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「日本デジタル歯科学会 企画セミナー」開催される
 2016年2月21日(日),東京医科歯科大学(東京都文京区)にて,日本デジタル歯科学会企画セミナー「CAD/CAM冠用ブロックの特性を知る!」が開催された.これは,現在日本で販売されている6種のCAD/CAM用レジンブロック〔エステライトブロック(トクヤマデンタル),カタナアベンシアブロック(クラレノリタケデンタル),KZR-CAD HRブロック2(山本貴金属地金),松風ブロックHC(松風),セラスマート(ジーシー),VITAエナミック(白水貿易)〕について,6社の研究員が一堂に会してプレゼンテーションを行うもので,会場にはCAD/CAMに関する最新事情を探ろうと約130名の参加者が詰めかけた.

 開会の辞を述べた日本デジタル歯科学会会長の末瀬一彦氏(大阪歯科大学歯科審美学室)は,今春の診療報酬改定でCAD/CAM冠の保険適用範囲が条件付きながら大臼歯にまで拡大されることに言及.これまでよりもさらに材料についての知識を深めていく必要があるとしたうえで,本セミナーで発せられる情報を参考に ,確かな根拠をもって製品を選択してほしいと呼びかけた.
 髙橋英和氏(東京医科歯科大学口腔機材開発工学分野)は基調講演として,はじめに保険導入されたCAD/CAM冠の概要 を説明した.材料のレジンブロックについては,フィラー含有率などは規定されているものの,具体的な物性に関する基準はないことを指摘.各製品の走査型電子顕微鏡(SEM)像をもとに,フィラーの形状などは製品によって大きく異なること,これにより物性にも違いが生じると予想されることを解説し,各製品の性質を客観的に評価することが重要であると強調した.また, CAD/CAM冠の再製率に関する研究をもとに,約3%の症例では破折や不適合,脱離などの理由によって再製を要したとのデータを提示.CAD/CAM冠の臨床応用にあたっては,「金属冠との機械的強度の差を考慮した支台歯形成 が必要」「重合度の高いCAD/CAM用レジンブロックは未重合層を利用した接着は期待できない」「フィラーの粒径が小さいことから機械的嵌合による維持も小さい」といった,その材料学的性質を十分に考慮することが大切であると訴えた.
 続いて,各メーカーの研究員6氏 が,自社の販売するCAD/CAM冠用レジンブロックについて,その開発コンセプトや材料特性を紹介.「高い機械的強度」「長期間にわたる光沢持続性」「対合歯に優しい表面性状」「高い接着性能」「フッ化物徐放による齲蝕防止」「2層構造による天然歯色調の再現」など,各製品のアピールポイントはさまざまであり,症例に応じた適切な製品選択の重要性がうかがえた.講演後にはディスカッションの時間が設けられ,会場から寄せられたシェードマッチングや接着,支台歯形成などについての質問に対し,各氏が自身の見解を語った.