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日本補綴歯科学会第126回学術大会 開催される
 6月30日(金)~7月2日(日),パシフィコ横浜において「歯科補綴がめさすもの,求められるもの」をテーマに標記学術大会が開催された(大会長:大久保力廣氏/鶴見大).
 理事長講演では,市川哲雄氏(徳島大)が「歯科の基盤を支え,創る補綴の矜持」と題して講演.口腔の機能と形態の回復および維持の最終責任者は補綴歯科医であるという矜恃を持ち,人々の健康的な暮らしや豊かな人生形成に貢献しなければならないと語った.
左:市川氏,右:松村氏
 メインシンポジウム「未来に向けた補綴歯科のアイデンティティー」では,池邉一典氏(阪大),櫻井 薫氏(東歯大),古谷野 潔氏(九大)が登壇.まず池邉氏が,「心身の健康からみた咬合・咀嚼の価値」と題して講演.健康長寿の要因探索を目的とする,ゲノムから死生観まで含めた文理融合型学際的研究(SONIC)より明らかになった,補綴治療がもたらす咬合回復の新知見について紹介した.
 続いて櫻井氏が「老年歯科からみた補綴歯科の重要性と独自性」と題して講演.歯科補綴学は形態や機能の回復だけを考えて診療すればよいのではなく,続発疾患の予防も歯科補綴額の大きな使命の一つであると強調した.
 最後に古谷野氏が「口腔インプラントからみた補綴の重要性と独自性」と題して講演.補綴医とは,精密な作業を要するArtの側面と,長期経過を見据えたScienceの側面を調和させ,噛めるようにする歯科医であると語った.
左から松村氏,古谷野氏,櫻井氏,池邊氏,市川氏
 臨床リレーセッション1では「咬合支持に起因する難症例への補綴学的アプローチ:Eichnerの分類に応じた補綴介入」をテーマに兒玉直紀氏(岡山大),荻野洋一郎氏(九大),松田謙一氏(阪大)が登壇.まず兒玉氏が「低位咬合症例に対する考察とその対応」と題して講演.Eichner A, B 群のうち顕著な低位咬合により十分な臼歯部の咬合支持が得られない症例についての対応策を紹介した.
 次に荻野氏が「アンテリアハイパーファンクション:その特徴と対応およぼ予防について考える」と題して講演.上減歯列やEichnerの分類と絡めてアンテリアハイパーファンクションを取り上げ,咬合支持が失われた症例の詳細や補綴歯科治療のポイントについて,多様な角度からわかりやすく解説した.
 最後に松田氏が「全部床義歯における難症例(シングルテンチャー,高度顎堤吸収症例)についての考察と対応」と題して講演.Eichner C2, C3 における難症例として,高度顎堤吸収とシングルデンチャーを取り上げ,「なぜその症例が難しいか?」を整理して各問題に対する対応を考察することがゴールへの近道となると結論づけた.
左から築山氏(九大),松田氏,荻野氏,兒玉氏,大川氏(明海大)
 イブニングセッション2では「iPS細胞研究は歯科補綴学にどのようにいかされるのか?」をテーマに黄地健仁氏(慶応大),新部邦透氏(東北大),大川博子氏(東北大),帆足友理恵氏(昭和大)が講演.
 歯牙や骨組織への分化のみならず,睡眠時ブラキズムなどの多因子性疾患の解明に対してもiPS細胞は応用可能な可能性があるなど,再生医療の最新の知見について紹介し,補綴歯科医療の今後の展望についてディスカッションした.
黄地氏
左:帆足氏,中央:新部氏,右:大川氏