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DMS Hiroshima デンタルマネジメントセミナー開催される

 1月14日(日),エソール広島・広島県歯科医師会館(広島市中区)にて,標記セミナーが開催された(主催:DMS Hiroshima,共催:広島県歯科衛生士会,医歯薬出版株式会社).


 「DMS Hiroshima」は,歯科をマネジメントの視点から捉え,チームで歯科医院経営を考えることを目的に発足した勉強会であり,代表の小原啓子氏(歯科衛生士/フリーランス)を中心に,歯科医師,歯科衛生士のみならず,税理士,経営コンサルタントなどさまざまな職種で活躍する会員で構成されている.
 
本セミナーでは,歯科医院が質の高い歯科医療サービスを来院者に提供するために不可欠な「患者満足」「自己啓発」「経営感覚」の3つの要素を軸に,多彩な演者による8題の講演が行われ,300名を上回る来場者を集めた.

 


 

小原啓子氏による講演.jpg

 

 

 

「素晴らしい経営者には,優秀なマネージャーがいる―スタッフがマネージャーとなる可能性」(演者:小原啓子氏)では,これからの歯科医療スタッフに求められる「マネージャー」としての役割が語られ,続く「スタッフが輝いてこそ患者さんが幸せになる」(演者:諸井英徳氏/歯科医師・CHP研究会代表)では,患者の自主性を高めるサポーターとしての医療者像が提案されるとともに,経営学的視点をもつことで,患者やスタッフの意識がどのように変化するのかが実例をもとに具体的に示された.

 また,竹元雅彦氏(人材育成コンサルタント/広島修道大学助教授),坪島秀樹氏(経営コンサルタント/㈱だいのう代表取締役)の講演では,「来院を待つのではなく,仕事を主体的にコントロールし,来院者や地域に何ができるのかを考える姿勢が必要」「スタッフも経営感覚を育て,チームの一員として院長とともに医院の現実と未来を考えてほしい」など,経営・人材育成のプロならではの革新的な提案がなされた.
 
そのほかにも,歯科衛生士としてのキャリアプランや自己分析,ビジネスマナーや身だしなみなど,新人からベテランまで幅広い参加者の要望に応える多彩なプログラムが展開され,会場はどこも満席となった.

 本セミナーの総括となるシンポジウムでは,栗原英見氏(歯科医師/広島大学大学院医歯薬学総合研究歯学部長・教授),井上善海氏(広島大学大学院社会科学研究科マネジメント専攻長・副研究科長・教授)をコメンテーターに迎え,本セミナーの全演者によるディスカッションが行われた.
生体を対象とする医療者としての本分を理解した上で,自然科学,人文科学双方から歯科界の科学的根拠を追求するという,歯科医療とDMS Hiroshimaの目ざす方向性を,参加者とともに確認し閉会となった.

 DMS Hiroshimaは,今後も人材育成をテーマにしたセミナーをはじめとして,歯科医療スタッフの質の向上を目ざして,さまざまな活動を展開する予定とのこと.

 

 ※参考図書『輝く華の歯科衛生士―これからの歯科医院経営をチームで考える―』(監修:小原啓子・竹元雅彦・坪島秀樹) 

 本書紹介ページhttp://www.ishiyaku.co.jp/search/details.asp?bookcode=442290

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