SJCD)「前歯部審美障害に対するアプローチ」
・加部聡一氏(東京都開業,東京SJCD)「審美修復治療の診断と設計」
・益井孝文氏(徳島県開業,四国SJCD)「ブラキシズムによる歯列崩壊に対して,フルマウス・リハビリテーションを行った1症例」
・浦 嘉訓氏(佐賀県開業,福岡SJCD)「インターディシプリナリーアプローチにおける補綴修復医と矯正医との連携について」
・中田典光氏(茨城県開業,東京SJCD)「Significant Alteration Aesthetic Framework」

 そして今回の合同例会のアワードには,1位:岡崎伸一氏(写真:右中央),2位:中田典光氏(写真:右),3位:下田 徹氏(写真:左中央),4位:加部聡一氏(写真:左)が選ばれた.1位に輝いた岡崎氏は,咬合関係Ⅱ級,アンテリアガイダンスが確立されていない複雑な欠損歯列に対して,矯正医とのインターディシプリナリーアプローチにより治療を試みた症例を報告.「歯科医人生を大きく変えた症例」と述べるだけあって,非常に熱のこもったケースプレゼンテーションが行われた.2位の中田氏は,会長の山崎氏が「症例の難易度であれば,レベル5」と述べたように,臼歯部のブレードタイプインプラントの動揺など多くの問題を有する難易度の高いケースを報告した.

20100718受賞者.JPG

 

 2日目の最後には,副会長である本多正明氏(大阪府開業)が「Back to the Basic & Challenge for the Future」と題して特別講演を行った.本多氏は,最初に「昔の技術や知識の上に近年のものが追加される.過去のものをなくすと問題が生じる」と述べ,基本は今も昔もそれほど変わらず,基本に忠実であることの重要性を強調した.また,咬合治療の成功の基準のうち,歯列の保全(歯や歯列弓の連続性,動揺歯のコントロール),咬頭嵌合位の安定(臼歯の位置,咬合面形態の維持など)について焦点を当て解説.臼歯部離開咬合にすることによって,咬合面形態の維持ができ,ひいては咬頭嵌合位の維持にもつながるとし,バーティカルストップとアンテリアガイダンスの重要性を説いた.

20100718本多先生.JPG

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