2016/09/15
9月11日(日),都市センターホテル(東京都千代田区)にて,2016年第5回救歯塾が開催された(主宰:黒田昌彦氏/黒田歯科医院).
本年のテーマは「黒田式コーヌスクローネをマスターしよう」.第5回目は「内冠軸面を全周6度がポイント」.参加者各自が作製したコーヌスクローネ内冠の精度を確認する実習を中心とするプログラムが展開された.
午前のグループ討論では,サベイヤーを用いて各自の内冠の精度をチェック.内冠の精度としての,①ネガティブヴィンケルがないこと,②全周のテーパーが6度であること,③軸面を単一斜面にすること,の3点をクリアするためのポイントを確認した.
午後のグループ討論は,内冠のセット時期がテーマ.レジンコーピング法と内外冠同時製作法それぞれのメリット・デメリットをディスカッションするなかで,間接法操作の理解も深めた.
その後,レジンコーピング作製のデモンストレーションに続き,黒田氏によりコーヌスクローネの40年経過症例が報告され,精度の高いコーヌスクローネ義歯の長期の安定性,歯周組織との親和性が強調された.
歯科医師や歯科技工士の技術差が隠しようなく現れるのが内冠の精度であり,また適切な内冠のためには適切な支台歯形成が行われているかどうかが問われることになる.まさにこのステップがコーヌスクローネ製作の肝になることを,受講者が確認したプログラムとなった.
第6回は,内冠の合着と,合着後の義歯製作がテーマとなる.