2016/10/31
10月30日(日),東京医科歯科大学(東京都文京区)において,標記の会が開催された.
午前はセミナーとして,山内隆守氏(東京都開業)が「浸潤麻酔・応急処置」と題して歯内療法に必要な各種麻酔法について解説.続く和達礼子氏(東京都開業)は「根管貼薬・仮封」の演題で各種エビデンスや知見に基づく貼薬と仮封の実際を説明した.最後に須藤 享氏(仙台市開業)が「支台築造」として,各種方法や器材の特徴をもとに臨床における最適な手順について考察を示した.
午後の症例検討会では6題が示され,まれな症例の提示や,歯内療法におけるCBCT機種比較,さらにはパーフォレーション時の対応など,幅広い内容が示された.
続いて特別講演として野杁由一郞氏(新潟大)が登壇.「根尖性歯周組織疾患とバイオフィルム-その実態と制御法の実際-」の演題で,氏がこれまでに手がけてきたバイオフィルム研究の解説や歯内療法に与える影響,さらにはそうした知見から導き出された電磁波を用いた治療法の可能性を示した.幅広い基本的な事項から最新の情報,臨床における今後の展望に至る幅広い内容で,講演後の質疑応答においても活発な議論が交わされた.
次回は第10回記念大会として2017年3月19日(日)にUDX Theater (東京都千代田区)において開催予定.
特別講演演者の野杁氏
特別講演後には活発な議論が交わされた