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第55回 日本小児歯科学会大会 開催される
カテゴリ:歯科界
 5月25日(木)~26日(金),標記大会が「未来を担うこどもたちのより良い口腔育成を目指して」をメインテーマに,西日本総合展示場(福岡県北九州市)にて開催された(大会長:牧 憲司氏/九歯大).
メイン会場の様子
 シンポジウムⅠ「かかりつけ歯科医が行う小児期からの咬合治療を考える」では,小児歯科専門医の佐藤 厚氏(愛知県),石谷徳人氏(鹿児島県),矯正歯科専門医の常盤 肇氏(東京都)が登壇.成長発育を伴う小児における早期矯正治療(I期治療,II期治療)の考え方,一般歯科(小児歯科)から矯正専門医へ紹介すべきケース,互いの専門性を尊重した連携の在り方,患児と保護者の現実的な状況をふまえた上での将来を見据えた咬合治療について論じた.演者の共通見解として,客観的指標としての基本検査資料(セファロ分析等)は連携に欠かせない共通言語であり,必須であることが強調された.
 教育講演Ⅰ「楽しく長期にわたる歯と口の健康づくり」では,地域小児歯科医として開業28年を迎えた大野秀夫氏(山口県)が登壇.近年の小児患者の口腔状況の変化や,自院の診療システム,自院作成で好評の絵本等を紹介.小児歯科医療は包括歯科医療であり,早期発見・早期支援とともに“長期支援”が求められること,定期健診ごとに患者家族に価値ある情報提供をし,長期受診をしてもらう重要性を訴えた.
 特別講演II「呼吸器としての口腔を考える ~息育のすすめ~」では,内科医・今井一彰氏(福岡県)が登壇.アレルギー科・リウマチ科の臨床現場では,患児の上顎の形態から,鼻呼吸困難を含めた病気のかかりやすさが見えるという.消化器官と呼吸器官両方の役割を担う口腔は重要部位であり,気道として口腔を考える際,正しい鼻呼吸が要となることから,歯科からの情報発信にも期待を寄せた.
 教育講演II「全身の成長発育を理解して咬合の変化を読む」では佐藤亨至氏(群馬県)が登壇.顎顔面部にみられる変化は全身の成長と密接な関連があり,手部X線写真撮影から骨年齢を分析することにより,成長発育のピークや身長・顎骨発達の予測が可能になるため,小児・矯正分野において下顎骨の成長発育をコントロールできる可能性があること,将来を見据えた咬合管理に有効であること等をまとめた.
シンポジウムⅠの演者(左から,常盤氏,佐藤氏,石谷氏)
 歯科衛生士委員会企画セミナーでは,徳永まどか氏(鹿児島県・医療法人デンタルキッズ イシタニ小児・矯正歯科クリニック)と早川 龍氏(東京都・早川歯科医院)が登壇.まず徳永氏が「認定歯科衛生士への道―子育てブランクからの再出発―」と題して,結婚・出産によるブランクを経て小児歯科臨床に足を踏み入れ,現在に至るまでの道のりを紹介した.また認定試験については,自身の経験に基づいた具体的なアドバイスを述べ,認定歯科衛生士の取得を目指す会場の聴講者にエールを送った.
 続いて早川氏が「認定歯科衛生士は楽しい!―子育てのお助け人として―」と題して講演.子どもの食事記録を紹介しながら,その記録の背景をつぶさに読み取り,問題点を抽出していくことの重要性を訴えた.また,歯科衛生士が確かな知識をもって論理的に患者指導を行っていくことは,歯科界全体の変革にもつながると力説した.


 歯科衛生士委員会主催 認定歯科衛生士認定更新必修研修セミナーでは,島村和宏氏(奥羽大学歯学部 成長発育歯学講座 小児歯科学分野 教授)が「小児歯科診療におけるリスクマネージメント―診療室で共有したい意識と情報―」と題して登壇.実際の事故事例と,小児歯科臨床におけるリスク管理の具体例やポイントを紹介し,そのうえで,歯科衛生士による診療室の環境整備と,患児の観察がもっとも重要であると述べた.
左:徳永氏,右:早川氏
講演する島村氏
 次回大会は2018年5月10日(木)~11日(金),大阪国際会議場にて行われる(大会長:有田憲司氏/大歯大).