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スタディグループ救歯会 外来講師講演「基礎資料から読み取る治療計画立案の手がかり」
 6月12日(日),ベルサール八重洲(東京都中央区)にて,鷹岡竜一先生講演会「基礎資料から読み取る治療計画立案の手がかり」が開催された(主催:スタディグループ救歯会).

 講演の冒頭に,歯科疾患,とりわけ歯周病や欠損歯列は,慢性疾患・生活習慣病としてとらえる必要があり,経過対応まで含めた長期的な治癒像をイメージしたうえで,患者と向き合わなければならないと述べ,“治す”というよりも“悪化させない”,もしくは病態の進行速度を“遅らせる”という視点のもと,経時的な個体の変化を敏感にとらえる必要があるとした.
 具体的には,精度の高い臨床記録を時間軸に沿って蓄積してゆき,変化を見逃さない目を養うことが,歯科医師に求められる姿勢であるとし,そこでは,《診断に耐えうるX線写真》と《経時的に比較できるX線写真》が特に重要となることが強調された.
 垂直性骨欠損,エンドペリオ病変,根分岐部病変などさまざまな話題について,治りやすさ・治りにくさをどう判断するか? 治癒像と治療のゴールをどのようにイメージするか? など,クオリティの高いX線写真を示しての解説に,会場は圧倒される雰囲気に包まれた.

 また,臨床記録を症例報告としてまとめることの意義についても解説.いわば密室での決断の繰り返しである日常臨床のなかで,自身の診断力,技術力を客観評価する場として症例報告が重要であるとし,プレゼンテーション力の向上は,日々の患者さんへの説明や,スタッフとのコミュニケーションにも活かされるものであると結んだ.

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