
歯科医療や口腔疾患にかかわる検査の開発,臨床現場への普及,検査値の標準化,検査・診断機器の開発などの推進を目的として立ち上げられた,日本口腔検査学会の設立総会が,11月17日(土),東京ビッグサイトにて行われた.
栗原英見大会長(広島大教授)の開会の挨拶の後,井上孝学会長(東歯大教授)より主催者挨拶があり,平成18年の社会保険診療報酬のマイナス改定や平成19年の改正医療法の施行などの流れを受けて,歯科医療が国民の健康に貢献しているという客観的なデータの集積が求められていると強調.臨・産・学が一体となって歯科医療発展のために連携することを呼びかけた.
続いて,同学会を推薦する日本歯科医師会と日本歯科医学会から,大久保満男会長,江藤一洋会長が基調講演を行った.大久保会長からは,食べる・会話するなど人の生きる力を支えるのが歯科医療の意義であり,エビデンスをもった的確な歯科医療を実現するために有益な活動を期待すると,学会にエールを送った.江藤会長は,医科と比べ歯科で新規技術や検査の保険導入が遅れた経緯にふれ,歯科再生のため経済基盤を強化する一つの方策として,保険外併用療法の可能性について述べた.
特別講演では,インプラント臨床に20年以上携わる武田孝之氏(東京都開業)が,異物を体内に埋入するという観点からインプラント治療に必要な検査について整理.インプラント治療においても種々の検査によりリスクを低減し,EBMに則った診断・治療を行う患者中心の歯科医療を行うべきと話した.
学会は今後の活動のなかで,歯科医療の質を検査による客観的なデータで示していくとのことであり,成果が期待される.