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2016年度 東京SJCDハイジニストミーティング開催される
 1月22日(日),御茶ノ水ソラシティ(東京都千代田区)にて標記の会が開催された.SJCD(Society of Japan Clinical Dentistry)は歯科医師,歯科技工士及び歯科衛生士の三者がそれぞれの専門知識を吸収しあい,歯科医療の向上を目的としたスタディグループである.本会では歯科衛生士向けの講演と参加型ディスカッション形式の症例発表が行われた.
 「Dr.Hiro」でおなじみの山本浩正氏(大阪府開業)が「メンテの作法」と題した講演を行った.講演のはじめに「10年前の症例はイケてたか?」との質問を場内に投げかけ,「“10年症例”を経験していない人が患者さんの10年後を考えることは難しい.歯科衛生士も長期に患者さんを担当しライフステージによる変化などを知ってほしい」と訴えた.また,「メインテナンスの継続そのものが歯の延命に寄与する」と解説.患者さんのリコール率を把握し,メインテナンスを途切れさせないことが重要であると強調した.
山本浩正氏
 講演の後半では「検査はコミュニケーションの場」という考えから,検査結果の数値やプロービング値,BOPなどをみつつ,声のトーンや声量,タイミングなど気遣いのある声かけが重要であると説明した.そして,「検査結果が100%正しい」ということは存在せず,“人間はミスをする”という前提を棄却しないことが必要であると論じた.最後にメインテナンスにおいては歯科衛生士が尋ねたいことを尋ねるのではなく,患者さんが話したいことを聴くことが患者さんとの信頼関係の構築につながると述べた.
 山本氏の講演後は歯科衛生士による症例発表,「エアーポリッシングの活用」林 佳奈美氏(神奈川県ワタナベ歯科医院),「関節リウマチ疾患のある重度慢性歯周炎患者に対し医科との連携を行った一症例」永田鈴佳氏(静岡県池田歯科医院)が行われた.質疑応答では具体例も交えて議論が交わされ,盛況なディスカッションとなった.
 次回のハイジニストミーティングは土屋和子氏((株)スマイルケア)を講師に迎え,10月に開催予定である.
林 佳奈美氏
永田鈴佳氏

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